- 賃貸物件の共用部・建物の清潔感は、入居者満足度や内見の好印象と関係が深いだけでなく、資産価値の維持にもつながります。
- 自主清掃か委託清掃のどちらにするかは、物件の規模や立地と、費用と手間を比較しながら選ぶとよいでしょう。
- 委託先については、管理会社に任せるのが一般的ですが、他の方法と合わせて検討してみましょう。
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目次
あなたの物件の共用部の清掃は行き届いていますか?
共用部・建物の清潔感は入居者満足度や内見の好印象につながる
一方、共用部の清掃が行き届いてなく汚れていれば、内見者の印象は悪くなり空室率は上がるでしょう。また入居者が退去する理由の1つにもなり得ます。
このように共用部・建物の印象は、賃貸検討者にも入居者にも影響するため、賃貸経営において共用部の清掃は重要なのです。
建物管理・清掃管理の重要性
さらに建物寿命が延びるというメリットもあります。というのも清掃することで建物をきれいに保つことができ、巡回管理によって不具合をいち早く見つけ、修繕などの対応を早急にできるからです。長期間にわたり健全な賃貸経営がしやすいでしょう。
定期(日常)清掃と退去時クリーニングの違い
賃貸住宅(アパート・マンション)の清掃管理|頻度と清掃内容
頻度と内容はどれくらいが適正?
種類 | 内容 | 頻度 |
---|---|---|
日常清掃 | ・掃き掃除 ・拭き掃除 ・ゴミ拾い ・ゴミ置き場の清掃 ・植栽の水やり ・落ち葉の撤去 | 週数回~最低月1回程度 |
定期清掃 | ・機械による床/壁掃除 ・ワックスがけ ・照明交換 ・植栽の剪定や草取り | 月1回~数カ月に1回程度 |
特別清掃 | ・排水管の清掃 ・高所清掃 | 年数回程度 |
日常清掃
・掃き掃除 |
・拭き掃除 |
・ゴミ拾い |
・ゴミ置き場の清掃 |
・植栽の水やり |
・落ち葉の撤去 |
上記の日常清掃は週数回~最低月1回程度になります。室内に置き換えると、掃除機やモップをかけるなどの日常的な清掃です。
定期清掃
・機械による床 |
・壁掃除 |
・ワックスがけ |
・照明交換 |
・植栽の剪定や草取り |
上記の定期清掃は月1回~数か月に1回程度になります。室内に置き換えると、バルコニーなど日常的にはおこなわない箇所の清掃です。
特別清掃
入居者満足度が向上する清掃レベルとは
作業範囲 | 作業仕様 | 作業基準 |
---|---|---|
エントランス | ・ゴミやチリの掃き掃除 ・モップ掛け | 毎日 |
非常階段 | ・ゴミやチリの掃き掃除 ・手すりの拭き掃除 | 月1回 |
大家さんがみずから清掃する場合は、清掃仕様書を自分で作成してチェックシート代わりに使いましょう。管理会社に委託する場合は、管理会社の清掃仕様書を確認しましょう。
日常清掃は自主清掃か委託清掃のどちらが良い?
費用相場とメリット・デメリットの比較
清掃者 | 大家 | 清掃業者 |
---|---|---|
掃除の内容 | 床面の拭き掃除・掃き掃除 階段・手すり清掃 ゴミ拾い・蜘蛛の巣除去 ゴミ置き場の清掃 駐車場や駐輪場のゴミ拾い 植栽の水やり・落ち葉の撤去 | |
費用相場(月1回) | 無料 | 5000円前後 |
費用相場(月4回) | 無料 | 1万4000円前後 |
1回あたりの時間 | 自由 | 1~2時間 |
メリット | ・費用がかからない ・自分の目で確認できる ・入居者とコミュニケーションが取れる | ・プロの仕上がり ・手間を省ける |
デメリット | ・手間暇がかかる | ・費用がかかる |
また清掃業者はプロなので、質の高い清掃によって入居者の満足度が上がりやすい点もメリットです。一方、自主管理のメリットは上記の費用がかからない点です。
小規模の物件で、かつ大家さん自身に時間があるなら自主清掃の方が向いているでしょう。一方ある程度大きな物件、遠方にある、または大家さん自身が忙しい身なら、委託清掃の方が向いていると言えます。
大家の自主清掃のメリット
・無料である
・即対応できる
・自分の目で点検・確認できる
・入居者コミュニケーションにつながる
前項で解説したように、自主清掃する最も大きなメリットは無料である点でしょう。清掃業者に連絡する必要がないので、清掃すべきか所があれば即対応できる点もメリットです。
また自主管理なら自分の目で点検・確認できるため「ここをもっとキレイにしてほしい」などの不満もありません。さらに大家さん自身が清掃している時に入居者と会うこともあるので、自然にコミュニケーションにもつながり、不満や要望を聞き出す貴重な機会にもなり得ます。
大切なのはマメな目配り・心配りです!
そのため自分だけでは時間的に余裕がないときや、清掃できない部分については信頼できる業者にまかせるなどの選択肢を検討しましょう。そうすれば大家さんの事情にあわせて「目が行き届いた」管理ができます。
清掃を外部委託する場合の費用や業者選び
どんな委託先がある?
・賃貸管理会社にまかせる
・清掃業者に依頼する
・マッチングサービスを利用する
最もスタンダードな方法は賃貸管理会社にまかせることでしょう。もしくは清掃業者に直接依頼も可能です。複数業者に見積もりを依頼し、プランや料金などで判断しましょう。
最近ではマッチングサービスを利用する方法もあります。たとえば近所に住んでいる方とマッチングして、共用部の清掃や草むしりを依頼するという仕組みです。自分のニーズに応じて委託先を判断しましょう。
清掃委託の相場は?
清掃業者へ日常清掃を依頼する際の相場は上述した通りです。定期・特別清掃は業者によって異なります。一例としては、「床の高圧洗浄(年2回):1回 25,000円~」です。詳しくは清掃内容や頻度などを含めて清掃業者へ確認する必要があります。
マッチングサービスも種類によって価格は異なりますが、一例を挙げると以下のとおりです。比較的リーズナブルな料金で依頼できるのが特徴です。
・マンション・アパートの共用部清掃:1回20分700円~ |
・草むしり:1回1,000円~ |
・ゴミ出し:1回800円~ |
業者選びのポイントは?
・スタッフの教育
・清掃会社の管理体制
・報告
・実績
・費用
上記はそれぞれ清掃業者のサイトをチェックするときや、見積もりを依頼したときの対応で判断できます。清掃会社の実績やスタッフの教育、清掃結果の報告方法などで清掃の質は判断できるでしょう。
その点を踏まえながら費用を比較し、清掃業者を選定していくという流れです。費用が安価だからという理由だけで清掃業者を選ばないようにしましょう。
まとめ
自主清掃にもメリットはあるものの、時間と手間がかかる点は大家さんにとって大きなデメリットでしょう。そのため状況次第では、外部委託と自主清掃を使い分けることで、適切な清掃ができるようになります。ぜひ検討してみてください。
自主清掃と委託清掃はどちらがいい?
賢く使い分けて物件の維持管理に役立てましょう!
賃貸経営のお悩みはプロに相談!
プラン提案を受けてみませんか?
70社以上の有力管理会社が大家さんのお悩み解決をサポート
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この記事の監修者
宅地建物取引士
新卒で不動産ディベロッパーに勤務し、用地仕入れ・営業・仲介など、不動産事業全般を経験。入居用不動産にも投資用不動産にも知見は明るい。独立後は、不動産事業としては主にマンション売却のコンサルタントに従事している。