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目次
余った農地を入居者に賃貸する「畑付き物件」
畑付き賃貸物件は、地方自治体やNPO法人などが空き家の有効利用を図り、移住目的の需要に対応する方法として広がってきました。地方自治体が運営していた「空き家バンク」は現在ポータルサイトに統合され、ますます認知度が高まっています。
最近はさらに需要が多くなっている傾向にある畑付き物件について、まずその社会的な背景と、農地特有の規制についておさらいしてみます。
家庭菜園や田舎暮らしをしたい人は多い
さらに2011年には国土交通省が二地域居住推進に関する調査を行うなど、都会と田舎暮らしをともに楽しむデュアルライフへの注目が高まり、そこに拍車をかけたのがやはりコロナ禍の影響でした。
「テレワーク」や「ワーケーション」が新語・流行語大賞にノミネートされるなど、田舎暮らしは新しい生活様式の1つとして一定のポジションを確立していると言えるでしょう。
一般の人はすぐに畑を借りることができない
農地法では、農地の売買や貸借に農業委員会の許可が必要であり、権利移転の規模についても「虫食い」状態を防ぐため一定面積以上とすることが定められています。また権利移転をする相手も農家でなくてはならず、自由な取り引きは認められていません。
では「畑付き賃貸住宅」の場合、どのように考えればよいのでしょうか。畑付き賃貸住宅の畑には2種類あります。
畑付き賃貸住宅は賃貸ポータルサイトに掲載されますが、この区分は必ずしも明確ではありません。農地ではない畑が付いたアパートや一戸建て物件では農地法が適用されないので、自由に家庭菜園を楽しむことができます。
農地法の適用を受ける畑では、市町村によりますが、許可に必要な面積要件を「別段の面積」として設定しているケースがあります。この場合は小さな面積でも貸借契約が可能であり、畑付き賃貸住宅として農地を貸すことが可能になります。
また、1992年の指定から30年が経過し、2022年に指定が解除される「生産緑地」の活用方法として、市民農園が注目されています。そのため、都市部においても畑付き賃貸住宅の供給が増える可能性があるでしょう。
畑付き物件を賃貸した場合のメリット・デメリット
畑付き物件を賃貸した場合のメリット
・入居率を向上させ空室対策になる
・競合物件との差別化を図れる
・長期入居が増え退去予防になる
遊休農地を活用できるため農地の管理不全を防ぎ、環境の維持と保全も期待できます。また、畑作業は大家さんと入居者の共通の話題になり、コミュニケーションを活発にする効果も生まれるでしょう。
畑付き物件を賃貸した場合のデメリット
農地法第3条による場合は入居者の耕作権が保護され、大家さんからの契約更新拒絶は難しく、将来的に農地転用などがしづらくなります。ただし、無償の貸借(使用貸借)と利用権設定の場合は耕作権の保護が適用されないため、大家さんに対する制約はありません。
また、入居者に畑を貸したとしても農地の管理責任は大家さんにあるので、維持管理には常に気を配り荒廃農地とならないよう十分な注意が必要です。
畑付き物件にすると家賃アップは見込める?
畑付き物件は無料で家庭菜園を楽しめることが大きな魅力であり、アピールポイントとなるのです。そのため、同一地域内にある競合物件と比較して、畑付き物件には家賃を上げられるほどの魅力はないと考えるのが妥当でしょう。
畑付き物件の始め方
1.農地の地目を確認する
2.地目が「農地」の場合は農業委員会に相談(「農地」以外であれば次のステップへ)
3.家賃相場を調べる
4.契約条件を設定する
5.物件の管理方法を決める(管理委託・自主管理)
6.物件のクリーニングなど内見の準備をする
7.入居者募集を開始する
入居者募集はインターネットをメインに行い、通常のポータルサイトのほか、空き家バンクや移住支援サイトを利用する方法も有力です。
畑付き物件を始めるための相談先はどこ?
また入居者募集にあたっては、畑付き物件を求めるターゲット層にマッチした集客方法で行う必要があります。このようなマーケティングに強い管理会社が望ましいでしょう。
農地法の制限を受ける農地の場合は、農業委員会への許可手続きの際に的確なアドバイスをしてくれるか、代理人として申請手続きをしてくれる管理会社を選ぶとスムーズに進みます。
畑付き物件以外にも!余った農地でできるおすすめの活用方法
また、自身が農業を営まず農地として活用する方法として「市民農園制度」もあります。
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活用が難しい場合、余った農地の売却を検討する
そのため、活用できない農地は早めに売却することも考えなければなりません。農地の売却には農業委員会の許可が必要で、購入希望者を見つけるにはある程度の時間もかかりますので、計画的に売却しましょう。
畑付き物件についてよくある質問
アパート・マンションと一戸建ての違いはある?
アパート・マンション | 一戸建て | |
---|---|---|
畑との距離 | ・アパートやマンションの敷地に隣接するケースやしていなかったり、住居と一体という状態にはならないでなかったりするケースもある ・「専用畑」の場合は面積が小さく家庭菜園向きの物件が多い | 住居と畑が一体となった物件が多い |
快適さ | 朝早くの作業やなど生活時間の違いや、土の付着した靴や衣類などでの出入りする際など、ほかの入居者に対する配慮が必要である | 他人に気兼ねなく農作業ができる |
便利さ | 畑作業用の道具の収納スペースなどが確保できないことがある | 外部物置や玄関前のオープンスペースなどに作業道具を収納できることが多い |
都心と地方は違いがある?
都心の物件 | 地方の物件 | |
---|---|---|
畑の規模 | 生産緑地や畑として利用できる空き地であることが多く、一般的に面積は狭い | 畑として使える土地の面積が広く、本格的な農業体験も可能 |
畑の社会的環境 | 市街地にある市民農園などで交友関係が生まれやすい | 農業のプロがいる場合が多く、本格的なノウハウを学ぶことも可能 |
畑付き賃貸をやめたくなったら、畑と賃貸に戻すことはできる?
住宅の賃貸借契約の特約に畑の使用が含まれているケースでは、賃貸借契約の解約と同時に畑の利用権も終了するのが通常です。住宅の賃貸借期間中に畑のみを解約することは基本的に難しく、特約条件に明記されていなければ入居者との協議になります。
まとめ
畑付き物件はこのニーズに対応する有力な賃貸経営の方法と言えるでしょう。お持ちの畑などの農地を賃貸として活用したいという方は、管理会社と相談しながら入居者を探してみてください。
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この記事の監修者
宅地建物取引士/一級建築士
宅建取引士・一級建築士として住宅の仕事に関り30年。住宅の設計から新築工事・リフォームそして売買まで、あらゆる分野での経験を活かし、現在は住まいのコンサルタントとして活動中。さまざまな情報が多い不動産業界で正しい情報発信に努めている。