【2024年】アパート大家さんが利用できるリフォーム補助金の一覧と申請方法

2024.07.24更新

この記事の監修者

キムラ ミキ
キムラ ミキ

AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

【2024年】アパート大家さんが利用できるリフォーム補助金の一覧と申請方法

アパート経営をする大家さんに向けて、リフォームをするときに使える補助金の申請方法や注意点についてご説明します。

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目次

【大家さんが使える】賃貸住宅リフォームの補助金制度

大家さんがリフォームに活用できる国の支援制度と自治体実施の補助制度について解説します。
概要対象者
長期優良住宅化リフォーム促進事業
既存住宅の長寿命化や省エネ化に資する性能向上リフォーム等に対する支援既存住宅の購入者など
住宅省エネ2024キャンペーン子育てエコホーム支援事業、先進的窓リノベ事業、賃貸集合給湯エネ事業サイト参照
子育て支援型共同住宅促進事業子どもの安全・安心に資する住宅の新築・改修の取り組みなどへの支援
共同住宅
次世代省エネ建材の実証支援事業次世代省エネ建材の効果の実証を支援戸建住宅
共同住宅
既存住宅における断熱リフォーム支援事業省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた住宅の断熱リフォームへの支援戸建住宅
共同住宅

工事内容や補助金額など補助金の内容はさまざまです。また、併用できるものと、できないものなどで補助金が異なりますので、不動産会社など補助金についてくわしい人に相談してアドバイスをもらいながら、自分にあった補助金を選びましょう。

キムラ ミキ
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長期優良住宅化リフォーム促進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業は、良質な住宅ストックの形成や、子育てしやすい生活環境の整備を図るため、既存住宅(集合住宅含む)の長寿命化や省エネ化などに資する性能向上リフォームや子育て世帯向け改修に対する支援を行う事業です。

リフォームに先立って、必ずインスペクション(物件調査)を実施します。インスペクションで既存住宅に劣化事象が見つかった場合は、予定しているリフォーム工事と同時に補修をするか、維持保全計画に点検・補修等の対応方法と対応時期の明記が求められます。

住宅省エネ2024キャンペーン

住宅省エネ2024キャンペーンは、住宅の省エネ化を図るリフォームに対して国が支援を行う事業です。大家さんが活用できる事業には以下の3つがあります。

子育てエコホーム支援事業

国が住宅の省エネ改修に対して支援するもので、リフォームについては子育て世帯以外でも利用できます。長期優良リフォームに該当する場合は上限30万円/戸の支援を受けることができます。

先進的窓リノベ2024事業

窓(ガラス)を交換(断熱改修)するリフォーム工事に加え、同一契約内で同時に行うドアの交換(断熱改修)も補助対象になります。工事内容によりますが、1戸あたり200万円を上限としています。

賃貸集合給湯省エネ2024事業

賃貸集合住宅に対する小型の省エネ型給湯器の導入支援を行うことによりその普及拡大を図り、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することを目的とする事業です。給湯器の機能にもよりますが、1住戸につき最大7万円/台を上限としています。

子育て支援型共同住宅推進事業

共同住宅(分譲マンションおよび賃貸住宅)を対象に、事故防止や防犯対策などの子どもの安全・安心に資する住宅の新築・改修の取り組みや、子育て世の交流機会の創出に資する居住者間のつながりや交流を生み出す取り組みに対して行われる支援です。「子どもの安全確保に資する設備の設置」に対する補助はリフォームの場合、対象事業費の1/3(上限100万円/戸)となっています。

次世代省エネ建材の実証支援事業

既存住宅における消費者の多様なニーズに対応することで省エネ改修の促進が期待される工期短縮可能な高性能断熱材や、快適性向上にも資する蓄熱・調湿建材等の次世代省エネ建材の効果を実証する支援事業です。集合住宅は内張り断熱が対象となっており、補助率は1/2以内で、補助金の上限額は200万円/戸となっています。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業

省エネ効果(15%以上)が見込まれる高性能建材(断熱材、ガラス、窓、玄関ドア)を用いた住宅の断熱リフォームを支援する事業です。断熱材、窓、ガラスを用い、住まい全体の断熱改修する「トータル断熱」と、窓を用いて居間をメインに断熱改修する「居間だけ断熱」があります。補助金の上限額はリフォーム内容によって異なります。

地方公共団体の補助制度

補助制度は国が行っているだけでなく、地方公共団体も補助制度を設けている場合があります。所有する物件が所在する地方公共団体の補助制度がないかを以下のサイトで確認しておきましょう。

住宅セーフティネット制度による補助金も押さえておこう

住宅セーフティネット制度による補助金についても、知っておきましょう。住宅セーフティネット制度とは、民間の空き家・空き室を活用し、住宅確保に配慮が必要な方(高齢者、障害者、子育て世帯など。以下、住宅確保要配慮者)に対し、安全かつ良質な住まいを保証する社会的制度の1つです。

住宅セーフティネット制度の大家さんにとってのメリット

大家さんが所有する物件を、住宅確保要配慮者の入居を拒まない住宅として登録すると、セーフティネット住宅提供システムへの物件掲載をしてもらえます。

ただ、住宅確保要配慮者から家賃回収ができるのか不安を持つ大家さんもいることでしょう。その点においては、家賃や家賃債務保証料の減免や補助といった入居者支援もあるので、安心して住宅確保要配慮者を受け入れることができます。

住宅セーフティネット制度による補助

住宅確保要配慮者「専用の住宅」として、セーフティネット制度に登録をすると、必要な改修を行う場合に改修工事費の補助を受けることができます。

必要な改修とは、主に「バリアフリー改修工事」、「耐震改修工事」、「間取り改修工事」、「子育て世帯対応改修工事」です。たとえば、セーフティネット住宅制度を活用して、狭いワンルーム(2 戸)を寝室のある 1DK(1 戸)に改修するといった補助活用事例があります。補助金額は一戸あたり100万円を上限として、上限額または「補助対象工事費の1/3」のいずれか少ない方になります。

住宅セーフティネットによる補助を活用する注意点

住宅セーフティネット制度による補助を活用する場合には、住宅確保要配慮者「も」受け入れる住宅ではなく、住宅確保要配慮者の「専用の住宅」として少なくとも10年以上は管理する必要があります。

口に住宅確保要配慮者と言っても、高齢者、障害者、子育て世帯、外国人などといったそれぞれの属性によって、起こりうるトラブルの傾向が異なります。トラブルを想定したリスク対策を講じておくことも重要です。

賃貸物件のリフォーム補助金の申請方法

リフォーム補助金の申請方法や申請先は、事業によって異なりますが、おおむね以下のような流れとなります。手続きはリフォーム業者が行ってくれることが一般的です。
申請書提出必要書類の提出
交付決定通知事業主体からの通知
実績報告書作業の写真やリフォーム業者からの請求書など、必要書類を提出
交付確定通知交付の確定
補助金交付請求書補助金の請求書と振込先情報を提出
補助金交付指定口座への入金

各補助金の概要説明の中に、申請方法の手順が記載されています。大まかな流れを確認したうえで、必ず補助金の概要にも目を通しておきましょう。

キムラ ミキ
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アパートリフォームで補助金制度を利用する際の注意点

アパートなど所有する賃貸物件で補助金制度を利用する際の注意点についてご説明します。

そのリフォームは本当に必要かよく検討する

必要なリフォームかどうかを検討しましょう。補助金があるからといって、すぐにリフォームを考えるのは本末転倒です。補助率が100%のものばかりではないので、自己負担も生じる場合もあります。

入居者のニーズや家賃収入とのコストバランスやキャッシュフローの状況を確認し、慎重に検討したうえで、リフォームの要否について決定しましょう。

リフォームのタイミングも吟味する

リフォームによって新しい設備などを利用できるのは入居者にとってメリットです。しかし、リフォームに要する期間が長過ぎると入居者から不満が生じる可能性もあります。補助金申請手続きも含めたリフォームの工期の長さなどを検討したうえでベストなタイミングかどうかを考えてみましょう。

リフォームプランの検討は複数業者を比較する

リフォームプランの検討は複数業者を比較するする際には、複数のリフォーム業者に問い合わせをしておきましょう。中には一括でさまざまなリフォーム業者に見積もり依頼できるサイトもあります。

各リフォーム業者のプランや見積もりを検討することで、よりよいリフォームにつながっていきます。補助金申請についても、アドバイスをもらえる信頼できるリフォーム業者を選びましょう。

まとめ

リフォームに活用できる補助金には、さまざまなものがあります。しかし、各補助金の予算には限りがあるため、申請が早い順に適用される要素もあるので、注意しましょう。

空室対策にも必要となる有益なリフォームを計画的に、そして賢く行うためにも、日頃から不動産会社や管理会社、リフォーム会社などと情報交換を行い、最新の情報収集に努めておきましょう。情報に日々はアンテナを張り、有益な情報を獲得することも、賃貸経営の経営者である大家さんの務めです。
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この記事の監修者

キムラ ミキ
キムラ ミキ

AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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