入居者ターゲットを「1人暮らしの女性」としたときの空室対策をご紹介します

2024.03.27更新

この記事の監修者

いしわた さとみ

いしわた さとみ

【資格】宅地建物取引士/二級建築士/既存住宅状況調査技術者/ホームステージャー

入居者ターゲットを「1人暮らしの女性」としたときの空室対策をご紹介します

1人暮らしの女性をターゲット「単身女性向け賃貸」の空室対策。需要とリフォームの必要性具体例を挙げて説明します。

一人暮らしの女性向け物件の需要は増加中
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目次

1人暮らしの女性をターゲットにした空室対策が期待できる理由とは

アパートやマンションの棟数は30年間で2倍以上に増加するなど、賃貸住宅の入居者獲得競争は過熱する一方です。こうした状況の中、安定した賃貸経営を行うためには物件ごとの空室対策を考えていかなければなりません。その1つとして、女性の1人暮らしをターゲットとした物件づくりが挙げられます。

総務省の統計によると、東京・神奈川・埼玉・千葉など東京圏における転入超過数は、男性で約6.6万人、女性は8.2万人。この結果からも、都市部における1人暮らしの女性向け賃貸需要が高まっていることが見て取れます。

それでは、1人暮らしの女性向け物件として差別化するためには、どのような空室対策を行えばよいのか、具体的に見ていきましょう。

ポイントは「女性目線」を大切にすること

ひと言で「女性目線」といっても、具体的にはわかりづらいものです。たとえば、立地条件1つでも、女性にとって問題となるのは最寄り駅からの距離だけではありません。

駅から徒歩10分圏内であっても、夜間外灯が少なく人通りのない道を歩いて帰るのは、女性には抵抗があるでしょう。住宅設備にしても、ただ最新のものを入れればよいというわけではありません。

機能よりも、清潔感があって明るく暮らしやすい住環境が整っていることを重要視する人もいます。

「女性限定」の賃貸物件にする必要はない?

「女性向けの物件なら、女性限定で募集すればよいのでは?」と思われる大家さんもいらっしゃるかもしれません。しかし、女性限定としてしまうことは男性の入居希望者を最初からふるい落としてしまうことになり、空室対策として効果的とは言えません。

また、女性限定として大々的にアピールすることは、管理者が常駐しているような高セキュリティの物件でもない限り、かえってリスクを高めます。

「女性限定」とするのではなく、「女性目線」を大切にした物件づくりで、質のよい入居者の受け入れに取り組みましょう。

1人暮らしの女性に好まれる物件の特徴とは?

女性目線で考えた場合、どのような設備や仕様が好まれるのでしょうか。全国宅地建物取引業協会連合会の「2018年1人暮らしの調査」結果を元に説明していきます。

防犯セキュリティ

男性に比べると女性は防犯意識が高く、アンケート結果によると20~30代の女性の約半数が「建物のセキュリティを重視する」と回答しています。

しかし、セキュリティといってもその機能はさまざまです。不在時であれば防犯カメラやスマートロックが有効ですが、1人暮らし女性の場合、在宅時にも「外から見られているのでは」「不法侵入の可能性があるかもしれない」という不安を感じているものです。

そんな時、モニター付きインターホンがあれば、誰がたずねてきたのかひと目でわかるので安心です。物件にオートロックをつけるのが難しければ、二重ロックで郵便受けやドアスコープのない玄関ドアに変更するのもよいでしょう。外から見えない工夫としては、窓シャッターも有効です。

家事のしやすい水回り

女性目線を意識した空室対策では、水回りのレイアウトがとても重要になります。まず、バスとトイレ、洗面台はそれぞれ独立していることが基本です。

女性にとって、入浴や身支度がゆっくりできる空間というのは非常にポイントが高いのです。脱衣室には洗濯機置き場、室内に洗濯物干しのスペースをつくっておくと、仕事をしていても時間を気にせず洗濯でき、洗濯物を外に干さないためセキュリティ面でも安心です。

キッチンについては判断の難しいところですが、学生向けなら最小限で、中高年向けなら多少機能的なものにするなど、ターゲット層に応じて検討しましょう。

清潔感や見た目の良い外観

女性は物事を部分的に見るのではなく、全体の印象で好き嫌いを判断するといわれています。従って、不衛生な環境や老朽化した建物は、その時点で選択肢から除外されてしまいます。多少古くても、掃除やメンテナンスの行き届いた清潔感のある共用部分を心がけましょう。

築年数によっては内外装リフォームが必要です。しかし、ただ外壁を白く塗っただけ、白いクロスを貼っただけでは、女性向けとして競合物件との差別化は図れません。北欧風やシンプルナチュラル、和モダンといった女性の好むテイストをインテリアに取り入れていきましょう。

利便性のよい立地であれば尚良い

一般的に、賃貸物件は駅から近いほど人気があります。駅から徒歩5分圏内の物件であれば、特別な空室対策をしなくても十分な需要が見込まれるでしょう。当然ながら、駅から遠い物件ほどしっかりとしたターゲティングが必要になります。

駅から10分以上離れている場合、その場所での生活をイメージしやすくなる配慮が必要です。たとえば、バスの経路や乗り継ぎ、所要時間を物件情報に記載しておく。駅から物件までのルートがすべて把握できるような地図を用意しておくなどが挙げられます。

また、駅からの離れた立地でも近隣に大型商業施設がある、治安がよいといった点があれば、ポイントアップにつながります。

1人暮らしの女性に向けた空室対策とは

空室対策にも、いろいろな方法があります。女性入居者をターゲットとする場合、とくにどのような点に注意して対策を行うべきか、見ていきましょう。

既存入居者の女性に長く住んでもらう

空室対策の基本的な考え方は、空室を作らないこと。つまり、いかに退去を出さず、既存の入居者に長く住んでもらうかが重要となります。女性入居者に長く住んでもらうためには、まず女性が好む居住環境について考えてみる必要があるでしょう。

女性が住みやすい環境を整える

身近に頼る人のいない1人暮らしの女性にとって、ほかの入居者や管理会社、大家さんとの関係性は、生活環境を大きく左右するポイントの1つです。

共用部分の定期的な清掃やメンテナンスはもちろんのこと、入居者から設備の不具合や入居者トラブルに関する相談があった場合には、できるだけ早急に対応してあげましょう。

入居者・退去者のアンケートから原因を探る

物件に対する不満や入居者トラブルがあっても、よほどのことでない限り管理会社や大家さんに通報する人は少数派です。しかし、小さな不満の蓄積から退去につながるケースもありますから、入居者が日頃何を思っているのかを知っておくことはとても大切です。そこで、効果的なのが入居者アンケートです。

・設備や建具の不具合はないか
・入居者間のトラブルや問題を抱えていないか
・建物の清掃や管理に満足しているか

できるだけ細かく質問することで問題点がクリアになります。退去者アンケートでは、

・家賃が高い
・騒音がある
・部屋が狭い
・管理に不満がある

など、チェック項目を用意することで、回答しやすくなるでしょう。このように、アンケートによって課題を探り、対策を講じていくことは、退去の未然防止にもつながります。

女性に好まれそうな入居・契約条件を緩和する

ただ「女性向け」というのでなく、ターゲットを拡大したり、条件を緩和したりすることによって、より明確に差別化できます。これを機に契約条件の変更も検討してみてはいかがでしょうか。

ターゲットを広げる

たとえば、敬遠されがちな外国人の入居を受け入れ可能にします。近くに大学のある立地なら、学生向け物件とするのも一案でしょう。留学生の受け入れもあわせて検討します。学生向けは保護者からも安心安全に感じられることが空室対策のポイントになります。

条件の緩和

ペット可や楽器可とすることは競合と差別化するうえで非常に効果的です。楽器可の場合は、音大生をターゲットとした本格的なものではなければ、ちょっとした防音リフォームでも対応できます。

家賃相場が安く、リフォームにあまり費用をかけられない場合は、高齢女性やひとり親家庭の積極的な受け入れを検討します。婚姻率は長期的な減少現象傾向にあり、女性の未婚率は今後も増えていくと考えられていますから、長期的な需要が見込めるでしょう。

長期入居特典・特約を付ける

QUOカードや入居お祝い金を売りにしている不動産会社は多いです。せっかくの女性向け物件ですから、入居時や契約更新時にワンランク上のプレゼントを贈ることを検討してみてはいかがでしょうか。

女性に喜ばれるのは、自分では買わないけれど、もらうとうれしい雑貨や小物類です。たとえば、有名ブランドのフェイスパックやハンドクリームといった美容グッズ。

実用品なら、おしゃれな水筒やタンブラーなど、自宅でも勤務先でも使えるもの。部屋のテイストに合ったインテリア小物もすてきですね。お取り寄せスイーツなども女性に喜ばれます。

女性目線を重視した設備や内見の工夫する

女性と男性では、住まいに求めるものや内見で見る場所も異なります。女性の入居を促進するためには、女性に好まれる設備や雰囲気でイメージアップを図りましょう。

ホームステージングで内見イメージアップ

一般的に男性は論理的、女性は直感的といわれています。そのため、建物の良し悪しを見分ける時、男性は性能や構造に注目し、女性は全体の雰囲気で判断します。

そのため、女性の内見者にはホームステージングがより効果を発揮します。植物や雑貨などを置いてステージングをすることで部屋の印象がアップするとともに、実際の生活をイメージしやすくなります。

女性目線を重視した設備の拡充をする

それでは、女性目線を重視した場合、具体的にどのような設備を導入すればよいのでしょうか。

真っ先に検討すべきは、やはりセキュリティ対策です。防犯カメラ、モニター付きインターホン、オートロック、スマートロックなど、周辺環境も考慮しながら導入を検討します。
現状が3点ユニットバスの場合、バス・トイレを別(BT別)にするリフォームも必要です。室内洗濯機置き場と独立洗面台も個別に設置します。浴室は乾燥機能付きのものにするか、広さに余裕があれば独立したランドリールームを設置しましょう。
そして、全体の印象アップのための内外装リフォームです。インテリアのテーマを決めて、床とクロスを貼り替えます。外壁も内装の雰囲気に合わせて塗装します。間仕切りを取る、移動するなどして、現代的な間取りに変更するのも効果的です。

管理会社を見直す

1人暮らしの女性をターゲットとするのであれば、場合によっては管理会社を見直す必要も出てきます。たとえば、地域密着の町の不動産屋さんなどは中高年男性が経営者であることが多く、女性目線での入居者募集や管理が難しい場合があります。

空室対策として女性向け物件への切り替えを本気で検討するのであれば、女性入居者とうまくコミュニケーションをとることができ、女性視点で大家さんの相談に乗ってくれるような管理会社に変更することも視野に入れておきましょう。

空室対策で大切なのは費用対効果

空室対策のためのリフォームとはいえ、どれだけ費用をかけてもよいというわけではありません。費用対効果も考えながら、優先順位を決めてリフォーム範囲を検討します。

そのためには立地条件を正確に把握すること、近隣のライバル物件の調査もしっかり行うことです。そうすることで、物件に問題があるのか、それともこの地域全体の賃貸需要が低いのかが見えてきます。

立地が悪く入居者の確保に苦心している状況であれば、思い切ったリフォームで差別化を図ることが打開策となるかもしれません。

まとめ

冒頭でもお伝えしたように、1人暮らしの女性向け物件には今後も十分な需要が見込まれます。女性に好まれる物件にするためにはどういう点に配慮すればよいのか、どのような優先順位でリフォームをすればよいのか。

インテリアやホームステージングなど、自己判断では難しい部分もありますが、管理会社やリフォーム会社にも相談しながら進めてみてください。

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いしわた さとみ

いしわた さとみ

【資格】宅地建物取引士/二級建築士/既存住宅状況調査技術者/ホームステージャー

建築設計事務所、不動産会社、建設会社等での勤務を経て、現在は不動産・住宅・建設ライター、住宅営業、建設CADオペレーターとして活動。実家は建築屋。主婦で3児の母。

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