サ高住の経営方式は4つ。それぞれの特徴と選び方を解説します

2023.11.10更新

この記事の監修者

逆瀬川 勇造

逆瀬川 勇造

【資格】AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

サ高住の経営方式は4つ。それぞれの特徴と選び方を解説します

サ高住経営を始める前にどの経営方式をとるか検討中の方に4つの特徴と、経営方式の選び方についても含めてお伝えしていきます。

サ高住経営には4つの経営方式があります。
特徴をしっかり理解し、サ高住経営を成功に導きましょう。

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目次

サ高住には4つの経営方式がある

サ高住を運営するには自分で所有する土地の上にバリアフリー構造の建物を建てるか、もしくは自己所有の賃貸マンションをサ高住用に改修するなどして施設を用意する必要があります。サ高住の登録自体は自治体ごとに設けられた基準をクリアして審査で承認を得られれば問題ありませんが、実際に運営していくとなると、通常の賃貸経営のように簡単ではありません。

というのも、サ高住を運営するには「安否確認サービス」と「生活相談サービス」を提供するのが義務となっていますし、施設によってはより要介護者向けのサービスを提供することもあります。それらのサービスを一から作っていくのはかなり難しく、多くの場合は介護事業者に委託することになります。

サ高住では、こうした介護事業の問題があることから、どの程度委託するか等によっていくつかの経営方式に分けることができます。

4つの経営方式の特徴

サ高住の経営方式について分類すると、以下の4つに分けることができます。

・一括借り上げ方式
・テナント方式
・委託方式
・自ら経営する方式

それぞれについて詳しく見てみましょう。

一括借り上げ方式

一括借り上げ方式は、土地の上にサ高住のための施設を建てたら、施設をまるごと事業者に貸し出し、大家さんは賃料を受け取る経営方式です。20~30年の間、事業者が一括して借り上げるため大家さんは何もすることなく安定した賃料を受け取ることができます。

なお、消防設備やエレベーター等、各種設備のメンテナンスは事業者が行うのが一般的で、大家さんは構造躯体部分のみ修繕費用を積み立てておけば問題ありません。このように、手間のかからない一括借り上げ方式ですが、想定される賃料の20%程度を手数料として支払う必要があるなど、収益が下がってしまうことが難点です。

例えば、本来であれば10万円/戸受け取れる物件であれば、毎月受け取れる賃料は8万円程度となります。また、事業者が指定取り消しにあった場合や経営破綻してしまった場合などは、次の事業者を見つけるまで時間がかかってしまう点もリスクとして挙げられます。

テナント方式

テナント方式では、建物の運営については大家さんが行い、介護サービスの部分を外部の事業者に委託する方式です。入居者募集や管理業務、クレーム対応などは事業者が対応してくれるものと、自分でするものとがあり、後者を選べば支払う手数料を安くすることができます。一括借り上げ方式と比べると、賃料に関する手数料を安く抑えられるのに加え、事業者からはテナント料を受け取れます。

一方、空室リスクがあるため、経営状況がよくなければ一括借り上げ方式より収益が低くなることもあります。例えば、10万円/戸受け取れる物件であれば、手数料を支払っても9万円/戸程受け取れるのに加え、事業者からテナント料が得られるものの、空室が生じると9万円/戸は受け取れないことになります。

なお、仮に事業者が指定取り消しや経営破綻したとしても、次の事業者を見つけやすいのもメリットだと言えます。

委託方式

委託方式は、形式上はテナント方式と同じであるものの、お金の動きが異なります。具体的には、建物の運営については大家さん、介護サービスについては事業者に委託するという点は同じであるものの、大家さんは入居者から賃料とサービス料を受け取り、事業者へは手数料を支払う形となります。

例えば、10万円/戸受け取れる物件であれば手数料を支払って9万円/戸程度となる点は同じですが、委託方式では入居者から個別にサービス料を受け取り、別途委託料を支払う形になります。

テナント方式であれば、空室状況に関わらず毎月一定のテナント料を受け取れますが、委託方式であれば入居者が減れば賃料だけでなく、サービス料の受け取り額が減ってしまいます。一方、空室率が低ければテナント方式より収益性はよくなります。

自ら経営する方式

最後に、建物部分の運営はもちろん、介護サービスについても自分で経営する方式もあります。こちらの経営方式では収益が最も高くなりますが、現実的にはほとんど選ばれることはありません。

介護業界は人材が不足しており、質の高い介護サービスを提供するのに一から事業を起ち上げるのは難度が高く、そもそも充分な数の介護人材を確保することも難しいからです。

経営方式の選び方

ここでは、目的に応じた経営方式の選び方をご紹介します。

とにかく収益性を求めたい場合

収益性を重視したいという場合、テナント方式か委託方式を選びましょう。一番収益を高められる可能性があるのは自ら運営ですが、実現可能性が低いためここでは除外します。テナント方式か委託方式であれば、事業者によっては介護サービスだけでなく、入居者募集や管理業務などを代行してくれるケースもあります。

ただし、とにかく収益を求めたいというのであれば、テナント方式より委託方式を選ぶのがよく、また、入居者募集や管理業務を自分で行うことで手数料を安く抑えられるようにするとよいでしょう。

こうすることで、各戸の入居者からは賃料とサービス料を受け取れるのに加え、事業者に支払う手数料を少なくすることができます。ただし、この方法では管理の手間が生じるのに加え、空室が増えると大きく収益は落ちてしまいます。

収益を求めながら手間なく運営したい場合

続いて、収益性を確保しながら手間なく運営していきたという方は、テナント方式で、入居者募集や管理業務も代行してくれる会社を選ぶとよいでしょう。こうすることで、手数料はやや高くなるものの大家さんは普段はほとんど何もすることなく事業を任せることができます。

また、各戸の入居者からは賃料を受け取ることができるのに加え、事業者からテナント料を得られます。テナント料は物件の空室状況に大きく左右されることがなく、一時的に空室が増えてしまった場合でも一定の収益を約束してくれます。

安定的に運用したい場合

物件の空室状況によらず、安定的に運用したいという方には一括借り上げ方式がおすすめです。一括借り上げ方式であれば、大家さんは何もすることなく、20~30年の間安定した賃料を得ることができます。ただし、他の経営方式と比べて事業者に支払う手数料は高く、受け取れる最大賃料は低くなります。

また、借り上げ期間中に事業者が指定取り消しされたり経営破綻したりすると、次の事業者を見つけるまで時間がかかることが多い点に注意が必要です。サ高住は一般的に投資額が大きくなることが多く、その間のローン支払いが問題となりますし、仮に事業者が見つからない場合には、サ高住の施設は他の業態に転換しづらい点も問題となります。

経営方式を選ぶ際の注意点

4つの経営方式についてお伝えしましたが、どの経営方式を選ぶかによって大家さんが担う業務が変わります。経営方式を選ぶにあたり、収益性やかかる手間を比較検討することも大切なことですが、選んだ経営方式で大家さんが担うことになる業務について、きちんと対応できるか否かをしっかり判断するようにしましょう。

まとめ

サ高住の4つの経営方式についてお伝えしました。どの経営方式を選ぶかによって得られる収入や自分が担うべき業務が異なるため、それぞれの違いをよく理解した上で、いずれかの経営方式を選ぶようにしましょう。ご自分がどの経営方式を選べばよいか分からない時は、本文中に記載した「経営方式の選び方」を参考にしてみてください。

サ高住経営には4つの経営方式があります。
特徴をしっかり理解し、サ高住経営を成功に導きましょう。

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逆瀬川 勇造

逆瀬川 勇造

【資格】AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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