時代と共に変化する内装や間取りを知ろう。賃貸物件における内装リフォームの種類やトレンド

2024.07.09更新

この記事の監修者

河野 陽炎
河野 陽炎

3級FP技能士

時代と共に変化する内装や間取りを知ろう。賃貸物件における内装リフォームの種類やトレンド

賃貸経営をしている大家さんに向けて内装や間取りのトレンド、内装リフォームの種類や業者について詳しくご紹介していきます。

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目次

なぜ内装リフォームが必要なのか

内装リフォームの目的は大きく分けて「物件の傷みを補修し長持ちさせるため」「変化する間取りのトレンド、入居者のニーズに合う物件に生まれ変わらせるため」の2つが考えられます。

壁紙の傷みや黄ばみがそのまま放置されていたり、キッチンの設備が古くなっていたりする物件に比べて、壁紙や天井、水回りなどの手入れが行き届いた物件のほうが、入居が決まりやすいのは言うまでもありません。

また、間取りに関しては、例えば、2Kや2DKなどの間取りは、入居者に「古い」という印象を与えることがあります。その理由は後にご紹介しますが、古い印象の間取りを、現代のトレンドにあわせて1LDKにリフォームすることも空室対策として期待できます。

部屋の間取りや内装のトレンド

以下では現代に人気の高い間取りや内装について、ご紹介しましょう。

間取りのトレンド

戦後から高度経済成長期にかけて、多く供給されたファミリー層向けの公団住宅の多くは、2Kの間取りが採用されていましたが、その後のバブル期には2DKが主流になりました。そして現代は、キッチンと食堂、リビングが一体となったLDKタイプの間取りが主流になっています。

床、壁紙のトレンド

かつて日本では、畳敷きの部屋にちゃぶ台を置いて生活する人が多かったのですが、現代ではフローリングやカーペットの床に椅子とテーブルを置いて食事し、くつろぐのはソファという人が増え、洋室が一般的になっています。

洋室向けの壁紙は、素材や印刷技術が進歩しているため、カラーや柄などが豊富になっており、居住者が手軽に貼ったり、はがしたりできる壁紙も登場していて、自分好みの部屋に住みたいと願う人のニーズを満たしています。

床材には、美しさや風合いだけでなく、キズや変色に強い、防音性があるなど機能面で充実したものも誕生しており、注目が集まっています。

DIYができる物件も注目高まる

賃貸物件に入居する人は、自分好みの部屋で暮らしたいと願いながらも、「退去時には原状回復義務があるから、自分の好きな内装に変えることはできない」と諦めていることが多いです。

空室率改善のための方法として「入居者の好みに合わせて壁紙や床材、水回りの設備を選ぶことができる物件にする」という方法があります。自分好みの部屋に住みたい入居者のニーズと、空室率を改善したい大家さんのニーズを満たすことができる、新しい賃貸物件の在り方です。

入居者が賃貸物件を選ぶ際の注目ポイント

内装リフォームを空室率改善につなげるには、入居者が賃貸物件を選ぶとき、どのような点に注目しているのかを知り、入居者のニーズを満たす物件に変えていきましょう。
バス・トイレ別
バスとトイレが一緒の物件に比べると、バス・トイレが別の物件のほうが人気が高いです。またお風呂に追い焚き機能がついていること、トイレにウォシュレットの設備があることなどをチェックする入居者もいます。

収納スペースが多いこと
収納スペースが多い物件も人気が高いですよね。住宅の総面積に占める収納面積の割合を「収納率」と言いますが、マンションの場合、収納率が8%以上あることが理想と言われます(戸建ての場合11%以上)。 たとえば、20m2の一人暮らし間取りで収納率を10%とした場合、2m2を収納にすることが理想となります。畳1畳が1.548m2ですから、畳1.3畳分くらいの収納が確保できると良い、ということなります。

生活スタイルに合わせた間取り
家族構成や、生活時間などの事情によって好まれる間取りが変わってきます。
お父さん会社員8時~21時まで仕事
お母さん看護師3交代制の勤務
長女大学生9時登校。バイト後に帰宅
長男高校生6時30分登校。朝練後に授業を受け、部活後に帰宅

など、生活時間がバラバラな場合は広いリビングを家族で共有するだけでなく、それぞれの個室があったほうが落ち着いて暮らせるでしょう。

内装リフォームの種類と費用

入居希望者に良い印象を与えるための内装リフォームには、いくつかの方法があります。内装リフォームの目的や予算に合わせて方法を選びましょう。

1.壁紙(クロス)

室内の傷んだ壁紙を取り除き、新しい壁紙に張り替えます。壁紙の寿命は5~10年と言われていますので、寿命に合わせてリフォームの予定と資金繰りを考えておきましょう。新しい壁紙に替えると、室内を新しく清潔な印象に変えることができます。入居者のニーズに合わせて、壁紙の色や柄を選ぶことで、よりいっそう入居者の心をつかむことも可能でしょう。

費用は、部屋全体(キッチン、トイレなども含めて)の壁紙を張り替えた場合でも、20万円以内ですむことも多いです。壁紙の張り替え費用はおおむね次の通りです。

・量産品クロス:650~1,200円/1m2
・1000番台クロス:1,000~1,700円/1m2

※1,000番台クロスとは、壁紙メーカーが最も多く販売している壁紙で、色、デザイン、柄、素材などが豊富です。

2.床(フローリング)

キズや傷みのある床材を、新しいものに張り替える方法です。床材にはさまざまな素材と色味があり、比較的安価な集成材フローリングと、高級感のある無垢材フローリングの違いもありますので、床材の選び方によって室内のイメージを大きく変えることができます。

床材のリフォーム工事は、40万円以内におさまることが多いです。6畳の床材を張り替える場合の費用は、おおむね次の通りです。

・集成材フローリング:55,000~100,000円
・無垢材フローリング:120,000~250,000円

3.収納スペース

集合住宅では、収納スペースが足りない場合でも、屋外に倉庫などを建て増しすることが難しいです。そのため、収納スペースが豊富で便利な場所に配置されている物件は、入居者からの人気が高まります。

工事の内容によって費用は大きく変わりますが、目安としては次の通りです。

・デッドスペースを収納に変える工事:30~40万円
・クローゼットを広くする工事:40万円程度
・壁面収納の取り付け、システム収納の取り付け:20~80万円

収納スペースは物件選びのポイントになる

先述の通り、マンションの収納率は8%以上あることが理想と言われます(戸建ての場合11%以上)。家族4人が暮らすことができる70m2の間取りなら、そのうち5.6m2(3畳と少し)以上の収納スペースがあるということです。

この数値はあくまでも目安になりますが、収納スペースが多い物件のほうが物が片付きやすく、収納用の家具を運び込む必要性も抑えられるため、入居者からの人気が高いです。

4.間取り変更

現代は、キッチン、ダイニング、リビングが一続きになったLDKの間取りが主流であり、2K、2DKの間取りは敬遠されることがあります。これらの間取りに「築年数が経った物件では?」というイメージを持つ人もいます。現代のライフスタイルに合わせた間取りに変更することで、入居希望者に与える印象が良くなるので、空室率改善が期待できます。

費用は、部屋の状況と望むリフォーム結果に応じて大きく変わります。あくまで一例ですが、

・簡単な壁の撤去工事とそれに伴う補修 30万円~
・2つの洋室をつなげる工事 50万円~
・リビング・ダイニング・キッチンを一体化する 数百万円~

内装リフォーム業者の種類

どんな業者が内装リフォーム工事を行っているのか、それぞれの特徴を知りましょう。

1.リフォーム工事専門会社

リフォーム工事を専門とする会社です。リフォームに強い設計士が在籍していたり、個性的なデザインの物件に仕上げることを得意としていたり、会社によってそれぞれ特徴があり、費用も千差万別です。

リフォーム会社の方針や費用について納得できるかどうかが、業者の選びのポイントです。

2.大工さん・工務店など

大工さん(職人さん)は、実際に住宅工事を行う人です。個人事業主として工務店から依頼を受け、工事を担当する人が多いです。簡単な補修などは、工務店を通さず直接、大工さんに依頼することで、安く仕上げてもらえる可能性もあります。

ただし、大工さんはそれぞれ専門分野を持っていて、あまり得意ではない分野の依頼は引き受けてもらえない場合もあります。専門分野の異なる複数の大工さんをまとめ、工事全体がスムーズに進むようとりまとめるのが工務店の役割です。1人の大工さんだけでは担当しきれない工事は、工務店に依頼するとスムーズに進みます。

3.電気、水道、ガスなどの設備工事会社

電気、水道、ガスなどの会社が、キッチン、バス、トイレなどの設備を含めたリフォーム工事を行っていることもあります。設備工事会社が行うリフォームは、あくまでも「設備とその周り」という形になり、居室全体のリフォームは行っていない場合もあります。

番外編:ホームセンター・DIY

ホームセンターで、壁紙や壁の補修キット、キッチンや浴室で使える水栓などが販売されています。DIYに自信がある大家さんなら、自分でリフォームを行うという方法もあります。

費用は抑えられますが、空室率改善という点からみると、注意が必要です。入居者は多くの物件を比較検討して選びますので、DIYで仕上げた内装が安っぽかったり、雑だったりするとすぐに気がつきます。リフォーム費用を安く抑えたものの、空室率が改善できないままとなると、リフォームの意味がなくなってしまいます。

内装リフォームを考える前に確認すること

内装リフォームを行い、空室率を改善させることは可能です。ただし、空室対策には他にもさまざまな方法があり、お金をかけずに効果を上げることができる方法もあります。内装リフォームに取り掛かる前に、次のようなことを確かめましょう。
物件の情報について正しく丁寧に記載しているか?
入居希望者は、まずインターネットで物件探しを行うのが一般的です。Web広告、物件情報には、物件の魅力や特徴をもれなく、丁寧に記載することで、入居希望者の検索結果に表示される可能性が高まります。物件の写真を、より魅力的なものに変えるだけで、効果が上がる場合もあります。

客付け力の高い不動産会社に依頼しているか?
物件そのものに問題がなくても、不動産会社の営業力に問題があって、なかなか入居者が決まらない例もあります。不動産業者の営業方法、客付け力などについて確認し、契約を続けるか検討しましょう。

まとめ

入居者のニーズをつかみ、ニーズに合わせた内装リフォームを行うことで、空室率改善につなげることができます。そのためには、現在の内装で、入居者が不便、改善して欲しいと感じている点を明らかにすることが大切です。さらに、内装リフォームにかける予算を明確にした上で、信頼できる業者を選んで工事を依頼しましょう。

内装リフォーム以外にも、広告内容の見直しや、より客付け力の高い不動産会社に募集依頼をするなどの、空室率改善のための手段はあります。そのような対策を行った上で、必要な内装リフォーム工事を行い、空室率改善の効果を高めましょう。
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この記事の監修者

河野 陽炎
河野 陽炎

3級FP技能士

3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。