アパートやマンションとはまた違う?戸建て賃貸ならではの空室対策

2024.07.02更新

この記事の監修者

逆瀬川 勇造
逆瀬川 勇造

AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

アパートやマンションとはまた違う?戸建て賃貸ならではの空室対策

戸建て物件を所有し空室を早く埋めたいと考えている大家さんへ、空室対策の方法を入居者のニーズを含めてお伝えします。

戸建て賃貸は、アパートとは空室対策の方法も変わります。
客付けの違いを把握するとともに、プロの意見も仰いでみましょう。

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目次

入居者が望む戸建て賃貸の設備とは

戸建て賃貸に住まれている方と、アパート・マンションに住まれている方とでは、住宅に望むことが異なることが多いです。戸建て賃貸の大家さんの方、もしくは大家さんになることを考えている方は、こうしたニーズの違いを掴んでおくとよいでしょう。

例えば、at home VOXの「大家さんも必見?賃貸物件で重宝している&欲しい住宅設備ランキング」では、「あなたの家にある住宅設備で、特に重宝しているものを3つ選んで下さい」という質問の回答について、アパート・マンションと戸建て賃貸のランキングを見ることができます。結果は以下の通りです。

賃貸マンション賃貸アパート賃貸戸建て
1位モニター付きインター
ホン
追い焚き機能付きバス追い焚き機能付きバス
2位追い焚き機能付きバスモニター付きインター
ホン
魚焼きグリル
3位魚焼きグリル魚焼きグリル食洗器、IHコンロ
※at home VOX 調べ

次に、「あなたの家になく、欲しいと思っている住宅設備はどれですか?」という質問への回答は以下の通りです。

賃貸マンション賃貸アパート賃貸戸建て
1位床暖房26.6%床暖房25.2%浴室暖房27.4%
2位食洗器22.6%食洗器23.6%床暖房22.6%
3位宅配ボックス20.3%浴室暖房22.5%食洗器17.7%
※at home VOX 調べ

以上のランキングから読み取れる、戸建て賃貸とアパート・マンションとのニーズの違いはどんなことなのでしょうか?

アパートやマンションとの違い

上記アンケートから、戸建て賃貸とアパート・マンションのニーズの違いを探ってみると、まず特徴的なのが、1つ目の質問に対する回答のうち、アパート・マンションについてはモニター付きインターホンが上位に来ているということです。

ちなみに、4位以下なので掲載しておりませんが、戸建て賃貸では、モニター付きインターホンと答えた割合はわずか6.5%です。これは賃貸マンションに対して、入居者がセキュリティの高さを求めていると見ることができるでしょう。

戸建て賃貸に関しては、「追い焚き機能付きバス」「魚焼きグリル」「食洗器、IHコンロ」と続くように、入居者は特に、家事のしやすさに着目していることが読み取れます。賃貸マンションはセキュリティを求める女性の一人暮らしの割合が高く、一方で、戸建て賃貸に関してはファミリー層の割合が高いと考えられるのではないでしょうか。

ニーズが変われば空室対策も変わる

このように、入居者のニーズが分かれば、実施すべき空室対策も変わります。単純に、「賃貸マンションに関してはモニター付きインターホンを、戸建て賃貸に関しては追い焚き機能付きバスを設置する」といった内容でもよいですが、さらに踏み込んで、「セキュリティを強化する」または「家事に取り組みやすい設備を揃える」といった取り組みも検討できるでしょう。

戸建て賃貸の空室対策

アパート・マンションと戸建て賃貸とでは、入居者のニーズが異なり、それ故、空室対策の内容も変わる旨をお伝えしました。それでは、戸建て賃貸では具体的にどのような空室対策を実施するとよいのでしょうか。

客付け方法を見直す

先ほどのアンケート結果から、戸建て賃貸はファミリー層の需要が高いことが分かりました。ファミリー層の賃貸利用の特徴として、入居期間が長いことが考えられます。

お子様の転校の問題や、荷物が多いことから簡単に引っ越しできないといった事情があるからですね。入居期間が長ければ、敷金礼金を0にしたり、フリーレントを導入したりしても長期的に見ると元を取りやすいです。

ただし、ご主人の転勤等で短期間での転居となる可能性もあるため、「2年未満での転居は違約金として家賃〇カ月分」等の条件を設けておくとよいでしょう。

入居条件を緩和する

また、戸建て賃貸は独立した建物のため、アパート・マンションとは異なり、ペットを飼うのに近隣との問題が生じにくいです。ペット可とすることで、アパート・マンションと差別化することもできます。

ただし、ペット可にすると家が傷つく可能性は高まります。この点に関しては、契約書で、傷の原状回復費用や臭いの除去は入居者負担であることを記載するなど工夫するとよいでしょう。

住宅設備を整える

冒頭のアンケートで触れたように、戸建て賃貸では家事を便利にする設備の人気が高いことが分かりました。そのため、修繕の際にはそうしたニーズの高い設備から優先的に導入していくとよいでしょう。

庭の状態を整える

戸建て賃貸が、アパート・マンションに対して差別化できるもう1つのポイントとして、独立した広い庭を持つことができる、ということが挙げられます。庭で家庭菜園を育てたり、お子様の遊び場として活用したりと、内覧の段階で想像できるくらいに庭を整えてあげると入居の決め手となることもあります。

通常の空室対策も行いましょう

戸建て賃貸特有の空室対策を行うのと同時に、アパート・マンションと共通の空室対策も行っておきましょう。

家賃設定の見直し

入居がなかなか決まらない時は、周辺の競合しそうな物件の家賃を参考に家賃設定の見直しも検討しましょう。家賃を下げると、次以降の募集でも下がった家賃が基準となることが多く、後々への影響が大きいですが、空室のまま寝かしておくよりは数倍ましです。

特に、戸建て賃貸は入居が決まるまで間が空きやすく、一度入居が決まれば長期間入居してもらいやすいという特徴があるため、繁忙期前など、ここぞというタイミングでは値下げを断行するべきでしょう。

フリーレントの採用

先ほどもお伝えした通り、フリーレントは入居期間が長くなりやすい戸建て賃貸とは相性がよいです。ただし、転勤などで短期間のうちに退去してしまう可能性を考慮し、一定期間内の転居に対しては、フリーレントで免除した分の家賃を違約金として受け取る旨、契約書に記載しておくようにしましょう。

モデルルーム化の採用

家具やカーテン、照明などを設置してモデルルーム化してもよいでしょう。一度用意した家具、カーテン、照明は他の賃貸物件をモデルルーム化する時にも活用できますし、場合によっては入居後そのまま使えるような形にもできます。

何もない部屋より、家具やカーテンがあると入居後の生活をイメージしやすくなります。

資金に余裕がある場合

資金に余裕がある時はリフォームを実施してもよいでしょう。一戸建てなので、壁紙やフローリングの変更だけでなく、費用はかかりますが、外壁塗装の実施や増築といったことも検討できます。

空室対策ケーススタディ

最後に、いくつかのケースを想定して、戸建て賃貸の空室対策を考えてみたいと思います。

ケース1:築浅戸建ての場合

最初に、延床面積30坪程度、3LDKの築浅(築3年程度)の空室対策について考えてみましょう。築浅ということで、冒頭のアンケートにあったような、追い焚き機能付きバスや魚焼きグリル、IHコンロといった設備はすでに導入されていることを想定します。こうした物件で入居が決まらない場合、考えられるのは家賃の高さでしょう。

そのため、まず、フリーレントの導入を検討します。特に、転勤の多い6~8月や2~3月にあわせて、やや長めの設定を打ち出すと高い効果を得やすいでしょう。

また、家賃が高くても借り手を得やすい方法として、法人と契約する方法もあります。1度法人と契約してしまえば、数年間は高家賃で借りてくれやすいことから一度は打診してみたいところです。法人と連携している大手仲介会社に、そうした当てがないか聞いてみるとよいでしょう。

ケース2:築古(築30年)戸建ての場合

次は、ケース1と同じく30坪程度、3LDKと間取りや広さは申し分ないものの、築年数が30年を超えているような物件に関する空室対策です。こうした物件に関しては、まず、最低限外観上の古さが目立たないよう、きれいに掃除することに取り組みましょう。庭の草をきれいに整えてあげることも大切です。

内装のリフォームや外壁塗装、お風呂やキッチン、トイレなど水回りのリフォーム等は実施すると効果的ですが、どこまで実施するかは資金との相談です。将来、その家に住むことを考えているのであれば、お金をかける価値はありますが、そうでない場合は、お金をかけただけのリターンを得られる可能性はそう高くありません。

あまりリフォームにお金をかけられない場合に考えたいのが、ペット可やDIY可にした上で比較的安い家賃設定にするという、アパート・マンションでは実施しづらい内容にして差別化する方法です。入居者募集する際は、「ペット可」や「DIY可」等、差別化のポイントを前面に押し出して広告すると効果的でしょう。

効果的な空室対策は物件によって異なる

ケーススタディで見たように、アパート・マンションに適した空室対策と、戸建て賃貸に適した空室対策は異なります。また、同じ戸建て賃貸でも、築年数や間取り、広さなど条件によって違った空室対策があります。

それぞれ、どのような入居者をターゲットにしたいのか想定した上で、「そのターゲットは何をしたら入居してくれるか」に着目すると対策しやすくなるでしょう。

まとめ

戸建て賃貸の空室対策について説明してきました。戸建て賃貸は需要の高まりが見られる一方で、まだまだ供給が追い付いていない状況です。つまり、現状では適切な状況で賃貸に出せば入居者は決まりやすいと言えます。

しかし、いくら戸建て賃貸の需要が供給より高くとも、適切な空室対策が行われていなければ入居を決めることはできません。本記事を参考に、条件に応じた空室対策を行っていけば、空室を埋めることはそう難しいことではないでしょう。

戸建て賃貸は、アパートとは空室対策の方法も変わります。
客付けの違いを把握するとともに、プロの意見も仰いでみましょう。

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逆瀬川 勇造
逆瀬川 勇造

AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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