フリーレントを付けるなら忘れずに設定したい違約金について解説します

監修逆瀬川 勇造

  • 公開日:
  • 2019年05月31日
  • 更新日:
  • 2019年08月29日
フリーレントを付けるなら忘れずに設定したい違約金について解説します
一定期間、家賃を無料にするフリーレントは、家賃を下げずに入居者へ物件のアピールができ、大家さんとしても特別な費用の負担がないため、有効な空室対策の1つとして活用されています。しかし、然るべき準備をしていなければ入居者とのトラブルの原因にもなってしまうため注意が必要です。この記事では、フリーレントを採用しながら入居者募集を行っている大家さんに、違約金の設定方法やトラブル回避のためにするべきことについて、事例を交えながらお伝えしていきます。

フリーレントは空室対策の有効な手段のひとつですが、
トラブルも多いため、事前にプロに相談することをおすすめします。

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目次

空室対策に有効と言われるフリーレント

フリーレントとは、入居後の1~3カ月程度の家賃を無料とするもので、いくつかある空室対策のうちの1つです。昔から事務所や店舗の賃貸ではよく見られていましたが、居住用賃貸に関しては2000年頃から表れ始め、今では不動産情報サイトで検索すると結構な数がヒットします。

スマイティでもフリーレントの検索条件は利用されており、東京23区で調べると、物件数177,166件に対し、フリーレント可の物件は4,978件と約3%がフリーレントを条件にしています(2019年5月23日現在)。

入居者からすると引越し費用や敷金、礼金など何かと出費の多い時期の家賃支払いが免除されるためメリットが大きく、フリーレントを実施していることが入居の決め手となる場合もあるでしょう。

大家さんからすると、同じく空室対策の1つである家賃の値下げは、それを聞きつけた他の部屋の入居者から家賃の値下げ要求につながるうえ、次の募集の際にも値下げした家賃が基準とせざるを得なくなります。一方、フリーレントは、最初の1~3カ月程度の家賃を無料にするだけなので利用しやすいと言えます。ただし、フリーレントには、短期間で退去されてしまうと損失が大きいという問題もあるため、ほとんどの場合、フリーレントを実施する際には違約金の定めをします。

フリーレントに違約金は必要不可欠

フリーレントを実施したものの、フリーレント期間が空けて数カ月で退去されてしまっては、大家さんの負担が大きくなってしまいます。例えば、フリーレント期間6カ月の物件で、入居から1年後に退去されてしまった場合だと、6カ月分の家賃しか受け取れないことになります。場合によっては、フリーレント期間終了と同時に退去してしまうようなことも考えられるでしょう。

そのため、フリーレントでは契約書の条文に期間内に契約した場合の違約金の定めを盛り込むのが一般的です。例えば、3年以内の退去の場合、フリーレントで免除した分の賃料を違約金として支払うこと、といった条文を盛り込みます。上記のように、フリーレント6カ月の物件で1年後に退去した場合、入居者は退去時にフリーレント期間の6カ月分の家賃を支払う必要があります。

違約金は損害賠償金

ちなみに、定められた契約期間中に解約すると違約金が発生するような場合、そうでない場合と比べてフリーレント期間中の会計処理が異なります。そもそも、フリーレントの会計処理には2つの方法があります。1つ目は、フリーレント期間中は収益がなかったものとし、フリーレント期間が明けてから収益を計上する方法、2つ目は、契約期間内の解約について違約金の支払いがある場合、最初から契約期間が確定しているとして、その期間中に受け取ることのできる家賃の総額を契約期間で按分するというものです。

1. フリーレント期間中は収益がなかったものとして計上する方法

1つ目は、フリーレント期間中は収益がなかったものとし、フリーレント期間が明けてから収益を計上する方法です。例えば、家賃10万円、フリーレント期間3カ月の場合以下のように計上します。

・3カ月目まで計上なし
・4カ月目以降、家賃10万円/月を計上

2. 家賃の総額を契約期間で按分して計上する方法

2つ目は、契約期間内の解約について違約金の支払いがある場合、最初から契約期間が確定しているとして、その期間中に受け取ることのできる家賃の総額を契約期間で按分するというものです。例えば、家賃10万円、フリーレント期間3カ月、契約期間2年であれば以下のように計算・計上します。

・総家賃額は10万円×(24カ月-3カ月)=210万円
・借入期間は24カ月
・フリーレントから毎月家賃を計上…210万円÷24カ月=8.75万円

なお、大家さんが入居者から受け取る家賃は同じですが、1つ目のパターンだと、「1年目の経費が少なく、2年目の経費を多く計上」することになり、2つ目のパターンだと、「2年間同額を計上する」という違いがあるため、納めるべき税金に若干の違いが生じます。

※計上方法は、税理士の方にも事前にご確認ください。

フリーレントのトラブル事例

フリーレントに関しては、残念ながら入居者とトラブルに発展してしまうケースもあります。ここでは、そのうちいくつかの事例をご紹介します。

違約金を設定していなかった

これはトラブルというより、大家さん側のミスではありますが、2カ月のフリーレント条項を設けたものの、違約金を設定しておらず、6カ月程度で解約されてしまった事例です。入居者側は適切に退去しており、当然のことながら、後から2カ月分の違約金を請求することはできません。

契約内容を説明していなかった

フリーレントに関し、契約内容(主に違約金)について説明していなかったことで、トラブルに発展してしまうケースがあります。トラブルを未然に防ぐためにも、契約時にはフリーレントの違約金についてしっかり説明するようにしましょう。しかしながら、説明したのにも関わらず、入居者が「把握していなかった」ことが原因でクレームに発展するケースもあります。そうした場合、基本的には契約書の内容に従う必要があります。つまり、契約書に違約金に関する条項が書いてあれば問題ありません。

トラブル回避のために大家さんがするべきこと

ここでは改めて、フリーレントによる無用なトラブルを回避するために大家さんがするべきことについて解説します。

契約書に特約事項を追記する

まず、フリーレントを実施するのであれば、短期間で退去されて、大家さんが損失を受けてしまわないよう、違約金について記載するようにしましょう。違約金については、契約書に特約事項で追記すればよいですが、その際には以下の項目を記載します。

賃貸借期間

まず、賃貸借期間を記載します。期間中に解約がなされた場合、違約金が発生する旨を特約条項で記載します。

賃料・共益費の起算日

契約書でフリーレントについて記載する場合、その表現方法には主に2つの方法があります。1つ目は、賃料の起算日をフリーレント期間終了後から開始するように記載する方法です。この場合、特約条項には「賃料免除」についての記載はありません。なお、共益費については賃貸借期間の最初から支払うよう設定するのが一般的です。例えば、賃貸借期間が2018年4月1日~2020年3月31日で、フリーレント期間3カ月の場合、以下のように記載します。

賃貸借期間2018年4月1日~2020年3月31日
賃料の起算日2018年7月1日
共益費の起算日2018年4月1日
特約条項賃貸借期間中に解約された場合違約金を支払うものとする

2つ目は、賃料・共益費の起算日を賃貸借期間の初めからとし、特約条項で賃料の免除について記載する方法です。1つ目と同じ条件の場合、以下のように記載します。

賃貸借期間2018年4月1日~2020年3月31日
賃料の起算日2018年4月1日
共益費の起算日2018年4月1日
特約条項2018年4月1日から7月31日までの間は賃料の支払いを免除する
特約条項賃貸借期間中に解約された場合違約金を支払うものとする

違約金の金額

違約金に関する特約条項では違約金の金額について記載します。
基本的には、賃料×フリーレント期間の月数の額ですので、その金額を記載します。

入居者への説明を忘れずに行う

フリーレントでのトラブル事例でもご説明しましたが、フリーレントに関しては、「違約金の説明を聞いていなかった」として、トラブルに発展することが少なくありません。入居者募集を管理会社に委託している場合、実際に説明するのは担当者なので、入居者への説明を忘れないように伝えておきましょう。なお、契約書に書いていれば基本的には問題ありませんが、心配であれば別紙で覚書のようなものを作成して、押印してもらうことも検討してみるとよいでしょう。

まとめ

空室対策としてのフリーレントについて解説するとともに、フリーレントを設定するのであれば違約金を設定するべき旨をお伝えしました。フリーレントは空室対策として有効ですが、違約金を設定しないと、短期間で退去されて大家さんが損をしてしまう可能性があります。また、違約金を設定した際のトラブルとして多いのが、入居者が「違約金について聞いていなかった」とクレームに発展するケースです。

説明の有無については立証が困難で、実際には契約書の内容で判断されることになりますので、契約書に記載しておくことが大切です。管理会社の担当者にも、入居者への説明を徹底してもらうように話すとともに、あまりにトラブルが重なるようであれば、契約書とは別に覚書を作成して押印をもらうなどの対策をするのもよいでしょう。

フリーレントは空室対策の有効な手段のひとつですが、
トラブルも多いため、事前にプロに相談することをおすすめします。

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逆瀬川 勇造

監修逆瀬川 勇造

【資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。

大学在学中に2級FP技能士資格を取得。
大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

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