空室対策の有効手段!宅配ボックスの種類と選ぶ際のポイントを紹介します

2024.07.09更新

この記事の監修者

中村 裕介
中村 裕介

宅地建物取引士/保育士

空室対策の有効手段!宅配ボックスの種類と選ぶ際のポイントを紹介します

ネット通販の普及により、需要が高まる宅配ボックス。導入を検討している方に向け、おすすめの商品や選び方などをお伝えします。

目次

昨今、宅配ボックスは賃貸住宅の必須の設備へ

昨今、ネットショッピングの普及率向上に伴い、宅配ボックスの需要は年々増加しています。

2018年11月に野村総合研究所より発表された「生活者1万人アンケート調査」によると、全国のインターネットショッピング利用者は、20~30代では8割近くに達しており、年間平均利用回数は19.8回。毎月1回以上はネットショッピングをしている計算になります。

また、2015年に国土交通省から「社会問題として年間1.8億時間、約9万人相当の労働力が失われている」との見方が発表されて社会問題化した再配達問題も。このように入居者のニーズとしても社会問題としても、宅配ボックスの需要はますます高まっています。

以下では、宅配ボックスの種類と選ぶ際のポイントについてご紹介していきます。

宅配ボックスの種類

宅配ボックスには大きく分けてアナログ式(機械式)とデジタル式の2種類あり、アナログ式であればダイヤル式やテンキー式、デジタル式であればタッチパネル式、カードキー式が代表的な種類として分類されます。そのほか捺印機能があるもの、荷物の保冷ができるものなど、多機能タイプもあります。
タイプ鍵の種類
アナログ式ダイヤル式、テンキー式など
デジタル式タッチパネル式、カードキー式など
大きさは、荷物の大きさに合わせて小型、中型、大型があり、各ボックスを積み上げて1列とし、必要用途に合わせて1~3列に組み合わせる形になります。それぞれ列数に応じて必要な大きさは以下の通りですが、ご自身の物件で設置するスペースがあるか、確認をしてみましょう。
高さ奥行き
1列分に必要な大きさ60cm180cm50cm
2列分に必要な大きさ100cm180cm60cm
3列分に必要な大きさ150cm180cm60cm
続いて宅配ボックスを選ぶ際のポイントをご紹介していきます。

宅配ボックスを選ぶ際の5つのポイント

宅配ボックスを選ぶためには、どのような条件に注目すればよいのでしょうか。ここでは以下の5つのポイントに分けて説明していきます。

・建物タイプ
・入居者数
・鍵の種類
・設置場所
・契約方法

1.建物タイプ

まずは、設置する物件が集合住宅か戸建住宅かで大きく分けられます。

集合住宅の場合には、アパート全体か部屋単位か、エントランスの有無などで種類が異なります。たとえばアパートであれば、基本的にはロッカーのような小型ボックスと大型ボックスの組み合わせ型が適しています。ただし、エントランスがなく配置スペースもない場合には、部屋単位の小型ボックスが適してきます。

2.入居者数

集合住宅の場合、共有設備となるため、基本的には世帯ごとに設置する必要はありません。ただし、宅配ボックスの数が少なすぎると、ボックスがいっぱいになり、他の入居者が利用できない可能性もありますので入居者の数に応じて、最適な設置数を検討しましょう。一般的には、世帯数に対して20~30%程度の設置が目安と言われています。
世帯数設置数(目安)
5世帯の場合2個
10世帯の場合2~3個
15世帯の場合3~5個

3.鍵の種類

前段で説明しましたが、宅配ボックスの鍵の種類には、大きく分けてアナログ式とデジタル式があります。アナログ式の場合、ダイヤルを回して暗証番号を入力するダイヤル式と、0から9までの数字を押すタイプのテンキー式に分けられます。テンキーの場合は電池か電源が必要になります。

アナログ式

アナログ式はデジタル式に比べて設置コストが安く、基本的には電源を使わないタイプがほとんどのため、ランニングコストも掛からないのがメリットです。一方デメリットとしては、解錠は4桁の番号であるケースが多いため、セキュリティ性が低いという問題があります。また、配達管理はシステム化されていないため、取り忘れの発生が生じた場合、宅配ボックスが常に埋まってしまう可能性がある点に注意が必要です。

デジタル式

デジタル式は、近年の主流となっているタイプで、専用のカードキーや非接触型の専用鍵を使って解錠します。タッチパネル式であれば鍵を持たずに暗証番号の入力だけで解錠することが可能です。

また、デジタル式はアナログ式に比べてセキュリティ性が高いことが特徴としてあげられます。コールセンターで24時間管理しているタイプや、荷物が届いたことをメールで通知する機能があるものもあります。デメリットとしては、導入コストが高くなることと、保守管理費などのランニングコストがかかる点です。

4.設置場所

設置予定のスペースによって、設置できる宅配ボックスの数は決まります。アパート・マンション設置タイプの場合、一般的な宅配ボックスのサイズは、

奥行き51.5cm、幅45cm、高さ180cm程度

仮に3つのボックスを設置するなら135cm程度の横幅が必要になります。また、避難経路を確保する観点から、通路幅は1.2m以上は確保する必要があります。

最近では、設置工事不要の宅配ボックスも多いですが、屋外に設置する場合、土や砂利など設置地面の状態によってはコンクリートを地面に設置する基礎工事を行う必要も出てきます。小型のボックスであれば、地面にポールを立て、ポールに取り付けて設置することも可能です。

5.契約方法

宅配ボックスの導入は、導入する目的に応じて契約方法を決める必要があります。

たとえば、費用をあまり掛けられない場合は個別のドア先に置くタイプの小型ボックスを部屋数分購入すれば良いでしょう。この場合、一部屋あたり2万円程度の費用で済みます。一方で宅配ボックスを入居者向けにアピールするための設備として導入する場合、大小の宅配ボックスを組み合わせたロッカー型の宅配ボックスが魅力的にうつるはずです。

ロッカー型の宅配ボックスの契約方法としては、リースか買取が一般的です。リースの場合、初期導入費用が抑えられ、メンテナンスサービスもあるため安心感があります。ただし毎月リース費用がかかるケースがほとんどのため、長期的な費用としては高くなってしまう可能性はあります。買取型の場合、10世帯用にアナログ式ボックスを4つ設置すると、費用相場は工事費用を含めて25〜60万円程度です。

契約までの流れ

宅配ボックスの契約まで流れは以下の通りです。

1.宅配ボックスの会社にお問い合わせ。設置場所・入居者数などを伝える
2.設置する宅配ボックスのタイプを選ぶ
3.現地下見
4.正式な見積もり
5.施工完了

以上、5つのポイントを参考に、ご自身の物件に最適な宅配ボックスを見つけましょう。

屋外設置可能な宅配ボックスをご紹介

分譲マンションのように、エントランスがあり、オートロックが完備されている物件の場合、屋内設置やポスト併設タイプの設置も可能ですが、一般的なアパート・マンションの場合、そもそもエントランススペースや、屋内設置が難しいケースも多いのではないでしょうか。

ここでは、屋外設置ができるタイプに絞って宅配ボックスを3つご紹介します。

1.ダイケン|プッシュボタン錠タイプ TBX-F型

上下左右さまざまな連結が可能なため、世帯数に応じてカスタマイズができるのが特徴。設置方法は床面設置と壁面設置どちらもにも対応しており、後付設置も可能(アンカー固定は必須)。電気配線工事は不要なので、保守点検費が掛からないため、ランニングコストを気にする方にオススメの宅配ボックス。

基本の捺印機能有りタイプと連結用の無しタイプから構成され、サイズは4種類から構成。カラーはベージュとダークグレー。
メーカー株式会社ダイケン
商品名(型番)プッシュボタン錠タイプ TBX-F型
錠タイプアナログ式(プッシュボタン)
捺印機能
防水・防滴防滴仕様(時間雨量120mm/h対応)
電源不要
料金体系買い切り型

2.フルタイムロッカー|チャレンジボックス

人気のコンピューター制御式を採用。24時間サポート対応のため、トラブル発生時、大家さんとしても都度対応する必要がないため、手間が省けるのが大きな特徴。製品自体の点検・整備・修理対応も無料のため、急な出費の心配も不要です。

室内設置型を含めると4種類から構成されますが、防滴タイプは1列4ボックス型の1種類のみとなります。
メーカー株式会社フルタイムロッカー
商品名(型番)チャレンジボックス
錠タイプデジタル式(タッチパネル)
捺印機能
防水・防滴防滴仕様
電源必要(100V)
料金体系リース型

3.日本宅配システム|防滴宅配ボックス

材質には高耐食性溶融メッキ鋼板を採用し、加えて耐候性に優れた塗料でコーティングをすることで、錆・腐食に対して高い防滴効果が期待できるデジタル宅配ボックス。人気のコンピュータ制御式を採用しているため、荷物センサーの感知で受領印を捺印する機能や荷物の入出履歴を管理する機能などが充実しているのも特徴のひとつ。

4ボックスから10ボックスまでサイズが豊富にあるため、規模の大きめのアパートでも利用可能です。
メーカー日本宅配システム株式會社
商品名(型番)防滴宅配ボックス
錠タイプデジタル式(タッチパネル)
捺印機能
防水・防滴防滴仕様
電源必要(100V)
料金体系購入・リース

まとめ

宅配ボックスは、インターネットによる買い物が当たり前となっている現在において、入居者への強いアピールポイントとなる設備です。

記事内でも解説した通り、宅配ボックスには様々な種類があるため、自分の物件に見合った設備なのかを事前に検討することが大切です。特にデジタル式のボックスやリースの場合はランニングコストがかかるので、キャッシュフローを意識しながら、どのタイプが適しているか検討してみましょう。

この記事の監修者

中村 裕介
中村 裕介

宅地建物取引士/保育士

上海復旦大学卒。商社、保育園、福祉施設での勤務を経て、現在は不動産と旅行系の記事を中心に手がけるライター兼不動産経営者。実際に店舗・住宅を提供している立場から、不動産に関する記事を執筆している。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。