大家さん向け|賃貸物件にカビが生えたら誰が責任を取る?対策についても解説します

監修弘中 純一

  • 公開日:
  • 2022年09月19日
  • 更新日:
  • 2022年09月19日
大家さん向け|賃貸物件にカビが生えたら誰が責任を取る?対策についても解説します
日本は湿気の多い時期が長く、カビの発生に悩まされることも多いです。経営するアパートの入居者から「カビが生えた」などのクレームがくることもあり、大家さんにとってカビの発生は「悩みのタネ」の1つになっています。この記事では、経営する賃貸住宅にカビが発生した場合に、大家さんがとるべき対応とカビ発生の原因や防止策など賃貸経営に役立つ情報をお伝えします。

カビの発生は物件の劣化につながることも…
対策はしっかりしておきましょう。

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目次

入居者からカビ発生のクレーム!大家さんがとるべき対応とは

入居者から「カビの発生」に関するクレームがきた時には、まず状況をよく聞いて対応の判断をします。カビの発生には原因がありますが、その原因を生み出す “根本原因” があります。

建物の構造や性能的な問題なのか、入居者の生活スタイルに問題があるのかですが、十分な調査をしなければ根本原因は把握できません。安易に原因を決めつけず、まずは状況を正確に把握することに努めます。

発生したカビを除去する方法

状況が把握できたら優先することは「カビの除去」です。放置してさらに繁殖が進むと被害が拡大し、入居者の生活に支障が出てしまうと大家さんとしての責任にもなりかねません

カビの除去はカビ発生の要素である「温度」「水分」「栄養」を考慮した方法になります。手順とポイントは以下の通りです。

1.中性洗剤でカビと周りを拭き取る
カビを拭き取るのはもちろんですが、カビの栄養になっている汚れを除去します。

2.酸素系漂白剤を付着
変色の心配がなければ塩素系漂白剤でもよいですが、死滅させるためにカビの生えていた部分に洗剤を浸透させます。スプレーではカビを拡散させるので、ペーパータオルなどで洗剤を押し付けるようにします。

3.十分乾燥させる
洗剤を付着させて放置後拭き取り、乾燥させて水分の供給を止めます。

4.消毒用エタノールを塗布
カビ発生予防のため消毒用エタノールを塗布するとなお効果があります。

カビ除去の専門業者もあり、場所によって単価は異なりますが1平方メートルあたり1,000~5,000円が相場になっています。

カビが発生した際の費用は誰が負担する?

カビは3つの要素がそろってしまうと発生します。3つの要素「温度」「水分」「栄養」をつくり出してしまったのは誰か?費用負担はこの根本原因をつくった人が責任を負うことになります。

入居者が負担するケース

入居者の生活スタイルに根本原因がある場合は入居者が負担しなければなりません。たとえば次のような生活スタイルでカビが発生した場合です。

・掃除をほとんどせず室内にホコリやごみ、汚れが溜まっている
・加湿器を使用するあるいは多量の観葉植物があり、室内の湿気が異常に高い
・換気をせず室内に炊事・洗濯・入浴などによる水分を放出させたままにしている
・壁にぴったりと家具を置き、空気の対流が起きなくなっている

大家さんが負担するケース

そもそもカビが発生しやすい建物である場合は大家さんの負担になります。

・換気性能が悪い
・断熱性能が悪く壁表面の結露や壁内結露が生じる
・窓ガラスなどの断熱性が悪く結露水が流れ、壁面の水分量を上昇させる
・床下の通気性が悪く床下からの湿気が室内に流れ込む

元々カビの発生しやすい物件に上記のような生活スタイルの入居者が住むと、相乗作用により、一層カビが発生しやすくなります。このような場合はどちらに責任があるのかでトラブルになりやすく、結局大家さんが負担することになるケースが多いと想像されます

カビが発生しやすい場所

賃貸住宅にはカビの発生しやすい場所があり、その原因となる条件をできるだけ除くようにすることが重要です。

水回り

主に浴室、キッチン、トイレといった水回りはカビの発生しやすい場所になります。

・常時水蒸気が発生する浴室
・水が飛散しやすいキッチン
・空間が狭く湿気がこもりやすいトイレ

どれもカビの発生3要因の「水分」があり、換気が悪くカビの繁殖しやすい室温ではわずかな「栄養」があるとカビの発生がみられます。

浴室は天井の掃除を念入りにするとよいと言われます。キッチンはキャビネットの隅など普段は手の届かない部分に発生することがあります。トイレは便器と床との境や、壁の下隅は要注意です。

浴室の換気扇やトイレに換気扇が設置されている場合は、24時間運転し続けるだけでかなり換気効果が出るものです。ファンを回す消費電力はわずかなものであり、生活空間や建物の耐久性を考えると「換気扇のスイッチは切らない」習慣が大切です

押し入れ/クローゼット

収納空間は空気の流れが遮断されることが多く、しかも生活空間とは建具により切り離され、室温が低下し湿度が上昇します。これによりカビ発生要因の「相対水分量」が一定量を超え、少しでもカビの栄養があると発生を止めることはできません。

とくに断熱性能の悪い物件では屋外に接する壁面や床面は温度低下が大きく、結露が多く発生しカビの温床となります

フローリング/畳

フローリングや畳などの床にもカビが発生することがあります。窓ガラスの結露水が壁を伝って床に染み込むことにより発生します。

また、フローリングや畳の上にカーペットを敷いた場合にも発生することがあります。この場合は畳やカーペットに染み込んだ水分や、皮脂などのたんぱく質がカビの栄養となっています。

シューズボックス

扉や引き戸を閉めることの多いシューズボックスはカビ発生の多い場所の1つです。靴に付いた汚れやホコリは放っておくとカビの栄養になってしまいます。靴の素材である皮革には皮脂汚れが付きやすく、これがカビの栄養になってしまいます。

また、密閉されたシューズボックス内は汗などの水分がそのままになり、カビ菌にとっては適度な湿度が維持された空間なのです。

窓枠

窓は結露が起きやすく、窓枠に溜まったホコリには多くの雑菌が生息しています。ゴムパッキンや木製サッシは掃除のしにくい素材であり、カビの繁殖には最適な環境と言えるでしょう。

湿度が高く外気温が低い開口部は要注意ですし、南側の日当たりのよい部屋であっても湿度の高い部屋は、夜間の気温低下により結露が発生します。水回りを除くともっとも結露のしやすい場所になります。

エアコン

エアコンの内部は湿度が高くなりやすく、カビが発生する可能性が非常に高い環境になっています。冷房運転により熱交換器には結露が発生し、結露水を排出する仕組みにはなっていますが、結露水を受ける皿に溜まりやすく、カビの発生を防ぐことはできません。

内部に発生したカビは冷風の吹き出し付近まで運ばれてくるので、エアコンの吹き出し口付近でカビが発見されたら、内部はかなりカビが繁殖していると考えられます。

カビが発生しやすい物件はある?

物件の構造や性能だけではなくカビの発生しやすい物理的条件・地理的条件というものがあります。たとえば、2階建てアパートであれば2階よりも1階のほうが地盤からの湿気の影響によりカビが発生しやすいです

風通しの悪い立地条件などもカビの発生しやすい傾向があると言えるでしょう。たとえば、盆地は風が弱く大気が撹拌(かくはん)されません。そのため、朝は霧が発生することも多く、湿潤な気候と言えます。

大気の湿気という面では日本には梅雨があり、梅雨のない北海道を除くと日本全国がカビの発生しやすい環境にあると考えたほうがよさそうです。

カビの発生を防ぐための対策

アパートなどでカビの発生を防止するにはいくつか対策があります。状況により方法は変わりますが、代表的な対策をご紹介します。

すぐできる対策1:換気を行う

カビの発生防止としてすぐにでも実践できるのは「換気」です。浴室、キッチン、トイレなどの換気を十分に行い、飽和水蒸気量の低下を図ります。

換気扇が設置されている場合は連続運転させるとともに、給気ルートをつくらなければなりません。室内換気口から新鮮な空気を取り入れて、室内の湿気を帯びた空気を排出する空気の流れをつくります。

住宅性能が高まり気密性が高くなった建物は、自然の風を利用した換気がほとんどできなくなっています。換気扇などの機械換気を併用した換気が必要であり、自然換気に頼らざるを得ない古い物件は「カビの発生」にはとくに注意しなければなりません

弘中 純一
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すぐできる対策2:入居者へ周知する

カビの発生を敏感に感じる入居者は自身で対策を施しますが、関心の薄い入居者への注意喚起は必要です。カビの発生メカニズムを知らずに「カビが生えてきた」とクレームを言ってくるケースもあり、まず生活のスタイル・暮らし方を振り返ってもらう必要もあります。

湿度は同じ水分量であれば気温が低くなると高くなり、気温が高いと湿度が低下することを知らない入居者もおり、換気による水分量の減少と適度な温度を保ち湿度をコントロールするよう心がけてもらわなければなりません。

換気設備の整った新しい物件であっても、入居者が換気扇のスイッチを切ってしまっては何の意味もありません。入居者への注意喚起は重要なことです。

弘中 純一
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リフォームでできる対策1:防カビ機能の床材を使う

防カビ機能とはカビの発生や増殖を抑制する作用のことです。クッションフロアやカーペットは比較的カビが発生しやすい素材ですが、防カビ機能のある材料を使った床リフォームは効果が期待できます

水回りの床は気付かずに濡れているままになっていることが多く、床材の隅などから裏側に水が浸入し、床材裏面や床下地材にカビが発生するようになります。

リフォームでできる対策2:結露防止機能の窓ガラスを使う

窓ガラスは結露の起きやすい場所ですが、その原因の1つが室内外の気温差です。気温差が大きいと室内側のガラス表面が冷やされ、湿気を含んだ室内の空気が触れる時に結露ができます。

結露を防止するには、窓ガラスの室内側の表面温度をできるだけ室温に近づけることですが、そのためには断熱性の高い「複層ガラス」が効果的です。単板ガラスの入った窓であっても複層ガラスに交換できる方法もあるので、専門家に相談してみましょう。

リフォームでできる対策3:24時間換気システムの取り付け

カビの発生を防止する対策として重要なのは「換気」です。室内の空気中に含まれる水蒸気を減らすためには、屋外の新鮮な空気を取り入れ湿気を含んだ空気を排出することです。

24時間換気は2002年の建築基準法改正により、住宅に設置することが義務付けられましたが、2002年以前の住宅には設置されていません。24時間換気システムの取り付けにより快適な住環境を整え、カビ発生の防止を図ることも効果的でしょう

空室期間もカビ対策は必要

空室の間も換気などの対策は必要です。入居希望者の内見時にカビ臭があっては敬遠されてしまいますし、建物を傷める原因にもなってしまいます

換気や除湿は空室期間も継続させるほうがよく、カビ臭のある空室は壁紙の貼り替えによって改善することもありますが、まずカビの除去とカビの発生と繁殖の原因を取り除くことが重要です。

カビ臭を感じることもなく清潔感のある空室であっても、長期間にわたって空室で換気されないと、建材類から発生する臭いが気になる場合もあります。湿気の多い時期は除湿剤や除湿器の使用により、できるだけ空気中の水分量を減らす必要もあるでしょう。

まとめ

カビの発生を放っておくと大きなクレームに発展することもあり、早めの対応が肝心です。発生の原因により大家さんの負担になるケースと入居者の負担になるケースがありますが、基本的には「快適な生活空間」を提供するのは大家さんの義務です。

カビの発生原因を知ることにより発生しやすい場所がわかるので、対策も立てやすくなり、空室であってもカビによる影響は少なくありません。カビ対策を徹底し、安定した満室経営を目指しましょう。

カビの発生は物件の劣化につながることも…
対策はしっかりしておきましょう。

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【資格】宅建取引士/一級建築士

宅建取引士・一級建築士として住宅の仕事に関り30年以上になります。
住宅の設計から新築工事・リフォームそして売買まで、あらゆる分野での経験を活かし、現在は住まいのコンサルタントとして活動。
さまざまな情報が多い不動産業界ですので、正しい情報発信に努めています。

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