居住者が暮らしやすい空間作りを。空室対策にも効果的な自転車置き場の種類やメーカーをご紹介

監修岩野 愛弓

  • 公開日:
  • 2020年03月13日
  • 更新日:
  • 2020年03月13日
居住者が暮らしやすい空間作りを。空室対策にも効果的な自転車置き場の種類やメーカーをご紹介
最寄り駅から距離がある物件や、部屋数の多い物件の場合、自転車置き場があるか無いか、そしてそれはどんな種類の自転車置き場なのか、家を選ぶ時のポイントの1つになります。今回は、自転車置き場やサイクルポートの設置を考えている大家さんに、種類や相場などをお伝えし、今の物件に設置するにはどのタイプがベストなのかを選べるように、ご紹介していきます。

目次

自転車を利用する人が増加している

全国平均でみると、自転車の所有率は増加傾向にあり、自動車の保有台数と同程度の水準になりつつあります。増加の傾向をみると2000年までは大幅に増え、2010年以降もなだらかに増え続けています。近年は特に車社会のイメージがある日本ですが、実は世界的にみても自転車保有率は6位にあり、高い水準を示しているのです。

マンション・アパートの自転車置き場の現状

ほとんどのマンション・アパートは、自転車置き場としてスペースを確保していることでしょう。しかし、余裕を持って駐輪できるスペースがない場所であったり、屋根がなくて自転車が雨風にさらされる場所であったりすることもあります。マナーが守られずに、自転車が倒れていたり、放置自転車が置かれたりと、自転車置き場は意外と管理が行き届いていないことも多いものです。自転車置き場は多くの入居者が利用する可能性があるため、物件を検討するときに注目されやすい場所です。選ばれる物件になるためには、駐輪スペースの確保、整頓された使い方、防犯性などの問題点に対して対策をすることが大切です。

最寄り駅から距離がある物件

最寄りの駅から距離がある物件は、毎日の通勤通学などで、入居者が駅まで自転車を利用することが多いです。ファミリー向け物件の場合、人数分の自転車を置く場合もあるため、駅から距離がある物件は、自転車置き場のスペースは余裕を持ちたいですね。

居住者が多い物件

部屋数が多い物件や、ファミリー向けの物件は、入居者が保有する自転車の数も多くなります。それぞれの入居者が最低でも1台の自転車を保有していると考えるなら、居住者人数が多い物件も自転車置き場にはゆとりが必要です。ファミリー向けの物件は、小さな子供用自転車も考慮しておく必要があるでしょう。

なぜ、マンションやアパートに自転車置き場が必要なのか

自転車置き場は、マンション・アパートの敷地内に確保するのがポイントです。自動車の場合、仮に物件の敷地内で駐車場が不足していても、近くの月極駐車場を利用することができます。しかし、自転車の場合は、敷地内に置くことができないからといって、少し離れた場所の駐輪場に置いておくことは、防犯面や劣化の面でも不安があります。例え敷地内にスペースがあったとしても、自由に自転車が置けてしまうようなスペースは避けた方がよいでしょう。外からの美観にも悪い影響をおよぼしかねませんし、外部から放置自転車を持ち込まれる恐れもあります。

このような理由などから、マンション・アパート内にきちんとした自転車置き場が確保されていることが、最も理想的な自転車置き場の形なのです。

自転車置き場を設置することで起こる効果

マンション・アパートに自転車置き場を設置することによって、どのような効果が期待できるのかご紹介していきます。

防犯性を高める

敷地内の決められた場所に自転車置き場があることで、入居者が所有する自転車であることが視覚的にも認識されますので、盗難にあう危険性は低くなると考えられます。また、きちんと駐輪スペースが整えられていれば、外部の人が勝手に自転車を放置していきにくくなります。

外観をキレイにする

自転車置き場を屋根付きにするなど、きちんと区画しすることで、敷地内外に自由に自転車を置くのを防ぐことができます。外まわりの美観も良くなり、物件のイメージアップにもつながります。

自転車が傷みにくい

屋根付きの自転車置き場にすれば、雨や雪の影響を防ぐことができます。自転車は風雨に晒されると錆びてしまうことがあります。自転車を頻繁に利用する人や、自転車の保管状態にこだわる人に対して安心感を与えることができます。

自転車置き場の種類

ここからは、様々な自転車置き場の種類をご紹介していきます。製品を選ぶ際の参考にしてください。

スチール製

自転車置き場でスタンダードなのは、スチール製の商品です。錆びがでてくることはありますが、屋根付きのものや、サイドの風よけを付けても費用負担を少なくすることができます。

アルミ製

アルミ製は、錆びにくく外部で使う自転車置き場としておすすめです。屋根付きや風よけ付きなど種類も多く、また、大きさやカラーのバリエーションも豊富。建物との調和も考慮できる点はメリットです。

ラックタイプ型

自転車ラックは、自転車を決められた場所にきれいに置くことができるものです。。自転車置き場を設けても、間隔や場所が自由で、どのようにも置けてしまう場合だと、止める間隔が狭くなったり、広すぎたりとスペースを有効活用できないことがあります。ラックタイプは、自転車を等間隔で整理しながら置くことができるため、美観的にもメリットがありますし、入居者同士のトラブル防止にも役立ちます。

簡易自転車置き場

テントのように、簡易的に屋根付きの自転車置き場をつくることがでるタイプのものです。駐輪スペースが限られていて、狭い場所で屋根付きの駐輪場を用意したい場合におすすめです。

敷地が狭い場合の設置案

マンション・アパートの敷地が狭い場合には、自転車置き場をひとつの箇所にこだわらずに、数箇所にわける方法があります。自転車置き場は、必ずしも1箇所にしなければならないことはありません。置けるスペースを分けて確保すれば、整理整頓もしやすく、置くスペースも確保しやすくなります。また、ラックタイプの自転車置き場で上下2段で使えるタイプのものもあります。同じスペースで2倍の自転車を置くことができますので、こちらもおすすめです。

おすすめのサイクルポートをご紹介

ここでは、サイクルポートを取り扱う各メーカーの商品を、特長やおすすめポイントなどをまとめてご紹介していきます。

1. 三協立山株式会社

三協立山株式会社は、敷地まわりのフェンスや門扉などエクステリア商品を多く取り扱うメーカーです。サイクルポートの種類も数多くあり、小型から大型、カラーなど様々なバリエーションがあります。マンション・アパートなど、まとまった台数の自転車を置くには、「セパーネL」がおすすめです。柱が独立して自立することができ屋根も取り付けることが可能な仕様で、約20㎝相当の積雪にも耐えられる耐久性があります。デザインもシンプルなのでどのような建物にもマッチします。
メーカー三協立山株式会社
商品名セパーネL

2. 四国化成工業株式会社

四国化成工業株式会社は、外壁材や内装材などの建材も得意とするメーカーで、サイクルポートなどエクステリア商品も数多く取り扱っています。横に長い大型のサイクルポートでは、デザインやカラーのバリエーションが多いのが特長です。錆に強いアルミ製、費用を抑えたスチール製など素材の種類も豊富です。「サイクルポートSY-R」は、屋根のデザインが特徴的なサイクルポートです。丸みを帯びた屋根の形状がおしゃれで、支柱となる柱はブラックカラーと、コントラストが美しいため、デザイナーズマンションなどにおすすめの商品です。
メーカー四国化成工業株式会社
商品名サイクルポートSY-R

3. 株式会社ビシクレット

株式会社ビシクレットは、自転車用のラックを取り扱うメーカーです。2段式や傾斜式などスペースや駐輪したい台数に応じて選ぶことができます。自転車ラックは、屋内の自転車置き場に設置することが多いですが、サイクルポートと併用して取り付けることも可能です。自転車の台数が多いと、乱雑になりやすいため、自転車ラックを利用することで整然とした自転車置き場になります。「BC-W-AIR」は、2段式の自転車ラックです。2段式の場合、上の段に自転車を入れるときに多少の力が必要になりますが、こちらは女性や高齢者の方でも軽く操作できるところが魅力です。
メーカー株式会社ビシクレット
商品名BC-W-AIR(垂直2段式ラック)

4. 株式会社稲葉製作所(イナバ物置)

株式会社稲葉製作所のイナバ物置は、住宅用の物置で有名なメーカーです。物置の他にも、サイクルポートも取り扱っていて、錆に強い塗装を施したり、耐久性を高めたり、エクステリア商品の開発に力を入れています。「BPタイプ」のサイクルポートは、屋根付きでシンプルなデザイン。片支持柱でありながらも、積雪は45㎝までと高強度です。もっと積雪が多い地域でも安心して利用することができるのは「BP-S」タイプで、柱が両側にありしっかりと雪の重さを受け止めてくれます。
メーカー株式会社稲葉製作所(イナバ物置)
商品名BPタイプ

5. 株式会社淀川製鋼所(ヨドコウ)

株式会社淀川製鋼所(ヨドコウ)は、物置で有名なメーカーです。住宅や商業施設でも多く使われていますが、物置の他にサイクルポートの取り扱いもあります。物置のノウハウをサイクルポートにも活かして、錆びにくく耐久性があり、凍結や積雪など北国の気候にも対応できることが特長です。「YOPA-540」は、省スペースな場所にも手軽に屋根付きの自転車置き場を設置することができます。ブラックやグレー、オフホワイト系などカラーのバリエーションもあり、建物のイメージや設置場所にあわせて選ぶことができます。
メーカー株式会社淀川製鋼所(ヨドコウ)
商品名YOPA-540

【番外編】鍵付きパーソナルスペース

パーソナルスペースという鍵付きの自転車置き場もあります。自転車にこだわりを持つ方は、とても高額な自転車を所有していることがあります。盗難や、劣化を防ぐために所有者だけが鍵を開けられるシステムを持つ自転車置き場も、需要が増えてきたときには検討する必要があるかもしれません。

レンタルサイクルの導入も!?

入居者が多い物件の場合、自転車の数は際限なく増えてしまうことがあります。しかし自転車の利用機会を考えると、必ず所有しなくともレンタルで不便なく利用できる場合もあるでしょう。自転車置き場を広げることができない場合、レンタサイクルの導入を検討することもひとつの方法です。自動車も所有せずにシェアする時代。自転車もシェアする感覚が広まっていく可能性も考えられます。

まとめ

今回は、アパートやマンションの自転車置き場について、その必要性や自転車置き場を確保する効果、サイクルポートの商品などについてご紹介しました。ひとつの世帯で数台の自転車を所有していることはめずらしくなく、物件にスペースが確保されていることは物件選びのポイントになるでしょう。空室対策のひとつとして、サイクルポートや自転車ラックの設置を検討してみてはいかがでしょうか。
岩野 愛弓

監修岩野 愛弓

【資格】宅地建物取引士

注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装
、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。

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