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目次
床リフォームを検討すべきタイミング
床材の寿命は一般的に、フローリングなら10~15年、クッションフロアは10年前後とされています。入居者が住み続けている間、大家さんとしては、リフォームすべきタイミングを気付くことは難しいですが、リフォーム周期に差し掛かった頃を見計らって入居者にヒアリングを行ったり、退去時に確認ができれば、床の状況を確認した上で、リフォームを検討してみましょう。
また、床に次のような症状が見られたとき、指摘があった際には、床材だけでなく下地なども含めて劣化が進んでいる可能性がありますので、早期リフォームを検討しましょう。
続いては、床リフォーム工事の流れをご紹介していきます。
また、床に次のような症状が見られたとき、指摘があった際には、床材だけでなく下地なども含めて劣化が進んでいる可能性がありますので、早期リフォームを検討しましょう。
続いては、床リフォーム工事の流れをご紹介していきます。
床リフォーム工事の流れ
床リフォームの方法には大きく分けて「張り替え工法」「重ね張り工法」の2種類があります。
1.張り替え工法
古い床材をすべて撤去し、新しい床材を張りなおす方法です。
畳からフローリングに、クッションフロアからフローリングに変更したい場合など、床そのものを変更する場合には、張り替え工法が適していると言われています。
メリット |
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・下地の状態を確認することができる |
・傷みが進行している場合にも対応しやすい |
デメリット |
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・重ね張り工法に比べて費用がかかる |
畳からフローリングに、クッションフロアからフローリングに変更したい場合など、床そのものを変更する場合には、張り替え工法が適していると言われています。
2.重ね張り工法
既存の床材の上から、新しい床材を重ね張りします。
床材や下地などの傷みが進行している場合には、あまり向いていません。
2つの工法ともにメリット、デメリットがあるので、床の状態や希望するリフォーム内容、予算などを検討して選びましょう。
メリット |
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・工期が短く、騒音や埃なども少ない |
・廃材処分の必要がない |
デメリット |
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・段差ができる可能性がある |
床材や下地などの傷みが進行している場合には、あまり向いていません。
2つの工法ともにメリット、デメリットがあるので、床の状態や希望するリフォーム内容、予算などを検討して選びましょう。
床材の種類とリフォーム方法
床材にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴、メリット、デメリットなどがあります。ここでは、各床材の種類とリフォーム方法について説明していきます。
フローリング
以前はカーペットや畳など防音性や保温性が高い床材が使われることも多かったのですが、最近では、防音効果、保温効果があり、手入れがしやすいフローリングが一般的です。フローリングの種類は大きく分けて以下の2種類です。
デザイン性は高いものの、複合フローリングに比べて費用が高く、防音効果も劣ることから、収支計画と相談しながら検討した方がよいでしょう。
複合フローリング |
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合板などの表面に化粧材を張り合わせてフローリング材としたものです。品質が均一であり、表面の加工により手入れが簡単なものがあります。また、キズがつきにくいものや、防音性をはじめとする機能に優れたものもあることなどがメリットです。費用の観点では、次に紹介する無垢フローリングよりも安価なため、賃貸住宅では、一般的に複合フローリングが使われることが多いです。 |
無垢フローリング |
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木材をそのままフローリング材にしたものです。木の種類や木目、節の有無によって費用が変わります。室内の湿度を調整する機能を持ち、キズがついた場合には表面を削ることで目立たなくすることができます。木目の風合いが個々で異なるため、デザインにこだわる一戸建て、リノベーション住宅で使われる傾向が多いです。 |
デザイン性は高いものの、複合フローリングに比べて費用が高く、防音効果も劣ることから、収支計画と相談しながら検討した方がよいでしょう。
リフォーム費用
フローリングを張り替える工事にかかる費用は、おおむね次の通りです。
張り替え工法 | 重ね張り工法 | |
---|---|---|
1畳 | 3~6万円 | 2~5万円 |
4畳 | 7~14万円 | 5~10万円 |
6畳 | 9~18万円 | 6~14万円 |
8畳 | 10~20万円 | 8~18万円 |
クッションフロア
クッションフロアは、ビニール製のシート状床材で、クッション性があることが特徴です。やわらかくカットが簡単であり、木目調や石目などデザインが豊富にあります。
裏打ち材として不織布やビニールが使われ、薄いスポンジなどで防音機能や衝撃吸収機能をもたせたものもあります。
裏打ち材として不織布やビニールが使われ、薄いスポンジなどで防音機能や衝撃吸収機能をもたせたものもあります。
リフォーム費用
クッションフロアを張り替えるための費用は、おおむね次の通りです。
張り替え工法 | 重ね張り工法 | |
---|---|---|
1畳 | 2~6万円 | 1~4万円 |
4畳 | 4~8万円 | 3~5万円 |
6畳 | 4.5~10万円 | 4~5.5万円 |
8畳 | 6~12万円 | 5~10万円 |
クッションフロアを、既存の床材に貼りつける方法であれば、DIYでも張り替えが可能です。しかし、床の下地まで傷んでいるような場合は、クッションフロアに張り替えても床のきしみ、へこみ、歩いたときの不快感などが解消できません。
カーペット
カーペットは防音性や保温性に優れていることから、賃貸住宅では幅広く使われてきた素材です。素材の選び方によって高級感を演出できるというメリットもあります。
しかし、ダニが発生しやすいことや、水分を吸収しやすく掃除の手間がかかるなどのデメリットもあります。
しかし、ダニが発生しやすいことや、水分を吸収しやすく掃除の手間がかかるなどのデメリットもあります。
リフォーム費用
カーペットの張り替えにかかる費用は、おおむね次の通りです。
張り替え工法 | 重ね張り工法 | |
---|---|---|
1畳 | 1~1.5万円 | 0.8~1万円 |
4畳 | 5~10万円 | 4~5万円 |
6畳 | 5.3~12万円 | 4.5~6.5万円 |
8畳 | 8~16万円 | 6~12万円 |
コルク
コルクは、手入れをきちんと行えば非常に長持ちする素材であり、空気を多く含んでいて柔らかいことが特徴です。室内の温度や湿度を調整する機能を持ち、耐火性や耐水性に優れている他、防音性や衝撃吸収性もあります。
ただ、紫外線の影響で変色してしまうことがあり、いったんキズがついた箇所は補修が難しいです。
ただ、紫外線の影響で変色してしまうことがあり、いったんキズがついた箇所は補修が難しいです。
リフォーム費用
コルクタイルの張り替え費用は、本体+施工費あわせて9,000~20,000円/m2です。
6畳の部屋は9.72m2であり、おおむね10m2と考えると、6畳分の施工費は9~20万円です。これは、フローリングの張り替え工法と同程度の価格と考えられます。
6畳の部屋は9.72m2であり、おおむね10m2と考えると、6畳分の施工費は9~20万円です。これは、フローリングの張り替え工法と同程度の価格と考えられます。
フロアタイル
フロアタイル(塩ビタイル)は、カッターでも簡単に切ることができ、床にボンドを塗り並べていくという方法で施工できます。木目調や石目など、デザインが豊富です。使用中、継ぎ目の部分に汚れがたまりやすいので、クッションフロアに比べると掃除の手間がかかります。
リフォーム費用
フロアタイルの張り替え費用は、おおむね次の通りです。
張り替え工法 | 重ね張り工法 | |
---|---|---|
1畳 | 4~7万円 | 3~6万円 |
4畳 | 5~9万円 | 4~8万円 |
6畳 | 5.5~10万円 | 5~6.3万円 |
8畳 | 8~15万円 | 6~10万円 |
畳
畳の特徴として、断熱性や保温性、吸放湿性がある他、フローリング材に比べて防音の点でも優れています。畳が古くなった場合の対応として、裏返し・表替え・新調(交換) の3つの方法があります。
裏返し |
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既存の畳表を裏返して再利用します。職人さんが、畳を使っている部屋で張り替える方法もありますが、最近はいったん畳を職人さんに預け、職人さんの作業場で施工してもらった後、納品してもらうという流れが主流です。 |
表替え |
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畳表と畳縁を新しいものに替え、畳床は既存のものを使います。裏返しと同じように、職人さんに畳をいったん預け、作業が終わったら納品してもらうという形が多いです。 |
新調(交換) |
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新しい畳に交換する方法です。畳床の状態が悪く、裏返しや表替えでは対処できない場合には、新調する方が安心でしょう。 |
リフォーム費用
畳は、使用する畳表、畳床にグレードがありますので、どのグレードの品物を選ぶかで、価格が大きく異なることもあります。
内容 | 新調 | 表替え | 裏返し |
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1畳 | 1〜3.5万円 | 0.5〜2万円 | 0.4万円前後 |
4畳 | 4~14万円 | 2~8万円 | 1.6万円前後 |
6畳 | 7~20万円 | 3~12万円 | 2.4万円前後 |
8畳 | 9~28万円 | 4~16万円 | 3.2万円前後 |
フローリング以外の床材からフローリングに変更する方法
カーペットや畳など、フローリング以外の床材からフローリングに変更する際には、畳やカーペットを撤去したのち、下地造作・調整を施します。また、和室は畳の厚さ(約5cm)に比べてフローリング材(約1.2cm)は薄いので、出入り口の段差などをなくすための調整も必要です。カビが繁殖している場合には下地の補修も合わせて行わなければなりません。
築年数が古く、畳敷きの和室の床には断熱材が入っていない場合、フローリングの保温性は畳に比べて劣りますので、必要に応じて断熱材を敷く工事が行われることもあります。これらの作業を経て、ようやくフローリング材に張り替える工程に入るのです。
また、防音性に優れた床材からフローリングに変更する場合、防音性が低くなってしまうことがあり、特に集合住宅では入居者の間で騒音トラブルが発生してしまう可能性が出てきてしまいます。そのため、できる限り防音効果の高いフローリング材を選ぶことが必要です。
後の騒音トラブルを防ぎ、建物を良い状態に保つためにも、信頼できる施工業者に依頼して工事とリフォームを進めましょう。
築年数が古く、畳敷きの和室の床には断熱材が入っていない場合、フローリングの保温性は畳に比べて劣りますので、必要に応じて断熱材を敷く工事が行われることもあります。これらの作業を経て、ようやくフローリング材に張り替える工程に入るのです。
また、防音性に優れた床材からフローリングに変更する場合、防音性が低くなってしまうことがあり、特に集合住宅では入居者の間で騒音トラブルが発生してしまう可能性が出てきてしまいます。そのため、できる限り防音効果の高いフローリング材を選ぶことが必要です。
後の騒音トラブルを防ぎ、建物を良い状態に保つためにも、信頼できる施工業者に依頼して工事とリフォームを進めましょう。
まとめ
床リフォームは10~15年を目安と言われています。長期で入居がある場合には入居者へヒアリングを行ったり、退去のタイミングで床の状況を確認し、リフォーム検討をしましょう。
床材には、フローリングやカーペット、クッションフロア、畳など、それぞれ特徴があり、費用も大きく変わります。入居者ターゲットを意識した選定と、収支計画を照らし合わせた上で、進めていくことが大切です。
床材には、フローリングやカーペット、クッションフロア、畳など、それぞれ特徴があり、費用も大きく変わります。入居者ターゲットを意識した選定と、収支計画を照らし合わせた上で、進めていくことが大切です。
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この記事の監修者
河野 陽炎
3級FP技能士
3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。