賃貸管理を委託管理から自主管理に切り替えたら、大家さんは何をどこまでしたらいい?

監修矢野 翔一

  • 公開日:
  • 2019年12月26日
  • 更新日:
  • 2021年07月16日
賃貸管理を委託管理から自主管理に切り替えたら、大家さんは何をどこまでしたらいい?
入居者募集や退去・クレーム対応、建物管理など賃貸経営に必要な業務は多岐に渡ります。多くの大家さんは、物件管理は管理会社に委託していることと思いますが、当然、管理費用が発生するため、できるだけこのコストを減らし月々のキャッシュフローを改善したいと考えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、自主管理を検討している大家さんに向けて自主管理にした場合に必要になってくる業務内容や業務量、費用イメージについて、ケーススタディを交えてお伝えしていきます。

自主管理の特徴と注意点を理解した上で
どこまで自分で管理するかをイメージしてみましょう。

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目次

賃貸経営の自主管理ってどんなことをすればいいの?

賃貸経営を行っている大家さんの中には、管理会社に管理を委託することでかかる管理費用を抑える目的などで、自主管理を検討している大家さんもいるのではないでしょうか。自主管理を行うということは、つまり、入居者の募集業務や家賃の徴収などを自身で行うということです

そのため、自主管理は大変という印象を抱いている大家さんや、どこまで管理を行う必要があるのか不安に感じている大家さんも多いのではないでしょうか。管理会社の業務は多岐に渡るものです。それらをよく理解した上で自分でもできるかどうかを判断する必要があります。

管理会社の業務内容をおさらい

管理会社の業務内容と聞くと、入居者の募集や家賃の回収、または退去時の手続きや部屋の修繕などが思いつきますが、それだけではありません。自主管理できるのかどうかを判断するためにも、それぞれの業務内容をおさらいしておきましょう。

入居者募集業務

入居者募集業務とは、入居者の募集や契約締結といった業務のことです。入居者募集では、管理会社を活用すれば管理会社同士のネットワークのほか、レインズという不動産情報の掲載サイトを活用できますが、自主管理はそれらが全くありません。

また、管理会社には契約締結業務のノウハウや契約書の雛形などがありますが、自主管理はそれらもまったくない状態でスタートする必要があります。そのため、自主管理では自身で作成したホームページに物件情報を掲載するなど、何らかの広告手段を使って入居者の募集を行う必要がありますが、うまくいかなかった場合には空室のリスクが高くなるので注意が必要です

入居者管理業務

入居者管理業務とは、契約更新やクレーム対応といった業務です。契約更新では、更新時に借主の更新や退去の意思確認をし、それぞれに応じた手続きを行います。また、退去時は明け渡しに立ち会う必要があります。クレーム対応では、漏水などの建物トラブルに関するクレームや、騒音など入居者同士のトラブルに関するクレームに対応しなければなりません。

ほかにも、家賃の滞納がある場合は取り立てる必要があります。管理会社に委託していれば、これらの入居者管理業務もすべて行ってくれますが、自主管理では大家さんがすべて行わなければなりません。時間的拘束や手間、場合によっては精神的な負担が大きくなるということを覚えておきましょう。

不動産管理業務

不動産管理業務とは、部屋の修繕や建物全体の修繕といった業務です。入居者が退去すると、室内の傷んだ部分を修繕するほか、次の入居者が快適に過ごせるようにクリーニングも行う必要があります。また、建物に経年劣化が生じた時は、外壁塗装などの建物全体の修繕も行わなければなりません。

管理会社に任せればこれらの業務も全て代わりに行ってくれますが、自主管理では日頃の劣化状況の確認や、業者の選定から発注まで全て大家さんが行う必要があります。修繕を行う時期の判断を誤ると、建物の資産価値を下げることにもつながるので注意が必要です。

自主管理で物件状況が細かく把握できる

自主管理を選ぶと、上記のような業務を自身で行う必要があるので「自主管理は大変だ」と感じた大家さんも多いのではないでしょうか。しかし、メリットもあります。たとえば、入退去状況、建物の劣化状況などの物件の状態をリアルタイムで確認できますので、管理会社による事後報告ではなく、最新情報を確認できることで物件に何が求められているか正確に判断しやすくなるのは大きなメリットと言えます。

自主管理にした場合の費用イメージ

自主管理にすることで管理会社に支払う管理費用がなくなるため、コスト削減につなげられます。実際にはどのくらいのコスト削減につながるのでしょうか?委託管理の場合と自主管理の場合の費用にどのくらいの違いがあるか、10戸アパート家賃8万円の管理手数料を例に見ていきましょう。

委託管理の場合

管理会社に支払う管理費用は、1ヶ月の家賃総額の5%前後と言われています。そのため、今回の例では8万円×10戸×0.05(%)=4万円となるため、年間では約50万円の支出を伴います。家賃保証がついたサブリース契約などの場合には、管理費が10%で設定されていることもあるので、事前に管理費用が家賃の何%に設定されているのか確認しておきましょう。

自主管理の場合

前述のとおり、自主管理であれば管理会社に支払う費用をゼロにすることはできますが、自主管理には費用がまったくかからないというわけではありません。自主管理にかかる主なコストには広告費が考えられます。無料ホームページを作成して物件情報を掲載する分にはほとんどコストがかかりませんが、新聞広告を行う場合はその分の費用(10万円台~)、不動産ポータルサイトに掲載する場合にはその分の費用(数万円程度~)が発生します。

不動産ポータルサイトはいくつかありますが、掲載料がかかるものや、掲載料は無料でも問い合わせが発生した段階で費用がかかるものなどさまざまです。広告費をうまく抑えることができれば、大きなコスト削減につなげられるでしょう。

費用削減を考えるなら自主管理がいい?

委託管理から自主管理に変えることによって、今回の例では仮に自主管理に広告費などに年間10万円がかかったとしても約40万円を削減できます。しかし、目に見える費用のほか、大家さんの拘束時間や精神的負担といった労働対価をどのように考えるのかがポイントです

自主管理を検討する際には、管理費用という目に見える費用のほか、これらの目に見えない費用も考慮しながらトータルでどちらが良いか検討する必要があります。委託管理を自主管理に切り替えたことで賃貸経営が不安定になっては意味がないため、自主管理の良い点・悪い点を把握しておくことが重要です

自主管理のケーススタディ

自主管理ではどんな業務を行う必要があるのか、また自主管理にすることでどのくらいのコストを削減できるか見てきましたが、実際に自主管理に変えることでどのような違いが生じるのでしょうか?「自主管理に変えてよかった」または「自主管理に変えて後悔した」という例をケース別に見ていきましょう。

自主管理にしてよかったケース(1)

自主管理にしてよかった1つ目のケースは、キャッシュフローが改善したというケースです。先ほどの10戸アパート家賃8万円の物件例で考えてみると、年間の家賃収入は満室状態で960万円です。仮にローン返済費用を年間800万円、管理費用を50万円とすると、残りは110万円です。自主管理で管理費用を削減できれば、空室が発生した場合でもキャッシュフローの悪化を防げるほか、通常時のキャッシュフローにある程度の余裕が出るでしょう。

自主管理にしてよかったケース(2)

自主管理にしてよかった2つ目のケースは、状況を把握することで効率的に経営できるようになったというケースです。管理会社に管理を委託している場合は、不動産会社の指示に基づいて支払いなどを行います。そのため、極端なケースでは購入後に一度も物件を見たことがない大家さんもいます。

管理会社の指示通りに修繕費用の支払いを行ったものの、まだ修繕しなくても問題がない部分を修繕していたというケースもあり、余計な支出が増える分、経営状態が悪化する可能性も否めません。しかし、自主管理にすれば、物件の状況を把握しやすくなるほか、大家さん自身が物件に足を運ぶ回数が増えるため入居者との交流機会も増えます。本当に物件に求められている修繕のみ行えるほか、入居者の意見を経営に反映しやすくなるでしょう

自主管理にしなければよかったケース(1)

自主管理にしなければよかったケースは、クレーム対応で苦労したというケースです。自主管理に変えるということは、入居希望者や既存入居者からの問い合わせのほか、クレームといった全ての窓口が大家さんに変わるということです。問い合わせ対応が増えるほか、近隣の騒音などのクレームは時間に関係なく発生する可能性があり、クレーム対応が頻繁に続くと、大家さんの精神的な負荷が増加する場合もあります

自主管理をおすすめできない大家さんもいる

大家さんのなかには、複数物件の賃貸経営を行っている大家さんもいます。また、サラリーマン大家さんには、本業が忙しいという理由でなかなか物件管理のための時間が取れない大家さんもいるでしょう。1つの物件だけでも管理に手間がかかるのに対して、複数の物件を大家さん自身で管理するとなった場合、管理が疎かになる可能性があります。

管理が疎かになると入居者の満足度低下につながり、退去のきっかけにもなる可能性もあるため、自主管理ができるのかできないのか、ご自身の置かれている状況をしっかりと把握した上で検討することが大切だと言えます。

自主管理ができない場合は部分管理を検討してみよう

管理費用の削減を目的に自主管理を検討していたものの、大家さんが行う必要がある業務内容を確認して「自主管理は難しいな」と感じた大家さんも多いと思います。そのような場合は、いきなり全てを自主管理にするのではなく、部分的に管理を行うという部分管理に取り組むということも1つの方法です。部分管理を採用する際に気をつけたいポイントについて見ていきましょう。

部分管理を採用する際に気をつけたいこと

業務範囲を検討する

部分管理を採用する際に気をつけたいポイントの1つ目は、業務範囲を検討することです。たとえば、入居者の募集を大家さんが行うことは、募集に関するノウハウ不足が原因で、空室リスクを高める可能性があります。精神的な負担や時間的な負担は生じますが、クレーム対応などを含めた清掃などの建物管理であれば、特別な知識やノウハウがあまり必要ないので、大家さんでも十分にこなせるでしょう

業者選定をしっかり行う

部分管理を採用する際に気を付けたいポイントの2つ目は、管理会社の選定をしっかり行うことです。管理会社によっては、部分管理を認めることで収入が減少するため、部分管理を認めない管理会社もあります。逆に、部分管理を認めて管理費用を削減してくれても、得られる管理費用が減少したことが原因で管理業者の管理に誠意が感じられなくなっては意味がありません。そのため、複数の管理会社に相談や見積もりを依頼して、その中で最も条件に合った管理会社を選びましょう

判断基準を設けよう

部分管理を採用する際に気を付けたいポイントの3つ目は、委託と自主を切り替える判断基準を設けることです。

たとえば、空室が多いと家賃収入が減少し、キャッシュフローの悪化につながってしまう可能性があるため、募集業務は委託を継続しつつ清掃業務などを自主に切り替えれば、支出を抑えられるのでキャッシュフローの改善につながります。経営状況を考慮しながら、どのタイミングで管理会社に委託して、どのタイミングで自主管理に切り替えるかという判断基準を明確にしておくと良いでしょう

よくある質問

ここでは、自主管理に関するよくある質問をご紹介します。

自主管理の大家さんがトラブル対策のためにできることとは?

アパート経営には設備故障や家賃滞納などさまざまなトラブルが付きものですが、すべてを大家さんのみで対応していると負担が想像以上に重くなる可能性も否めません。このような事態に陥らないためにも、自主管理と合わせて、管理会社を活用することもおすすめです。無理のない管理体制を整えておくことは入居者満足度の向上にもつながります。詳しくはこちらの記事を参照ください。

自主管理における客付けのメリット・デメリットは?

入居者募集を不動産会社に依頼すると、広告料や仲介手数料などの費用が発生しますが、大家さん自身で客付けする場合はこれらの費用を節約することができます。しかし、自身での客付けではレインズ※上に物件情報を登録することができないため、入居者に物件情報が届きにくいデメリットがあります。詳しくはこちらの記事を参照ください。

戸建て賃貸は自主管理するべき?

戸建て賃貸はアパートやマンションとは違い世帯数が限られており、また、共用部もないことから設備の維持管理も不要なため大家さん1人で管理することは可能です。しかし、遠隔地に物件を所有している場合は不動産会社に管理を委託した方が安心でしょう。トラブル発生時にすぐに対応することが可能になるためです。おすすめの業者についてはこちらの記事を参照ください。

まとめ

大家さんのほとんどは管理会社に管理を委託していますが、手数料がかかることから自主管理を検討することもあるでしょう。確かに、自主管理に変えれば管理手数料を支払う必要がなくなり、いくらかキャッシュフローの改善が期待できます。しかし、自主管理を検討する際は、目に見える費用だけでなく、拘束時間や精神的負担といった「労働対価」についても考慮しなければなりません。これらを踏まえた上で、自主管理にするか否か、または部分管理を採用するかについて判断するようにしましょう。

自主管理の特徴と注意点を理解した上で
どこまで自分で管理するかをイメージしてみましょう。

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矢野 翔一

監修矢野 翔一

【資格】宅地建物取引士、管理業務主任者、2級ファイナンシャルプランナー技能士(AFP)

有限会社アローフィールド代表取締役社長
不動産投資(アパート経営2棟)、株式投資、学習塾経営を行いながら、自身の経験と保有資格の知識を生かしながらライターとしても活動しています。

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