長期入居者を確保するための入居審査とは?大家さんが確認しておきたいポイント

2024.03.27更新

この記事の監修者

逆瀬川 勇造

逆瀬川 勇造

【資格】AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

長期入居者を確保するための入居審査とは?大家さんが確認しておきたいポイント

入居者の退去が続いて悩んでいるという大家さんへ長期入居につながる優良な入居者を確保する入居審査のポイントをお伝えします。

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目次

賃貸経営の要!入居審査の重要性

賃貸経営においては空室を埋めることも重要ですが、それと同様に、どのような入居者に部屋を貸すかも重要です

入居審査については管理会社に任せているという大家さんも多いかと思いますが、入居審査を厳しくすると入居者を集めづらくなり、ひいては管理会社の利益につながりづらいことから、審査が緩くなってしまうケースがあります。

そうならないためにも、審査基準について管理会社としっかり話し合うとともに、大家さん自身も審査することをおすすめします。そもそも、入居可否の最終判断は管理会社ではなく大家さんがするものです。長期的にみて賃貸経営を円滑に行うためにも、入居審査や入居可否の判断について力を入れて実施するとよいでしょう。

空室より怖い家賃滞納

入居者募集と同様に入居審査が重要な理由として、空室の状態にあるより家賃滞納の状態にある方がより問題が大きいということが挙げられます。

確かに空室だと収入を得られないため、ただちに入居者を募集すべきだといえますが、家賃を滞納する入居者がいると、収入を得られないばかりか、新たに入居者を募集することもできません。

また、日本の法律では入居者が保護されているため、家賃を滞納していたとしてもただちに入居者を退去させられません。場合によっては、長期的に家賃を滞納したうえで、部屋の中をぼろぼろにされてしまい泣き寝入りということにもなりかねないのです。

長期入居者を確保するために入居審査で確認するべきポイント

ここでは、長期入居者を確保するための入居審査のポイントをお伝えしていきます。

職業

まずは職業を確認します。会社員なのか、個人事業主やフリーランスなど企業に属していない方なのかについても確認ポイントです。

会社員の場合、会社から家賃補助が出ているケースもあるため、可能であればそのあたりも確認するとよいでしょう。また、勤続年数が短いと短期間で転職して退去ということになりやすいので、勤続年数の長さについても確認することをおすすめします

収入

具体的な収入の額も確認しておきましょう。収入にもよりますが、家賃の年額がおおむね家賃の25%以内に収まっているかを確認することをおすすめします

たとえば、年収400万円であればその25%、100万円以内の家賃です。月額でいうと、100万円÷12か月=約8.3万円が目安となります。25%以内に収まっていない場合、支払いが厳しくなり、家賃滞納や退去の可能性が高くなりやすいといえるでしょう。

年齢

年齢も1つのポイントです。たとえば、学生であれば2~4年程度で退去する可能性が高いといえます。学生にターゲットを絞った物件もありますが、長期入居者狙いであれば、少なくとも学生は対象外だといえるでしょう。

一方、後述しますが、ファミリー層をターゲットにすると子供の転校を極力避けたいなどの理由から長期入居者になりやすくなります。年齢層でいえば、30~40代など子育て世代はターゲットになりやすいといえるでしょう。

また、高齢者は借りられる賃貸住宅が少なくなってくるといった事情もあり、長期入居者の確保という点ではターゲットにしやすいです。公益財団法人日本賃貸住宅管理協会の「日管協短観」(2019年10月~2020年3月)によると、2019年度下半期の高齢者(65歳以上)の6年以上入居の割合は70.8%と非常に高くなっています。

一般ファミリーについても6年以上16.8%、4~6年56.6%と長期入居の傾向にある一方、学生は1~2年が11.8%、2~4年が78.7%と短いです。
全国・2019年下半期6年以上4~6年2~4年1~2年1年未満
学生0.7%8.1%78.7%11.8%0.7%
一般単身(学生除)0.7%21.2%65.1%12.3%0.7%
一般ファミリー16.8%56.6%25.9%0.7%-
一般単身(学生除)70.8%21.9%7.3%--

家族構成

家族構成によって見極めるのも一つのポイントです。先述の日管協短観でも単身は短くなりやすく、ファミリーは長期入居化しやすいという傾向があることが分かります。

単身者の場合は、1人で決断できて引っ越し費用もそれほどかからないので、早期退去の傾向があります。また、夫婦2人の場合も、子どもがいる家庭と比べれば身軽に退去してしまいやすく、子どもが生まれるなど家族構成の変化があれば、より広い家を探す可能性が高いといえるでしょう。

ファミリー物件の場合、子どもの転校など、家族の同意を得なければ簡単に引っ越すことができないため、長期入居につながる可能性は高いといえます。ただし、子どもがいる家庭でも、大学生になったり社会人になったりすることで家族構成に変化が出て、従来よりも狭い家を求めて退去するという可能性はあります。

人間性の確認も忘れずに

条件面も大事ですが、人間性の確認もしておきましょう。反社会的勢力でないかどうか、といった点はもちろん、ルールを守れる人かどうかなども重要です。審査時には、大家さん自身も入居希望者に会って話をしながら確認するとよいでしょう

入居審査で提出をお願いするべき書類

入居審査ではまず以下のような書類を提出してもらうようにしましょう。

・身分証明書(運転免許証や健康保険証など)
・収入証明書(源泉徴収票など)
・住民票や印鑑証明書

そのほか、必要に応じて連帯保証人の身分証明書や収入証明書についても提出してもらいます。以前は、賃貸契約といえば連帯保証人を付けるものでしたが、最近では家賃保証会社を利用するケースも多く、連帯保証人を必須条件としていない大家さんも多いです。

心配であれば、家賃保証会社をつけたうえで、連帯保証人を付けてもらうようにしましょう。その分、入居者を集めにくくはなりますが、家賃滞納されづらくなるといった効果も期待できるため、必要に応じて検討することをおすすめします。

また以下のようなケースでは、別に書類を用意してもらったほうがよいこともあります。

無職の場合

無職の方でも、支払い能力があれば入居を許可してよいでしょう。しかし、念のため預金通帳のコピーや残高証明書などを提出してもらって、今後、継続的に家賃を支払っていけるのかどうかを確認することをおすすめします。

フリーランスの場合

フリーランスの方の場合、確定申告書の写しや納税証明書を提出してもらいましょう。サラリーマンの方であれば収入証明は源泉徴収票で行います。源泉徴収票であれば経費といった概念がない分、大家さんとしても確認が簡単ですが、フリーランスの方ご自身で確定申告しているような方の場合、収入証明の確認がやや大変になります。

というのも収入があっても経費をたくさん計上していれば、納税額が少ないことがあるからです。可能であればどのような業態で、どのくらいの余裕があるかなど確認しておくとよいでしょう。

具体的には確定申告書の読み方の勉強をしたり、入居者に具体的な収支のヒアリングをしたりすることをおすすめします。また、納税証明書で納税していることが確認できれば、家賃もしっかり納めてくれる方だと判断しやすいといえます。

高齢者の場合

高齢者の方の場合、病気や事故、孤独死の心配もあるため、家賃保証会社をつける場合でも連帯保証人と連絡をとれるようにしておくことをおすすめします。高齢者が孤独死してしまった場合、親族の方と連絡が取れないと遺品の取り扱いに困ることがあるからです。

連帯保証人をつける場合でも、手続き上は事前に連帯保証人承諾書を受け取っていれば問題ありませんが、高齢者の方の場合には賃貸契約時に、連帯保証人の方も同席してもらえると万全です。

外国人の場合

外国人の方の場合、在留カードや永住者資格について分かる書類を提出してもらいます。外国人の場合、日本に滞在する理由はさまざまです。在留カードで滞在する外国人の方に発行されるものですので、在留カードを持っていればある程度中長期での入居を期待できるでしょう。

在留資格認定証明書の場合は、どのような理由でどのくらいの期間日本に滞在する予定なのか確認しておくことをおすすめします。なお、最低限在留資格認定証明書がない方だと不法滞在の可能性があるため注意が必要です。また、管理会社や家賃保証会社が、外国人にも対応してくれるかについても事前に確認しておくようにしましょう

入居を拒否する場合はどうしたらいい?

入居審査の結果、入居を拒否する場合、以下のポイントを押さえておきましょう。

・速やかに入居希望者に連絡する
・入居申込書などの書類は返却する

なお、大家さん側から入居希望を断っていいものなのかどうか悩むケースもあるようですが、これについては問題なく断って構いません。単に収入が足りないからといった理由だけでなく、たとえば人間性の問題で、この人には入居して欲しくないと感じたら断ってよいのです。以下、入居拒否をする場合のポイントについて解説していきます。

速やかに入居希望者に連絡する

まずは、速やかに入居希望者に連絡するようにしましょう。入居希望者側も新居を探しており、入居できないのであればその連絡がないと次の入居先を探せません。入居拒否の方法は、書面で通知するとよいでしょう。なお、入居拒否の通知は義務ではありませんが、余計なトラブルを避けるためにもやっておくことをおすすめします。

もちろん、電話等で入居拒否の連絡をしてもよいのですが、入居希望者としては入居を断られることに不満を持つことも少なくありません。書面であれば電話口で厳しく問い詰められたりすることも避けられます。管理会社に一任するのも1つの方法です。

入居申込書などの書類は返却する

入居審査時に受け取った書類については速やかに返却しましょう。入居申込書には個人情報が記載されており、その取扱いは慎重になされなければなりません。後々、無用なトラブルを回避するためにも、入居拒否を知らせる書類と同時に忘れずに返送するようにしましょう。

まとめ

長期入居者を確保するための、入居審査のポイントについてお伝えしました。賃貸経営では、まずは入居者を集めなければ収入を得られないため、入居審査を疎かにしてしまうケースもあるかと思いますが、悪質な入居者と賃貸契約を結んでしまう方が損失は大きいです。

また、折角入居してもらったのに短期間で退去されてしまえば、管理会社に支払う仲介手数料やハウスクリーニングの費用なども馬鹿になりません。安定した長期入居者を確保したい大家さんは、この記事の内容を参考に、入居審査の方法を見直してみてはいかがでしょうか。

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逆瀬川 勇造

逆瀬川 勇造

【資格】AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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