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スマートロックが求められる時代
スマートロックは、スマートフォンで解錠できる他に、鍵の状況を遠隔で確認できます。万一、留守中に侵入者があったり、家族が帰宅したりしたことを把握できるため、外出中の防犯面でも安心感があります。
また、今までの「鍵」という物理的なものが不要になるため(機種により鍵があることがある)、合鍵を偽造されたり、ピッキングにあったりする状況も生まれにくくなります。犯罪が多様化していることや、共働きで子供が留守番をする家庭も多くなっており、スマートロックは、さらなるセキュリティ強化のために注目されています。
スマートロック導入の背景
そのため、シリンダー錠に代わり、複製しにくいディンプル錠にはじまり、近年では電子錠やスマートロックといった、ITシステムとも連携できる鍵へと変化してきています。
中でもスマートロックは、賃貸にも導入されることが徐々に増えてきており、鍵の閉め忘れを出先でチェックしたり、部屋の出入室の記録を把握したり、防犯を重視する入居者へのアピールにもなります。
賃貸住宅の防犯対策としては、防犯カメラの設置やオートロックなど一般的な設備はもちろん、鍵の状況を遠隔で確認できるスマートロックも、物件選びでのポイントになりつつあります。
スマートロックの機能を知ろう
防犯面
鍵がないため、紛失したり偽造されたりする心配がありません。また、出入室の記録がスマートフォンで把握できるため、出先からでも部屋の状況を確認できます。
生活面
連絡すれば、遠隔操作で鍵を開けることができる機能があるスマートロックなら、家族が多くても、帰宅時間が違っていても、ひとりひとりが鍵を持つ必要がなくなります。
また、子供が帰宅した時間をスマートフォンで把握できるため、留守番させているときでも安心ですね。スマートフォン操作というと充電切れが心配ですが、万一スマートフォンの充電切れになっても、IDや暗証番号があれば鍵を開けることが可能です。
スマートロックのタイプ
解錠や施錠操作
1.ハンズフリー
スマートロックとスマートフォンのBluetooth機能を利用して接続させ、手動で操作をしなくても近づいたり離れたりすることで鍵の開け閉めができます。感知する必要がありますので、電波の強弱に左右されることがあります。
2.スマートフォン操作
スマートロックの専用アプリをスマートフォンで起動させ、鍵の開け閉めを操作します。アプリでは、鍵の使用履歴が確認できるため、家族が共有するときでも把握しやすく便利。鍵の掛け忘れがチェックできる点もポイントです。
3.マルチデバイス
カードキーなどスマートフォンの操作以外でも、鍵の開け閉めができるタイプです。スマートフォンだけの操作だと、スマートフォンを持たない小さな子供がいる家庭や、不特定多数の人が出入りをするオフィスなどでは不便に感じることがあります。マルチデバイスは、生体認証や指紋認証などさまざまな方法で施錠できるため、より便利に使用することができます。
鍵のタイプ
1.SiriやGoogleなどAIアシスタントで操作
Wi-Fiネットワークを利用することで、スマートフォンアプリの他、AIアシスタントと接続して遠隔操作が可能になるタイプがあります。また、Apple Watchで操作ができるものもあります。
2.暗証番号も利用できる
スマートフォンを持っていなくともオプションでキーパッドなどを持ち暗証番号で、鍵の操作ができるタイプがあります。複数の暗証番号を登録することも可能です。
3.指紋認証が利用できる
指紋認証によって、鍵を開けることができるものがあります。スマートフォンを持たなくてもスムーズに操作できるため、扉を開く機会が多いオフィスなどでは特に便利です。
後付けも簡単なスマートロックの施工方法
施工はとても簡単で、1日で作業が完了するものがほとんです。大家さんがご自身で取り付け可能なものもあります。また、価格は機能によって1万円台から5万円台など幅広くなっています。金額と、取り付け方法や機能を比較して、ぴったりなスマートロックを選択しましょう。
スマートロック導入で家賃アップは可能?
おすすめのスマートロック商品をご紹介!
1. Qrio Lock
また、ドアが閉まると自動ロックが作動しますので、鍵の閉め忘れはありません。スマートフォン以外に、専用リモコンキーも対応できます。また、出入室があればスマートフォンへのお知らせ機能があり安心です。
メーカー | Qrio株式会社 |
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商品名(型番) | Qrio Lock |
2. Akerun Smart Lock Robot
時間限定など細かな設定も可能なため、いろいろな活用ができそうです。もちろん、複数で共有するために、出入室の履歴がスマートフォンに届きます。二段階認証などセキュリティ対策も考慮されている点がポイントです。
メーカー | 株式会社フォトシンス |
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商品名(型番) | Akerun Smart Lock Robot |
3. ES-F300D
自動ロック機能などの基本的な機能を押さえつつ、人が近くにいても暗証番号を守れる暗証番号ごまかし機能があるなど、とても多機能なスマートロックです。
メーカー | 株式会社エナスピレーション(EPIC) |
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商品名(型番) | ES-F300D |
4. NinjaLockM
鍵の運用の仕方が特徴的で、工事中、募集中、入居中、退去後など切替のタイミングで運用モードを切り替えることにより、鍵の使用制限ができますので、鍵交換の必要がありません。鍵交換にかかるコストが削減できるため、賃貸を管理する側にはメリットになります。
メーカー | 株式会社ライナフ |
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商品名(型番) | NinjaLockM(NLM01) |
5. セサミ mini
ユニークな点は、日本の鍵仕様のみならず、アメリカやデンマーク、マレーシアなど海外の鍵にも対応している点です。外国人観光客向けのゲストハウスなどが好むアンティーク仕様の玄関ドアを使っている物件でも対応できます。解錠の履歴もスマートフォンにしっかりと残してくれますので、複数で共有するときにも安心です。
メーカー | CANDY HOUSE JAPAN株式会社 |
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商品名(型番) | セサミ mini |
【確認】トラブルが起きた時のルールを決めておく
まず、火災や災害などの危険がせまったときには、スマートフォンを探して操作している時間は無いはずです。そんな時のために、室温が一定以上になった時点で自動的に解錠する仕組みのものもあります。
また、スマートフォンを紛失したときでも、暗証番号やカードキーなど別の解錠方法を持つものであれば、不安も解消されます。
賃貸住宅に今後設置が増えていく可能性も
鍵を持たずに解錠できる手軽さと、自動ロックの防犯性など、セキュリティ面を強めたい方には興味深い設備です。後付け可能な点と、自分でも取り付けできる機種もあるなど低コストで導入できるところもポイントなので、今後、賃貸物件にもますます導入されていく可能性があります。
まとめ
この記事の監修者
宅地建物取引士
注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。