- 害虫駆除の費用負担はケースバイケース。
- 大家さんはできる限り害虫の侵入を防ぐ対策を行っておきましょう。
- 害虫駆除を業者に依頼する場合は業者選定を慎重に!
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目次
害虫が発生しやすい物件はある?
このように、虫の侵入する経路はたくさんあります。とくに周辺に草むらや林など、虫が生息しやすい環境がある場合は、虫の発生を防ぐことは不可能だといえるでしょう。木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造と、住宅の構造の種類を問わず、体の小さな虫の侵入防止は、大変難しいことなのです。
害虫駆除の方法
ゴキブリ・アリ・ムカデなどの駆除
ゴキブリ | 雑菌や細菌を外部から持ち込み、食中毒や喘息・アレルギーの原因と なることもあります。 |
アリ | コロニーを作ると室内に大量発生する場合があります。 |
ムカデ | 毒性があり、嚙まれた際には激しい痛みやアナフィラキシーショックを 起こすこともあります。 |
ハチ・シロアリの駆除
駆除するには専門的な知識と道具や薬剤が必要で、入居者や大家さんがみずから行うことは大変危険です。スズメバチやシロアリを発見したら、迷わず専門家に依頼することが望ましく、管理会社に相談するようおすすめします。
カラスの駆除
また、駆除による個体数の減少成功例はないため、カラスを駆除することは難しいでしょう。むしろ、カラスが活動する時間帯を外した夜間・早朝のゴミ収集など、カラスの生態を利用した対策が効果的といわれます。ゴミの戸別収集や散乱防止対策など、ゴミとカラスとを分断させる対策がよいでしょう。
害獣の駆除方法
また、ハクビシンは鳥獣保護管理法により捕獲が禁止されているため、住民がみずから駆除を行うことは禁止されています。そのため、専門家に依頼して「有害鳥獣駆除の申請」を行ったうえで駆除作業を行わなければなりません。
入居者が暮らす部屋で害虫が発生!害虫駆除の費用負担は誰?
善管注意義務とは、賃貸物件の所有者である大家さんと同様の「管理者としての注意義務」が入居者にもあり、一定の責任を果たさなければなりません。
ただし、隣室がゴミ屋敷同然のため害虫発生の原因になっている、建物に欠陥があり虫が侵入しやすくなっているなど、入居者の負担にできない場合もあります。大家さんが負担するケースについて、以下で具体的に解説します。
大家さんが負担するケース
しかし、相手は「虫」という自然なものであり、人為的に起こった事象ではありません。害虫駆除の専門家業者に依頼するなど、大家さんとしてできる限りの対応を行っても完全に駆除できない場合もあります。
したがって、常識的に考えられる範囲の対応を大家さんが行ったのであれば、それ以上の対応をしなければならないという法律上の解釈はないでしょう。以上のような原則論を前提とすると、大家さんが害虫駆除の負担をしなければならないケースは限定的であり、次のようなことが考えられます。
負担の区分は簡単に話し合いで解決しないこともあります。時間をかけていると余計にこじれる原因ともなるため、早めに専門家に相談することも重要です。
契約書内に特約を設けることも可能
このように『すべてを大家さんの責任』にしようとする考え方に歯止めをかけ、大家さんと入居者がともに協力して「害虫の発生」という、自然現象に対処する姿勢と認識を働きかける方法も有効でしょう。
害虫の侵入を予防するために大家さんがするべき対策
また、害虫の中にはシロアリのように建物の構造体に悪い影響を与え、放置すると賃貸経営そのものができなくなってしまうものも存在します。そのため、大家さんはできる限りの対策を率先して行う必要があるでしょう。
入居者の入居前に侵入経路をふさぐ
アリであれば土台や基礎の部分に蟻道がある可能性が高く、カメムシの類であれば窓周りや小屋裏換気口を見てみると侵入経路を見つけられるものです。侵入経路が確定できたら、すき間を埋めたり防虫網を取り付けたりして対策をします。入居前であれば、よりよい状態で施工ができるでしょう。
また、室内に巣のある可能性が高い場合は、入居後に生活をしている状態で行う駆除作業よりも、空室の時のほうが効果は高くなります。さらに、窓周りや天井照明器具の周りや壁のコンセント周りなど、侵入経路になりそうな器具取り付け部分の点検も行い、侵入の痕跡がないかを確認しましょう。
退去のタイミングでクリーニングを行う
換気口は必ずいったん外して周りの壁の状態を確認し、虫が侵入した形跡を確認し、すき間が生じる可能性があればこちらも同様に、シーリングを施して害虫の侵入防止を図るのがおすすめです。
退去のタイミングで害虫駆除の業者に依頼する
退去後の駆除作業により隣室への虫の侵入防止効果も期待できます。費用は対象となる害虫の種類や部屋の広さにもよりますが、3万円前後が多いようです。
害虫駆除業者に依頼する際は注意が必要
また、多くの人が依頼する内容の仕事ではないため、相場価格というものも存在しません。不当に高い金額を請求される可能性もあるため、管理会社にも相談し業者選択を行うようにしましょう。
害虫被害の大きさによっては、建物の構造に問題が出ることも
また、カラスやハクビシンが建物近辺に住み着いた場合、オーナーは常に害獣対策に追われ、心身ともに負担がかかり続けます。住居以外での土地活用を検討するのも方法のひとつです。
「害虫被害で疲れ切ってしまい余力がない」という方でも、優良ハウスメーカーがパートナーとなり、設計プラン~管理まで一貫して対応をしてくれるので安心して任せられます。まずは土地活用プラン一括請求をして、比較・検討をしましょう。
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まとめ
大家さんは快適な住環境を提供し、対価として入居者が家賃を支払うという仕組みの中で、害虫が発生することによる住環境の悪化に対し、どのように折り合いを付けるかが問題です。
家賃を支払う・受け取るという関係性からは、どうしても「責任」とか「保障」などの考え方が生まれてきます。簡単に解決できるものではありませんが、大家さんとしてはできる限りの対応をしてあげることが大切なことでしょう。
所有物件の害虫駆除、責任や費用負担は誰に?
改めて確認していきましょう!
賃貸経営のお悩みはプロに相談!
プラン提案を受けてみませんか?
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この記事の監修者
宅地建物取引士/一級建築士
宅建取引士・一級建築士として住宅の仕事に関り30年。住宅の設計から新築工事・リフォームそして売買まで、あらゆる分野での経験を活かし、現在は住まいのコンサルタントとして活動中。さまざまな情報が多い不動産業界で正しい情報発信に努めている。