浴室鏡は大家さん自身で交換してみない?費用を抑えながらも効果のある空室対策

2024.08.15更新

この記事の監修者

岩野 愛弓
岩野 愛弓

宅地建物取引士

浴室鏡は大家さん自身で交換してみない?費用を抑えながらも効果のある空室対策

浴室鏡を交換するメリット・デメリットや、交換する際の費用、鏡の選び方などについてご紹介します。

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目次

入居者が内見でチェックする水回り。好印象を与えるには

賃貸物件探しをしている人が物件を内見する際には、浴室やキッチンなど水回りの設備が気になるものでしょう。とくに、入居者が直接肌に触れる機会が多い浴室は、清潔感のある空間が好印象を与えます。

浴室にある設備のなかでも、鏡は年数が経つと水道水に含まれる成分が蓄積して、うろこ状の汚れが付きやすくなります。長くそのままにしておくと汚れはこびりついて、きれいに掃除しても簡単に落とせなくなってしまいます。

退去後はしっかりクリーニング業者に依頼していても、鏡の汚れに対処できないことも多く、入居希望の人には清潔感をアピールできないことになってしまいます。年数が経った鏡は消耗品として捉え、交換することで浴室全体の好感度を上げることがおすすめです。

浴室鏡はなぜ必要?

浴室鏡は自然に汚れてしまうものならば、「取り外してしまえばよいのでは?」と考えるかもしれませんが、浴室鏡は入居者にとって意外と必要な場面が多いものです。

男性であれば、入浴中の髭剃りに利用している場合もありますし、女性なら洗顔、洗髪の際に鏡を利用している人は多いでしょう。顔や頭、体に流しきれない泡が残っていないかチェックする役目をはたしてくれます。シャワー設備のような存在感はありませんが、あると便利なアイテムです。

業者or自分で浴室鏡を交換するときのメリット・デメリット

浴室鏡を交換する方法として、業者に依頼する、または自分で交換するふたつの選択肢があります。それぞれのメリット・デメリットをご紹介していきます。

業者に依頼した場合のメリット・デメリット

業者に依頼した場合の大きなメリットの1つは、仕上がりの安心感です。プロが施工しますから、短時間で効率よく交換してくれるでしょう。また、交換する鏡や取り付けに必要な部材をまとめて依頼でき、現場まで運搬してくれますので手間がかかりません。

一方、デメリットとしては、交換した鏡の処分費を含めて技術料などの費用がかかりますので、自分で交換するよりは割高になることが考えられます。

自分で交換した場合のメリット・デメリット

自分で鏡を交換した場合のメリットのひとつは、業者に依頼した時のような技術料がかからないことです。交換する鏡の材料費だけで済むため、費用を最小限に抑えることができます。

一方でデメリットとしては、交換した後の仕上がりに不安があることでしょう。鏡の交換の施工に慣れている業者とは違い、失敗するリスクも想定しておくべきでしょう。

また、交換する鏡を選ぶことからはじまり、取り外し方法や取り付け方法などを調べて、必要な部材なども準備し、現場に運搬しなければならない時間も必要です。

仕上がりの安定感、交換費用とそれぞれにメリット・デメリットがありますので、事前に比較検討してみましょう。

浴室に適した鏡の種類と選び方

浴室の鏡を交換するといっても、どんな種類でもよいというわけではありません。湿気のある水回りに使うものですから、腐食しにくい金物を使っていたり、曇りにくい機能が付いていたりなど、一般的な鏡とは少し違いがあります。

ここからは、どのような浴室鏡に交換すればよいか、浴室に適した鏡をご紹介していきます。

浴室鏡の種類は防湿ミラー・防曇ミラーの2つ

浴室に適した鏡の種類は、「防湿ミラー」と「防曇(ぼうどん)ミラー」のふたつになります。それぞれの特徴を確認していきます。

防湿ミラーの特徴

防湿ミラーは、文字どおり「湿気」を防ぐ機能性を持った鏡です。鏡の裏面が防湿コーティングされており、水が直接触れても錆びにくい特徴があります。防湿ミラーの効果は、長くて20年ほど持続されるといわれます。長期間で効果が続きますから、何度も交換する手間も省けます。

浴室を使っている時は、無意識に鏡に対してシャワーのお湯を掛けたり、お掃除の時は水で洗ったりと、常に水分が付着しやすい環境です。水分に強い機能を持つ鏡なら、安心して使うことができます。

防曇ミラーの特徴

防曇ミラーとは、鏡の「曇り」を防いでくれるものです。浴室でお湯を使うと鏡が結露で曇ってしまいがちです。せっかく鏡があっても顔を見ることができず、十分に活用できません。

防曇ミラーは、曇りにくいコーティングがされており、結露に強い機能があります。防曇ミラーの注意点としては、コーティング効果が薄れていく可能性があることです。

鏡のサイズは浴室の大きさやターゲットに合わせて

鏡のサイズを選ぶ時は、浴室の大きさや家族数などを目安にすることがおすすめです。サイズ感と費用について次のような事例を参考にしてください。

・1人暮らし
1人暮らしの浴室は広さが限られていることが想定されますので、鏡のサイズは「60センチ×25センチ」程度が目安でしょう。費用としては、おおよそ4千円ほどです。

・ファミリー
家族数が多いなら浴室も広くなりますので、鏡のサイズは「100センチ×30センチ」程度が目安です。費用としては、おおよそ7千円ほどになります。

鏡のサイズは、浴室の広さとのバランスも大切です。物件に合うものを選ぶようにましょう。

大家さんもすぐできる!浴室鏡の交換方法

鏡の交換は自分でも施工することが可能です。ここでは交換方法について、鏡の外し方から順番にご紹介していきましょう。

まず、準備するものとして新しい鏡とハサミ、ビアノ線など細い糸状のもの、ドライバー、メジャーなどです。交換は、既存の鏡を外すところからです。

1. 鏡のツメ金具をスライドする
2. ピアノ線などで裏側のミラーマットを外す
3. 鏡を割らないように外す
4. 壁面の残ったミラーマットを取り除く
5. 新しい鏡のミラーマットを貼る
6. 鏡を取り付ける
7. 鏡のツメ金具をスライドする

鏡の大きさにもよりますが、万が一、交換中に落としてしまうことを想定して、下にタオルや毛布などクッション材を置いておくと安心です。

浴室全体のリフォームをすれば補助金の対象に

鏡の劣化だけではなく、浴室そのものが古くなってしまっている場合は、浴室全体のリフォームも検討してみましょう。最近の入居者の要望の上位には、「追い炊き機能」が含まれていることが多く、浴室機能の充実を図ることが空室対策としても有効な手段となるでしょう。

浴室全体のリフォームとなると、ある程度の費用は必要になりますが、要件に該当すれば補助金の対象となるケースもあります。たとえば、浴室リフォームとともに、断熱効果のある高性能サッシに交換したり、建物の断熱材を交換したりすることで、「断熱リフォーム支援事業」を利用できる可能性があります。

浴室のような水回り設備が新しいと入居者へのアピールにもなり、結果的に収益改善にもつながりますので、検討してみてもよいでしょう。

まとめ

今回は、浴室内の設備のなかでも自分でも対応できる「浴室鏡の交換」についてご紹介してきました。業者に依頼するか自分で対応するかは、既存の鏡の種類や仕上がりへの安心などを検討して選択することがおすすめです。

また、鏡は浴室に適した機能性のものを選ぶことで、長く使い続けることができます。入居者へ好印象を与えるためにも、手軽にできる鏡交換に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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この記事の監修者

岩野 愛弓
岩野 愛弓

宅地建物取引士

注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。

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