駅から遠い物件は決まらない?駅遠物件の空室対策で悩む大家さんにできる4つの空室対策

2024.03.27更新

この記事の監修者

金 弘碩

金 弘碩

【資格】二級建築士/宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/マンション管理士など

駅から遠い物件は決まらない?駅遠物件の空室対策で悩む大家さんにできる4つの空室対策

駅遠物件でも人気物件や満室物件があるのも事実です。駅遠物件を所有している方へ具体的な空室対策についてご紹介します。

駅遠物件だからこそできる空室対策もあります。
魅力ある物件で差別化を図りましょう。

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目次

駅から遠い物件は空室が埋まりにくい?

全国宅地建物取引業協会連合会の「1人暮らしに関する意識調査2018年」によると、物件選びの際の周辺環境の重視ポイントとして、「買い物の利便性」の次に「距離の利便性」を重視する入居希望者が多いことが分かります。「距離の利便性」とは通勤・通学などに対するアクセスのよさを表しています。

そもそも駅遠物件とは

駅から何分以上かかる物件を「駅遠物件」と示すかどうか、厳格な定義は決まっていませんが、一般的に駅から徒歩10分までを駅近、10分以上を駅遠として入居希望者に説明している不動産会社が多いです。

ちなみに、10分の距離については不動産公正取引協議会連合会「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」第5章 表示基準等により、歩道橋・地下道・坂道などを考慮せず、道路距離80メートルにつき1分と考えます。10分は約800メートルとなります。

駅遠物件のデメリットとしては、入居希望者が不動産ポータルサイトで駅からの距離を「10分以内」で検索してしまうとどんなに魅力的な物件であってもそもそもの出会いの数が減ってしまうことです。

もちろん、入居希望者によっては駅までの距離よりも優先したい条件が「家賃の安さ」「物件面積の広さ」「周辺施設の充実」などの人もいます。そのような条件で物件を探している人に対しては、駅までの距離よりも魅力の感じられる物件であれば契約が締結できる場合も多く、一定の需要が見込めるでしょう。

空室対策を始める前に、まずは所有物件のチェックから始めよう

賃貸物件の管理は保守的で、前例に沿った作業が多くあります。先入観を持たずに、毎回新規のつもりでチェックしてみることで所有物件の空室対策の課題が見えてくるでしょう。ここでは具体的な所有物件のチェック方法をお伝えします。

近隣物件との家賃相場を比較しよう

家賃相場については管理会社や、スマイティをはじめポータルサイトから情報を得ることができます。近隣の物件で同じくらいの駅徒歩の距離、物件の広さ・間取り、似たような周辺環境などの物件を対象に家賃相場を比較しましょう。

近隣物件との設備やスペックを比較しよう

全国賃貸住宅新聞で毎年発表されている「入居者に人気の設備ランキング2019年版」の「単身者に人気の設備」では、上位にインターネット設備、モニターインターホン・ホームセキュリティ、宅配ボックス、追い焚き機能などが挙げられています。

反対に、3点ユニットバス、室外洗濯機置き場、和室(二室以上ある場合)は不人気の傾向にありました。上記の有無についても比較・検討の参考にしてみてください。

近隣の競合物件は大家さんの目で実際に確認してみることをおすすめします。具体的には、設備の有無や清掃の具合を確認したり、建物全体の清潔感・雰囲気を見たり、競合物件の周辺環境・近隣住宅の雰囲気からも何か発見があるかもしれません。

周辺環境を確認しよう

所有物件の周辺環境についても、いま一度確認し、新しく開店・もしくは閉店している施設の有無についても認知しておきましょう。新しく開店した店舗があった場合は物件から何分・何メートルか営業時間帯なども調べてマイソクに加筆することで、入居希望者へのアピールにつながります。

入居者希望者に人気の周辺環境

スーパー・コンビニ ・ドラッグストア ・ショッピングモール・図書館や自治体などの公共施設・学校・公園・レジャー施設など、このような周辺環境までの距離をマイソクに記入することでアピールにつながります。

入居者希望者に不人気の周辺環境

入居者に不人気な周辺環境としては嫌悪施設・心理的瑕疵物件などが挙げられます。嫌悪施設とは騒音・悪臭・大気汚染などの公害発生施設、不快感・嫌悪感を与える施設を指します。

嫌悪施設や心理的瑕疵物件が周辺にあるかどうか、物件からの距離、事故・事件・トラブルなどの最新の情報についてもしっかりと把握しておきましょう。もし、物件から距離が近く、騒音や臭いが気になる場合は窓を二重にするなどの設備のリフォームを検討しましょう。ルーバーやフェンスでの目隠しも効果的です。

管理会社の業務内容を再確認しよう

まず管理会社の委託業務の内容確認をしましょう。とくに相続した物件の賃貸経営を始めたばかりの大家さんは、物件について管理会社のほうが詳しい箇所もあります。

入居者募集は、当該管理会社のみで行なっているのか、ほかの客付会社で行っているのか、といったこともあらためて確認しておくことが大切です。募集内容が古い場合もあるので、その際は適宜更新するようにしましょう。

駅遠物件の空室対策としてできる4つのこと

駅遠物件の空室対策には大きくまとめると以下のような方法があります。

・入居者特典の用意
・設備の拡充
・ターゲットを絞る
・管理会社の見直し

以下にて詳しくご説明します。

入居者特典を用意する

近隣の競合物件との差別として入居時・入居前・更新時・退去時などに入居者へプレゼントを贈ることも空室対策には有効です。たとえば入居時は数百円の日用品、更新時は入居者の希望する設備やクロスの交換なども入居者特典として十分に喜ばれるでしょう。

入居者特典の1つとして更新料の値下げや敷金礼金ゼロゼロ、家賃の値下げなどもその1つかもしれません。しかし、家賃の値下げはキャッシュフローに大きく影響が出るため最終手段として頭の片隅に入れておきましょう。

設備を拡充する

老朽化している設備の点検・交換は大家さんの大切な業務の1つです。ここではリフォームやインターネットを使った設備などについて簡潔にご紹介します。詳細は各記事をご覧ください。

駐輪場を設置する

駅遠物件の入居者の交通手段として多く利用されるのが自転車です。最近では入居者専用のシェアサイクルの設置も人気があります。また、オートバイ・車などの駐車場を用意し、入居者が優先的に利用できるようにすれば需要のある入居者へのアプローチになるでしょう。その際の駐車場料は別途設定するとよいでしょう。

インターネット無料やIoTなど最新技術を取り入れる

前述でお話した全国賃貸住宅新聞で毎年発表されている「入居者に人気の設備ランキング 2019年版」の「単身者に人気の設備」にも、インターネット設備が上位にランクインしています。

学生や20代30代の一人暮らしの社会人など、トレンドに敏感な若い単身者層をターゲットにする場合、インターネット無料やIoT(スマホやインターネットを使った設備の管理・操作システム)を駆使した最新技術を物件に取り入れることもおすすめです。

新しい生活様式としてもテレワーク・在宅勤務にすぐ対応できる物件は競合との差別化になり、空室対策に有効です。

壁・床・水回りのリフォーム

水回りの設備、壁・床の貼り替えなど老朽化したものは入居者の希望に応じてリフォーム対応を検討しましょう。とくに以前は定番であった3点ユニットバス・バランス釜は現代の若年層単身者には古い物件の印象を与えてしまい不人気の傾向があります。もしこのような設備のままであれば、リフォームを検討しましょう。

ターゲットを絞ってみる

沿線への通勤・通学、近隣施設利用者などをよく調べたうえでターゲット層に合わせたリフォームや設備を導入します。その際は管理会社やプロに相談したうえで、検討してください。また近隣施設や学校に営業してみるのも1つの方法です。
以下にて空室対策に有効なターゲット層についてご説明します。

外国人

日本へ旅行に来る外国人の数も年々増加傾向にありますが、近年留学や仕事の都合で在留外国人も増えています。外国人の増加に伴い賃貸需要も高まっているため、空室が長引いている物件、1度空室になると埋まりにくい物件などには一度外国人入居を検討してみてはいかがでしょうか。

「言葉の違いからコミュニケーションをとるのが難しい」「生活習慣の違いからトラブルが発生するのでは…」と不安に感じて外国人の入居に一歩踏み出せない大家さんも少なくありません。

そのような時は外国人対応が得意な賃貸管理会社やコミュニケーションサポート会社を利用し、入居者との間に入ってもらえば大家さんも安心して物件を貸すことができるでしょう。

高齢者

65歳以上の高齢者を入居者ターゲットにすることも駅遠物件には有効です。駅までの距離よりも静かで穏やかに暮らせる環境を重視している高齢者が少なくないからです。ただし、高齢者の場合は以下のような事前準備をしっかりと管理会社に相談しながら進める必要があります。

・連絡が取りやすい環境を整える
・高齢者向けの契約書を準備する
・家賃保証会社の利用を検討する
・リフォームなどで設備を整える

学生

大学や専門学校が近くにある、沿線に有名な大学のキャンパスがあるなどの場合、入居ターゲットを学生に絞ることも空室対策としては有効です。

学生の場合、在学中は転居の可能性が低いことがメリットですが、卒業と共に転居する可能性もあります。物件の空室になるタイミングが大体決まっているため、卒業シーズン前に次の入居者募集の準備ができることが特徴です。

ペット可

ペット可物件はニーズの割に物件数が少なく、空室対策に有効な手段の1つです。なぜ理少ないのかというと、物件をペット飼育に適した仕様にリフォームをする必要があることや、臭いや傷・汚れなど退去後の部屋の原状回復に時間と費用がかかること、ほかの入居者や近隣とのトラブルへの不安などが挙げられます。

ペット可を検討している大家さんはどのようなペットなら飼育可か入居募集の際に提示しておくことでトラブル対策につながるでしょう。またペット可は物件への付加価値が付き競合物件との差別化や家賃アップすることも可能です。

楽器可・楽器相談可

総務省の「社会生活基本調査(2016年)」では、週1日以上趣味で楽器の演奏をする人は全国で383万人という統計結果が出ています。ペット可物件の少なさと同様に楽器が演奏できる物件もニーズよりも供給数が少ないコンセプト賃貸の1つです。

楽器可物件にするためには基本的に防音リフォームが必要になります。高額の費用がかかるため事前に需要があるのかどうか、近隣物件の調査を行ってから慎重に検討するようにしましょう。

また入居者間や近隣との騒音トラブルの可能性が高まるため、どんな楽器なら演奏可、演奏できる時間は○時~〇時までなどあらかじめルールの設定が必要になります。

管理会社を見直してみる

管理会社は大切なパートナーです。ただし、大家さんの意向に添えない場合は、管理会社の変更も検討しましょう。管理業は保守的な業務が多いですが、変更も可能です。

管理業者は入居者募集をすることも多いため、優先的に客付けをしてくれますが、管理業者(賃貸住宅管理業の登録制度)と募集業者(宅地建物取引業)は別業務で、免許もそれぞれ異なります。

管理業者が複数の募集業者に依頼すること(一般媒介)も可能ですので、新たな入居者募集が不調であれば、これらも検討してみてください。

インターネット以外の集客方法の活用も

上記で紹介したターゲットがいる施設に対し、現地にて広告を打つことも空室対策には有効です。たとえば周辺に大学があれば大学生協にアプローチやチラシの配布をしてみましょう。

また、所有物件の敷地に募集看板を設置したり、既存入居者へ入居者募集者の紹介依頼をしたりします。

まとめ

駅遠物件の空室対策についてご紹介しました。駅遠物件だからこその、物件のコンセプトやターゲット像を明確化にして、所有物件の強みをぜひ見つけてみてください。

そして、どのような物件も空室対策を行ううえでのセオリーとして、まずは現状把握をしっかり行ってから、費用対効果、キャッシュフローを意識しながら空室対策を検討するようにしましょう。

駅遠物件だからこそできる空室対策もあります。
魅力ある物件で差別化を図りましょう。

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この記事の監修者

金 弘碩

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【資格】二級建築士/宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/マンション管理士など

不動産仲介・不動産管理・不動産鑑定・現場監督業務など、合計18年勤務。現在は「すまいとくらしのカウンセラー 住宅専門FP 」として、住宅購入者へのアドバイス・コンサルティング業務を行う。最近は、住宅ローンのアドバイスに注力している。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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