プロパンガス会社の無償貸与契約とは。注意点やトラブル事例についても解説します

2024.03.07更新

この記事の監修者

キムラ ミキ

キムラ ミキ

【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

プロパンガス会社の無償貸与契約とは。注意点やトラブル事例についても解説します

エアコン、給湯器、お風呂といったガス関連設備のリフォームを検討している大家さんへ、リフォーム時の注意点をご紹介します。

プロパンガス無償貸与契約のメリット・デメリットは?
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目次

プロパンガスの無償貸与契約とは

プロパンガスの無償貸与契約とは、プロパンガス業界独特の契約方法です。そのしくみおよび注意点について簡単にご説明します。

プロパンガス無償貸与契約のしくみ

プロパンガスの無償貸与契約とは、ガス会社が契約期間(一般的には10~15年)を設け、給湯器やガスコンロなどを無償で設置するサービスのことです。このサービスには「無償」という言葉が使われていますが、実際のところ、ガス配管工事費や給湯器などの設備費用は、毎月のガス利用料金にプラスして請求されます。

つまり、無償貸与というよりもリース契約のようなサービスであると考えたほうが実情に近いでしょう。誤解を招かないよう、ガス会社によっては「設備貸与契約」という呼称を使っている場合もあります。

ガス会社としては、無償貸与契約サービスを用意しておくことで初期費用を抑えた提案ができ、自社のガスを採用してもらえる可能性を高めることができます。

契約には正しい理解が必要

プロパンガスの無償貸与契約には、初期費用を抑えられるというメリットがありますが、次にご説明するようなデメリットもあります。

内容をよく理解せずに契約したものの、契約期間の途中で思わぬトラブルが生じてしまう、という事態は回避したいものです。目先の損得勘定で判断せず、契約内容についての正しい理解が必要であると心得ておきましょう

プロパンガスの無償貸与契約のメリット・デメリット

プロパンガスの無償貸与契約には、先に触れたようなメリットもありますが、デメリットもあります。プロパンガスの無償貸与契約のメリット・デメリットについて押さえておきましょう。

プロパンガスの無償貸与契約のメリット

【初期費用の削減】
プロパンガスを新たに採用する場合、ガス配管工事費や、給湯器などの設備購入費用が必要になります。つまり、初期費用として一時的に大きな負担が生じるのです。しかし、プロパンガスの無償貸与契約を締結すれば、一時的に大きな負担をすることなく、賃貸住宅に新しい設備を置きプロパンガスを導入できるメリットがあります

プロパンガスの無償貸与契約のデメリット

【違約金が生じる可能性がある】
プロパンガスの無償貸与契約には一定の契約期間があり、その期間中は契約を締結したガス会社のプロパンガスを使い続ける必要があります。プロパンガスの無償貸与契約は、無償貸与というよりもリース契約のようなサービスであるとご説明しました。

つまり、もしも途中でプロパンガスの無償貸与契約を解約する場合、残存期間相当分などが違約金として請求されたり、精算を求められたりします。その負担が重いために、途中解約およびほかのガス会社への切り替えが難しい場合があるのです

【入居者のガス料金負担が増える】
都市ガスと比較すると、プロパンガスのガス代は高い傾向にあります。都市ガスが普及しているエリアでは、入居者から敬遠されやすいこともデメリットの1つといえるでしょう。また、プロパンガスの無償貸与契約において、一般的にはガス配管工事費や給湯器などの設備費用は、毎月のガス利用料金にプラスして請求されます

さらに、ガス会社の中には、ガスに関連しない設備まで無償貸与契約に盛り込む提案をされるケースもあります。しかし、その費用も入居者のガス料金負担に反映されてしまう点には注意が必要です。結果として、プロパンガスの無償貸与契約を利用していない場合よりもガス料金が高くなるため入居者の不満につながる可能性もあるでしょう

プロパンガスの無償貸与契約のよくあるトラブルと解決策

プロパンガスの無償貸与契約に関して、よくあるトラブルをご紹介いたします。

解約しようとしたら違約金を求められた

デメリットの項目でもご説明したとおり、プロパンガスの無償貸与の契約期間中に解約すると、違約金などを求められる可能性があります。そのため、初期費用が抑えられるという目先の損得勘定で判断するのではなく、無償貸与契約の内容についてよく理解してから決める姿勢が大切です

その際、毎月のガス利用料金にプラスされる金額がどれくらいになるのか、途中解約する場合の違約金などがどれくらいになるのかについて必ず確認し、複数のガス会社を比較するようにしましょう

ガス代が高くなって家賃値下げ交渉をされた

プロパンガスの料金は都市ガスよりも高い傾向にあります。さらにプロパンガスの無償貸与契約を締結した場合、利用量に応じたガス料金にくわえて、ガス配管工事費や給湯器などの設備費用も含まれるため、割高になる可能性があります。

とくに都市ガスを利用していた方からすると、急にガス代が高くなったと感じ、家賃の値下げ交渉やクレームが発生する可能性もあります

しかし、賃貸物件の設備費用などは本来、大家さんが負担するものです。入居者の負担分は家賃に含まれるので、プロパンガスの無償貸与契約にともないガス料金の値上げを行うことは「家賃の二重取り状態」ともいえます

そのため、入居者からの家賃の値下げ交渉は、もっともな訴えかもしれません。とはいえ、いったん家賃の値下げをしてしまうと元の水準に戻すのは難しい可能性がありますので、慎重に判断しましょう。

プロパンガスの無償貸与契約の締結をする前には、まずガス料金の値上げがあることをあらかじめ伝え、入居者の了承を得ます。値上げ分について、家賃の値下げではなく優待(更新料無料など)を用意して対応するのも一案です。大家さんとして、入居者に真摯に対応する姿勢が大切だと心得ておきましょう。

ガス会社を変更したい

プロパンガスの無償貸与契約を締結したものの入居者からクレームなどが発生し、ガス会社を変更したいと考えるケースもあるでしょう。しかし、プロパンガスの無償貸与契約の契約期間中にガス会社を変更するためには、途中解約をする必要があります。

違約金などを支払っても賃貸経営の収支状況に無理はないか、確認したうえでガス会社の変更を行いましょう。とはいえ、契約締結後の混乱を回避するためにも契約内容について事前に十分理解し、入居者に説明する姿勢が大切であることは言うまでもありません

【無償貸与契約を締結する前に】優良なガス会社の選び方

検討のうえ、プロパンガスの無償貸与契約をする場合には、優良なガス会社と契約したいものです。では、優良なガス会社はどのように選べばよいのでしょうか。

ガスという公共インフラを担う会社だからといって、すべての会社が優良とは限りません。プロパンガスはガソリンと同じように、ガス会社が自由に価格を決めることができる自由料金になっています。そのため、ガス会社によって料金もサービス内容も異なります。

プロパンガスの無償貸与契約サービスについても、ガス配管工事などにかかる費用を適正価格より高く設定している会社もあれば、入居者負担ゼロとしている会社もあります。

また、当初のガス料金は安く設定されているのに、だんだん値上がりするしくみになっている会社などもありさまざまです。プロパンガスの無償貸与契約を検討する際には必ず、複数の会社の担当者から説明を受けて、どのような契約内容になっているかを比較検討しましょう

また、契約内容についてていねいな説明や対応をしてくれるかを見極めます。くわえて、メンテナンスや修理などのアフターサービスや、途中解約時の違約金などについても必ず確認しましょう。プロパンガスの適正料金などを調べられるサイトもありますし、賃貸物件の管理会社がよいガス会社の情報を持っている可能性もあります。

大家さん1人で判断するのではなく、管理会社などとも相談しながら、プロパンガスの無償貸与契約をするか決めることをおすすめします

まとめ

空室対策のために行ったプロパンガスの無償貸与契約によって、入居者の不満を生み退去につながってしまったというケースもあります。確かにプロパンガスの無償貸与契約は、入居者の居住環境を整える1つの手段です。しかし、目先の損得勘定だけで安易に契約を行ってしまうと、後悔してしまう可能性もあります。

大家さんとしては、長期的視点で慎重に経営のかじ取りを行っていく姿勢が大切です。プロパンガスの無償貸与契約を検討する際には、情報収集および専門家への相談を行い、十分に納得したうえで判断するようにしましょう。

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キムラ ミキ

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【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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