入居者の快適な住環境のために。防音対策のリフォームについてご紹介します

2024.07.08更新

この記事の監修者

河野 陽炎
河野 陽炎

3級FP技能士

入居者の快適な住環境のために。防音対策のリフォームについてご紹介します

防音対策を目的とした内装リフォームを検討中の方へ、費用、効果など、リフォーム時に確認しておきたいことをご紹介します。

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目次

賃貸経営でよくある入居者トラブル

賃貸経営をしていると生活時間帯や常識、マナーに対する感覚の違いなどが原因で、日々さまざまなトラブルが起こりますよね。ゴミ出しのマナーや、タバコの臭いや煙が原因のトラブルから、騒音にまつわるトラブルまで、その内容は多岐にわたります。

一定のトラブルは管理会社を挟むことで対処できますが、室内の“騒音トラブル“は、この記事で取り上げる防音対策を行うことで、一定の効果も期待ができます。

防音対策を売りにできれば、入居募集時の差別化にも繋がり、物件の強みとしてアピールすることもできるはずです。

建物の構造によって防音性が変わる

まずはじめに、防音性の基本をおさらいしていきます。防音性は、木造、鉄骨(軽量・重量)、鉄筋コンクリートなどの建物の構造によって変わります。

音は、発生した場所から、私たちの耳に伝わるまでの経路は、大きくわけて2つあり、1つ目は音が床や壁などの振動として伝わる場合。そして、2つ目は音が空気を振動させ、その振動が鼓膜まで運ばれてくる場合です。通気性がよい物件は、音も通しやすい傾向があり、逆に通気性が低く、床や壁などの振動も伝わりにくい建物は、音も伝わりにくいです。

建物の構造と防音性の関係は、おおむね次の表のようになります。

構造防音性
木造低い
軽量鉄骨やや低い
重量鉄骨中程度
鉄筋コンクリート高い

鉄筋コンクリートだからといって油断は禁物

鉄筋コンクリート構造であれば、防音性が高いと思われるかもしれませんが、必ずしも防音性が高いというわけではありません。隣の部屋に接する壁がコンクリートの壁であれば防音性は期待できますが、柱だけコンクリートが使用され、壁にはパネルが使われている場合には、テレビの音や話し声まで聞こえてくることがあります。

また、窓の位置や窓ガラスの厚さによっても音が伝わりやすくなるため、改めてご自身の物件の構造を確認したり、入居者に直接確認してみるのも良いでしょう。なお、建物の構造は、建築確認申請書、登記簿謄本、検査済証などで確認することができます。

防音対策のための内装リフォーム工事

では、防音性を高めるためには、どのような方法があるのでしょうか。以下では、防音効果を高めることができるリフォーム工事についてご紹介します。

床の防音効果を高める方法は、大きく分けて2つあります。

二重床にする

コンクリートスラブ(建物の上階と下階の間にあるコンクリート造の床)の上に、金属製の支えを立て、その上に床を設置して二重床にする方法です。生活音がコンクリートスラブを直接振動させることが少なくなるので、防音性が高くなります。

施工費用(25m2の部屋の場合)は以下の通りです。既存の床を撤去して工事するため、他の方法に比べて費用がかかります。

既存の床の解体約10万円
廃材処理費用約2~3万円
新規の床を造る費用約25~30万円

防音性の高い床材を使う

現在の床材より、防音性の高い床材に張り替える方法や、重ね張りをする方法があります。

たとえば、無垢フローリングに比べて、複合フローリングには防音性の高い床材が多いです。現在のフローリングを撤去して防音性の高いものに替える「張り替え工法」や、現在のフローリングに重ね張りをする「重ね張り工法」がありますので、必要に応じて選ぶとよいですね。

フローリングの張り替えにかかる費用は、おおむね次の通りです。

張り替え工法重ね張り工法
1畳3~6万円2~5万円
4畳7~14万円5~10万円
6畳9~18万円6~14万円
8畳10~20万円8~18万円

壁の防音工事には、遮音パネルやシートを設置する方法と、防音効果の高いクロスに張り替える方法があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

遮音パネル、遮音シート、吸音パネルを設置する

壁の防音効果を高める方法には、遮音パネル、遮音シート、吸音パネルを設置する方法があります。工事の方法としては、既存の壁を解体して吸音材や遮音シートなどを入れたあと、壁を再構築するという方法が主です。遮音パネル、遮音シート、吸音パネルの効果の程度は以下の通りとなっています。

・室内外の音を抑える効果「遮音パネル>遮音シート>吸音パネル」
・室内の音が内部で反響するのを抑える効果「吸音パネル>遮音パネル>遮音シート」
・振動の伝わりを抑える効果「遮音シート>吸音パネル>遮音パネル」

費用は、遮音パネル、吸音パネル、遮音シートの順に高くなります。工事費用は16m2の壁を工事する場合で18~25万円です。

防音効果の高いクロスに張り替える

防音効果の高いクロスに張り替えるという方法もあります。既存の壁紙を取り除き、新しいクロスに張り替えます。クロスの価格により費用は変わりますが、6畳の部屋の天井とすべての壁面を張り替える場合で、費用はおおむね5~10万円と考えておくとよいでしょう。

天井

次に、天井の防音リフォームについて見ていきましょう。

二重天井

集合住宅の天井は、「二重天井」を採用しているケースが多く、二重天井にすることで吸音性を高めることが可能です。二重天井とは、既存の天井の上に空間を設けた上で、もう一つ天井を設置するもので、天井が二重構造になっていることから二重天井と呼ばれています。リフォーム費用は約50~100万円です。

窓への防音対策

窓は、周囲を囲む壁に比べて、防音性が落ちる部分ではありますが、窓にできる防音対策もあります。

二重窓(内窓)をつける
従来の窓の内側に、もう1つの窓を取りつけ、2重窓の構造にすることで防音性を高めることができます。2つの窓の間に空間ができ、外部から伝わってきた音が、この空間を通ることで緩和された上で、居住空間に届くことになり、防音効果が得られるのです。

既存の窓の内側に、窓を設置する工事が行われます。
費用は8~15万円ですが、高額なサッシや窓ガラスを採用すると費用はかさみます。

防音ガラス(複層ガラス)に取り換える
防音ガラス(複層ガラス)は2枚の合わせガラスの間に、防音性が高い中間膜を挟んだ構造をしています。単板タイプのものもあります。

一般的な防音ガラスの費用の目安は次の通りですが、性能の高い防音ガラスを選ぶと費用はかさみます。
30cm×40cm5,000円以上
60cm×90cm11,000円以上
90cm×180cm23,000円以上

防音対策の内装リフォームをするにあたって確認すること

防音対策のリフォームに取り掛かる前に「どんな騒音が発生しているのか?」「入居者からどのような苦情が届いているのか?」をチェックしましょう。

隣戸から生活音が響くのか、上階からの足音が気になるのか、もしくは窓から入ってくる外部の音に悩まされているのかなど騒音の種類を確認しましょう。

また、当然のことながら、資金計画を含めてリフォーム計画を立てることも大切です。リフォーム費用と回収にかかる期間、工事前後のキャッシュフローについて計画を立ててください。

まとめ

防音対策のための内装リフォームについてお伝えしてきました。

賃貸経営において入居者トラブルは悩ましい問題ですが、騒音トラブルは、一定のリフォームで対策することは可能です。費用は掛かりますが、防音対策がしっかりとできれば、入居募集時のアピールポイントにもなりますし、他物件との差別化にもつながります。

当然、資金計画やキャッシュフロー計算も必要になりますが、入居者から音に関するクレームが続くようであれば、防音対策を検討してみはいかがでしょうか。
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この記事の監修者

河野 陽炎
河野 陽炎

3級FP技能士

3級FP技能士資格を持つライター、コラムニストとして、生命保険や医療保険、金融、経済などの執筆実績が多い。次々と発売される商品や、改正の相次ぐ税制、法律が1人の生活者にどう影響を与えるかの視点を大切にする。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。