満室保証は魅力的に見える一方メリット・デメリットがあります。
しっかりと特徴を理解した上で、検討することが大切です。
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目次
大家さんが賃貸経営でもっとも不安なこと
家賃の滞納にせよ、空室率にせよ、賃貸経営の収入源である「家賃収入」を得られなくなるということにつながります。そもそも、賃貸経営を始めると入居者募集や入居者管理、物件の清掃や、必要に応じて修繕等を施していきますが、これらのほとんどが「空室を埋める」ために行われます。
仮に、現在、満室経営ができていたとしても、近隣に間取りや家賃相場が同程度で、築年数の若い物件ができるなどして、数年後には空室率が上昇してしまうかもしれません。
こうしたことを見越して、大家さんは、家賃改定や物件をきれいに見せるための外壁塗装等も検討する必要があるでしょう。一方、賃貸経営をしていく上で、空室率を気にしなくて良い方法があると聞いたら、魅力を感じる方は多いのではないでしょうか。
その方法とは、満室保証システムを利用することです。
満室保証とは
または、「保証期間2年」などと期間が取り決めされていることもあります。いずれにせよ、一定期間について仮に空室があったとしても、満室分の家賃を受け取れるのですから、安心して賃貸経営を始めることができるでしょう。
満室保証が使えるケース使えないケース
不動産会社でマンションを新築した場合や、リノベーションした物件を購入した場合だけでなく、保有しているマンションをリノベーションした際に満室保証を付けてくれることがあります。これらは、マンションを新築したり、購入したり、リノベーションしたりしてもらうため、営業戦略上実施されるものですが、大家さんとしては、「折角大金をかけたのに空室が埋まらないかもしれない」という不安を和らげてくれるでしょう。
なお、満室保証してくれるかどうかについては、基本的に、不動産会社が、対象の不動産について満室にできる自信があることが条件でしょう。同じ不動産会社から購入したからといって、必ずしもすべての物件について満室保証が受けられるわけではないはずです。
一方、新築の場合は話が別です。新築で満室保証を付けようとすれば、請負価格に満室保証額分を上乗せすることができます。
1室賃料7万円のアパート(全10戸)の場合
なお、こうした一定期間の保証の場合、期間が終了するまでの間にいろいろと試して、なぜ空室が埋まらないのか、どうすれば空室が埋まるのかということをしっかり勉強、実践しておく必要があります。
満室になれば保証期間内でも保証は解除される
一方、大家さん側としては、1回家賃を下げてしまうと2回目以降もその家賃が基準になりますし、他の部屋についても値下げを検討する必要が出てきてしまいます。最初に満室にするまでは不動産会社から保証を受けられるのですから、その期間中に、「どうすれば相場程度の家賃で空室を埋められるか」をいろいろと試行錯誤することが大切です。
満室保証のメリットとデメリット
満室保証のメリット
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
収益が安定する
空室を埋めるための施策を実施できる
家賃を維持しながら入居者募集できる
満室保証のデメリット
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
新築の場合、物件価格に上乗せされている可能性がある
満室保証期間中にしっかり勉強し、保証期間が終わる頃には保証なしでもやっていけるようにしておくことが大切でしょう。
大家さんが満室保証期間に怠けることがある
繰り返しになりますが、保証期間中にしっかり賃貸経営について勉強し、保証なしでも十分やっていけるようにしておくことが大切です。
サブリースとの違いって?
一方、サブリースは、サブリース会社が大家さんから物件を一括借り上げし、大家さんはサブリース会社から毎月一定額の賃料を受け取るというものです。
大家さんがサブリースから受け取れる賃料について、空室に関わらず一定額を受け取れるという点は同じですが、サブリースの場合、大家さんは毎月10~30%程度の保証料を支払う必要があります。また、契約期間は10年程度と満室保証と比べて長期となります。サブリースについては以下の記事でも詳しく説明しています。
まとめ
満室保証は魅力的に見える一方メリット・デメリットがあります。
しっかりと特徴を理解した上で、検討することが大切です。
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※ページ下部の「賃貸経営一括相談サービスの注意点」をご確認いただいたうえ、ご利用ください。
この記事の監修者
AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士
明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。