バランス釜からユニットバスへ交換する費用はどのくらい?

2023.12.19更新

この記事の監修者

岩野 愛弓

岩野 愛弓

【資格】宅地建物取引士

バランス釜からユニットバスへ交換する費用はどのくらい?

バランス釜物件のリフォームを検討中の大家さんへ、ユニットバスに交換リフォームをするメリット・費用イメージをご紹介します。

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目次

バランス釜とは

バランス釜とは、1960年代に公団住宅の供給が増えた頃に広く普及された給湯設備です。浴槽の隣に設置され、外気を吸気することで燃焼し、燃焼のガスは外部に排出されるという仕組みになっています。電気を使わずにお湯を使うことができるため、停電時でもお風呂を利用できる点や、追い炊きができる点がメリットです

空室の原因はバランス釜のせいかも!?

全国宅地建物取引業協会連合会が、一人暮らしをしている、もしくは一人暮らしをしたいと考えている男女2,800人を対象にアンケートをしたところ、お部屋探しの際の重視ポイントとして、1位はバストイレ別の61.6%、2位がエアコンで59.1%という結果となり、6割近い人がバスルームを重視していることがわかりました
また、追い炊き機能付きバスを重視する人は20.5%となっており、女性でも、男性でもお風呂は気になる設備部分であり、清掃性や機能性のよいユニットバスを求めることが多いようです。このように、ユニットバスに人気が集中している中、昔からあるバランス釜のお風呂のお部屋は、物件の選択肢として不利になることは否めません

そもそも、現代において主流はユニットバスに変わっているため、バランス釜を知らない層も増えているでしょう。追い炊きができるメリットがあるものの、希望の設定温度で自動停止するわけではないため、自分で追い炊きを停止させる必要がある他、清掃の観点からみてもユニットバスと比較して清掃しづらいバランス釜は、物件の評価を下げる要因になっている可能性があります

バランス釜からユニットバスに交換するメリット

ここからは、バランス釜からユニットバスに交換することでのメリットについてご紹介していきます。

空室対策になる

ユニットバスにすることは、空室対策のひとつとして考えることができます。冒頭でご紹介したアンケート結果からもわかるように、入居者がお部屋探しのときに重視することのひとつとして挙げられるのが、ユニットバスを採用していることです。

浴室の面積やリフォームにかけられる予算や浴室の面積にもよりますが、理想は、バストイレと洗面台が一つになった3点ユニットバスではなく、浴室のみのユニットバスに交換することでしょう。お手入れもしやすいユニットバスを採用することで、お部屋選びの決め手のひとつになるはずです

収益改善が期待できる

続いてのメリットは、収益改善です。築年数の古い物件や設備の古い物件の場合、そのままの状態で家賃を周辺相場まで引き上げることはなかなかできません。

もちろん、単にユニットバスに変えるだけで、相場まで引き上げることが可能なわけではありませんが、周辺の競合物件と同じ土俵に立つためには、バランス釜からユニットバスへの交換がプラス材料になると言えます。交換にあたっては、周辺の同じ条件の物件相場を調べた上で、家賃上昇が期待できるかという点も見ておくとよいでしょう。

安全性が高まる

燃焼を起こす仕組みが独特のバランス釜は、利用する人の使い方次第で故障が起きやすくなることがあります。その点、ユニットバスであれば、給湯器と浴室が別々のシステムであるため機器の故障頻度は少なく、メンテナンス費用が下がることが期待できます

また、バランス釜は浴室内に設置してあるため、燃焼に不具合があると浴室内の換気状態が悪化することもありますが、ユニットバスではそのようなことがなく、安全性を高めることも可能です

機能性が高まる

入居者側のメリットとして機能性が高まる点があげられます。バランス釜の場合、本体が浴槽の隣に設置されていることが多く、本体に水がかかることで汚れの原因になったり、隙間に汚れが溜まりやすくなったりするため、清掃しにくいことがデメリットの1つです。

一方で、ユニットバスは、バランス釜に比べて断熱性能や気密性能が優れていることに加え、浴室がシンプルなつくりであることから清掃しやすいというメリットがあります。また、バランス釜のように給湯機器を浴室内に設置する必要がなく、浴槽を大きなものに変えることができるため、浴室内を広く使うことができるという点もメリットのひとつと言えるでしょう。

バランス釜からユニットバスに交換する方法と費用

では、バランス釜からユニットバスに交換する、または、一部の機器を交換するにはどのくらいの費用が必要になるのでしょうか。それぞれの作業別に紹介していきます。なお、記載の費用目安は1部屋あたりの費用です。予算や月々のキャッシュフローとのバランスを考慮しながら交換方法を検討してみましょう

浴室全体交換

既存のバランス釜を解体して、ユニットバスにまるごと交換する工事です。浴室の隣に洗面所がある場合には、一緒に修繕する場合があります。

費用目安:100万円前後

給湯器設置

バランス釜の給湯機器をなくすために、壁貫通型給湯器にする工事です。浴槽の隣に設置されていたバランス釜本体となる給湯器部分が浴室外部に設置されることになる分、浴槽を大きくすることができます

費用目安:100万円前後

浴室パネル・床シート

バランス釜の浴室をユニットバス風に仕上げる工事です。ユニットバスで使われているように、壁にはパネルを、床には専用のシートを張ります。タイル壁などとは違い、目地がない分、清掃性が高まります。

費用目安:40万円前後

備品設置

浴室の設備として、鏡やタオル掛け、照明器具などを取り付ける工事です。それぞれの器具のグレードによって価格が変動します。

費用目安:7~15万円

カベピタ

手軽にできるリフォームとして、「カベピタ」という方法があります。バランス釜を壁に収納し、リモコンを壁に取り付け操作するもので、浴槽を大きくすることができるようになる他、交換工事と比べると費用を安く抑えることが可能です

費用目安:20万円前後

バランス釜を交換するタイミング

空室対策を目的としているとは言え、ユニットバスへの交換のため故障していないバランス釜を破棄することに抵抗を感じる大家さんもいらっしゃるかもしれません。その場合は、バランス釜の寿命を1つの交換タイミングと考えてはいかがでしょうか。バランス釜の寿命は一般的に10年と言われています。10年を超えて使用していると、不具合が生じガス漏れなどの予期せぬ事故につながる可能性も否めません。入居者の安全を確保するためにも10年を目安に交換することをおすすめします

さらなる入居者ニーズに応えるなら

入居者がユニットバスに求める機能としてどのようなものがあるか、ニーズの高いものをピックアップしてみましょう。

浴室暖房乾燥機

浴室乾燥機に暖房機能がついた浴室暖房乾燥機があります。単なる乾燥機ではなく、暖房が付加されることのメリットのひとつは、浴室で洗濯物を乾かす場合、洗濯物が乾きやすいという点です。その他、冬は暖房である程度暖めてから浴室を使うことができるため、ヒートショックを防ぐ効果が期待できます

梅雨の間や冬場の洗濯ものなど、外干しができない季節には活躍してくれそうですね。浴室を使ったあとに暖房乾燥機を使うことでより早く浴室内が乾きますので、カビの発生を抑える効果も期待できるでしょう。ユニットバスの追加オプションとして設置する場合、機能の種類にもよりますが、費用は5万円程度が目安となります。洗濯物の量が多い子育て世帯や、洗濯物の外干しに抵抗のある女性を主ターゲットとする場合には検討してみても良さそうですね。

追い炊き機能

冒頭でご紹介したアンケートで2割近いニーズのあった追い炊き機能も、ニーズの高いお風呂設備で、入浴の時間帯が異なるファミリーや二人暮らしに人気です。ユニットバスのリフォーム時に追い炊き機能を設置する場合、ユニットバスの大きさなどにもよりますが、費用はおおよそ80~100万円となります

よくある質問

ここでは、浴室リフォームに関するよくある質問をご紹介します。
新しいバランス釜に交換する際の費用はどのくらい?
古くなったバランス釜から新しいバランス釜に交換するための費用は10~20万円程度になります。バランス釜からユニットバスへ交換するより費用が安く済むため、予算が限られている場合はおすすめです。なお、施工時間は2~3時間程度となっています。
浴室リフォームの費用を抑える方法はある?
浴室リフォームの費用を安く抑えたい方には部分リフォームをおすすめします。部分リフォームとは、たとえば、サビ、ひび割れなどが見られる浴室の壁や天井を塗り替えたり、浴室の壁や天井にカビが目立つようであればパネルやシートを張り替えたりといったものです。詳しくはこちらの記事を参照ください。
3点ユニットバスの分離工事費用はどのくらい?
バストイレの分離工事には、ユニットバスに仕切りを設けて分離する方法とトイレを移設する方法の2種類あります。工事費用は、前者で30~40万、後者で60万程度です。状況によって費用は増減するため、リフォーム会社に相談するようにしましょう。詳しくはこちらの記事を参照ください。

まとめ

バランス釜をユニットバスに交換リフォームする際の費用感についてお伝えしてまいりました。シングルであってもファミリーであっても、毎日使う浴室へのこだわりは非常に重要視されています。全体交換になると大きな費用が掛かりますが、入居者の声をしっかり聞くなどしながら現状を整理し、今できることから始めてみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者

岩野 愛弓

岩野 愛弓

【資格】宅地建物取引士

注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。