良い業者とは?サブリース業者選びの時にチェックするポイントをご紹介

監修キムラ ミキ

  • 公開日:
  • 2019年04月27日
  • 更新日:
  • 2019年04月27日
良い業者とは?サブリース業者選びの時にチェックするポイントをご紹介
サブリース事業を行っている会社には大手中小、様々な業者が存在します。トラブルに巻き込まれないためにも、良いサブリース業者と出会い、契約したいですよね。今回は、賃貸経営でサブリースの使用を検討している方に向けてサブリース業者選びの時にチェックすべきポイントや、選ぶ基準などを詳しくご紹介していきます。

目次

ニュースを騒がせているサブリース

昨今、サブリースをめぐるトラブル、事件が相次いでニュースになっていることは、賃貸契約に関心を寄せる方はご存知であると思います。

例えば、シェアハウス業者が販売していたシェアハウスをめぐる事件もありました。このシェアハウス業者は、シェアハウス販売に加えてサブリース事業も行っていました。一般的には、サブリース業者に入居者が支払う賃料から経費等を差し引いて、サブリース業者が大家さんにサブリース賃料を支払うことになるため、サブリース賃料はサブリース業者が受け取る賃料を下回ります。

しかし、トラブルに至ったシェアハウス業者は、入居者から受け取る賃料を上回るサブリース賃料を、大家さんに30年定額完全保証するとうたっていました。それは、シェアハウスの販売が継続して成り立つものでしたが、次第に販売業績に陰りが見え始め、結果としてサブリース事業は破たん。入居率も低迷していたため、大家さんには多額のアパートローンの返済に頭を抱えることとなりました。このような事件の要因となったサブリースとは、いったいどのような仕組みなのでしょうか。

そもそもサブリースは大家さんを守るための仕組み

サブリースとは、簡単に言えば転貸借のこと。サブリース業者が大家さんから賃貸物件を借り上げて、サブリース業者が入居者募集などの賃貸管理を行い、入居者から家賃収入を得ます。大家さんは、サブリース業者から入居率に関わらず、本来の家賃から一定の額を差し引いたサブリース家賃の支払いを受けることを保証してもらえます。サブリースは、賃貸経営のリスクである空室リスクを回避することができる手段のひとつです。いわば、サブリースとは、大家さんを守るための仕組みと言えます。

サブリース業者の種類

サブリース事業に参入している業者は様々です。サブリース業者を大まかに種別すると、以下のようになります。

大手建設会社/ハウスメーカー系

積水ハウスや大和ハウス(※)などがあります。大手ならではの経営体力が強みです。また全国展開をしていますので、ほとんどの地域に対応しています。自社で新築賃貸物件を建設したオーナーのフォローとしてサブリースを行っています。サブリースのみならず、修繕やリフォームも一括して対応してもらえることが一般的でしょう。

※サブリースは大和ハウスリビングカンパニーズが提供

大手不動産チェーン

エイブル(※)や東急リバブルなどがあります。大手ならではの経営体力が強みです。新築・既存物件問わず幅広く対応している業者が多いでしょう。大手建設系会社やハウスメーカー系と異なり、対応エリアを限定している場合もあります。

※サブリースはエイブル保証株式会社が提供

地域の不動産会社/独立系

地域の不動産会社も、サブリース事業を行っている場合があります。小規模ながらも地域のことに精通していることが強みです。地域に密着した情報網を駆使して、入居率の向上を図ってくれる可能性があります。

また、サブリース事業を主として行う、独立系のサブリース業者もあります。対象物件の幅も広く、入居者視点で様々な提案を行ってくれるでしょう。

サブリース業者選びのポイント

様々なサブリース業者の中から1社を選ぶために、どのようなポイントをチェックすれば良いのかを整理をしておきたいと思います。

1.事業計画や提案内容の正確性

まず、サブリース業者が提案した事業計画の妥当性や正確性についてチェックする必要があります。上記でお伝えしたシェアハウス業者のように賃貸経営に対する不安をもつ方に、サブリースがある安全性を過度にうたって賃貸物件の建設を勧めるケースでは、建設費の中に既にサブリースの利益が見込まれていることもあります。

その場合、入居率が低くてもサブリース業者は利益を得られているわけですから、楽観的な事業計画を提案される可能性もあります。オーナー自ら、提案された事業計画と客観的データに基づくリサーチ結果を比較し、妥当性を見極める必要があるでしょう。

リサーチや分析力

リサーチや分析力は、サブリース業者によって異なります。本来、サブリースにおいて実際に入居者がいなければ、大家さんに保証したサブリース賃料の支払いはサブリース業者が負担しなければなりません。そうならないために、入居者を獲得するために適正家賃や賃貸需要の把握など、真摯にリサーチや分析を行ってくれる業者であるか否かを見極める必要があります。

その際、オーナー自らも客観的データの調査や賃貸物件周辺の不動産業者へのヒアリングなどを通じて情報収集を行い、サブリース業者から提案された資料に妥当性があるか判断する目を養っておくことも必要なことでしょう。

2.経営状況は安定しているか

サブリース業者の経営状況について、チェックしておくことも重要なことです。サブリース業者が倒産したら、保証されている家賃を受け取ることはできなくなります。入居率が低迷する状況が続いても、サブリース業者がそれに耐えうる経営体力を有しているかどうかを、専門家などの第三者の意見も参考にしながら慎重に見極める必要があるでしょう。

3.賃貸管理などの過去の実績

入居者募集や入居者の審査方法はどのように行っているかを確認し、その結果入居率、滞納率などがどのように推移しているか、賃貸管理における過去の実績を確認しましょう。全体的な入居率が著しく低い状態が常態化していたり、滞納率が高かったりということは、サブリース業者の事業が成立していない可能性があり、将来的にサブリース業者が倒産することにつながる可能性があります。その状態で、既存契約を引き継いでも、キャッシュフローが悪化することも考えられます。

ホームページに掲載しているところもあれば、内部資料として公開していないところもあります。各サブリース業者の担当者に確認をしてみましょう。

入居者募集などのノウハウ

大々的にTVCMなどを打ち出しても、知名度の向上にはつながりますが、必ずしも入居率の向上につながるとは限りません。賃貸物件周辺の不動産仲介業者に対する紹介営業や新規開拓など、地道な営業努力を行っているサブリース業者もあります。大手だから大丈夫と知名度だけで安心するのではなく、実績についても慎重に見極める必要があるでしょう。

4.修繕や連絡がこまめかどうか

サブリースは、家賃保証だけでなく、賃貸管理も行ってもらえるサービスです。中には修繕もセットになっている場合があります。サブリース業者の中には、修繕費用はサブリース賃料から差し引くものの、修繕実施の実態がないというケースもあるようです。入居者の入退去についての連絡はもちろんのこと、日々の賃貸管理についてこまめな連絡をもらえるかどうか、修繕の実施状況はどうかについても、専門家の意見や口コミなどで確認をしておきたいものです。

サブリースで起こりうるリスクを事前に把握しておこう

サブリースは、賃貸経営における空室リスクを回避する有効な手段のひとつではありますがリスクもあります。リスクを事前に把握した上で、サブリースの活用を選択しましょう。

家賃保証が減額

30年保証などのうたい文句でサブリースの提案をしているサブリース業者でも、数年ごとにサブリース賃料の見直しがあることを契約内容に定めていることが一般的です。市場ニーズに応じて、家賃の減額の提案をされるリスクがあります。

その理由には様々な要因が考えられますが、少なくとも賃貸物件は、新築であり続けることはできません。サブリースの活用の有無を問わず、経年劣化とともに物件の魅力が低下すれば、家賃引き下げの必要性が生じることはありうる話です。サブリース賃料が30年間定額で保証される、と言われれば魅力的ではありますが、そこに疑問を感じることができる知識は有しておきましょう。

解約するのに違約金が発生

サブリース賃料の減額提案を受けて、賃貸経営の収支が悪化することが想定される際でも、契約期間の途中で大家さん側から解約を申し出ると、違約金が発生するリスクがあります。

サブリース業者が倒産

いくら、30年間一括借り上げなどをうたってサブリースを提案されたとしても、サブリース業者が倒産してしまうリスクがあることを知っておきましょう。サブリース業者が倒産すると、当然ながら家賃保証を受けることはできなくなります。

サブリースは業者と協力して賢く利用しよう

サブリースは、賃貸経営における空室リスクを回避する、いわば大家さんを守るための仕組みです。しかし、サブリース業者も営利企業である以上、利益を確保しなければ事業を継続することはできません。大家さん、そしてサブリース業者がWIN-WINの関係となるために、どちらかが一方的に有利になる契約になっていないかを確認しておくことが必要です。サブリースを活用する際には、お互いに協力しながら賃貸経営の安定的な運営を目指していけるパートナーとなるサブリース業者であるかどうかを慎重に見極めるようにしましょう。

まとめ

家賃保証や賃貸経営管理を行ってくれるサブリースを活用して賃貸経営を行う場合でも、大家さんとして主体性をもって、契約内容やローン返済を含む事業計画の確認をすることは不可欠です。多額のアパートローンを受けて行う事業である以上、業者任せにして、こんなはずじゃなかったと後になって頭を抱えることを回避するためにも、専門家などの第三者を交えながら慎重に賃貸経営についての検討を進めていきましょう。
キムラ ミキ

監修キムラ ミキ

【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。
大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。
その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

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