コツをおさえてコスト削減!大家さんなら知っておきたい原状回復リフォームの内容とポイント

監修キムラ ミキ

  • 公開日:
  • 2020年06月12日
  • 更新日:
  • 2021年04月01日
コツをおさえてコスト削減!大家さんなら知っておきたい原状回復リフォームの内容とポイント
入居者が退去する際の原状回復を適切に行えば、入居検討者のイメージアップにつながり次の入居者が早く決まる可能性も高まります。しかし、可能であれば原状回復の期間をできる限り短くし、コスト削減もしたいと考えるのが大家さんの本音ではないでしょうか。この記事では賢くコスト削減をしつつ、スピーディに原状回復するために、原状回復の内容や依頼する業者などについてご説明していきます。

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目次

退去時に行う「原状回復」とは?

原状回復とは、簡単に言えば「再び元の状態に戻すこと」をいいます。つまり、入居者が賃貸物件を退去する際に、部屋を「再び元の状態に戻すこと」を指します。しかし、どこまで「再び元の状態に戻すこと」が入居者の負担とされるのかを巡り、しばしばトラブルが生じるケースもみられました。国土交通省が、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を提示していましたが、改正民法が2020年4月に施行され、原状回復の費用負担定義が法律で明確化されることになりました。改正民法によると、「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除いた」ものについて、入居者に原状回復義務があるとしています。

つまり、壁紙が日焼けして色褪せたといったようなものについては、普通に生活していても起こりうるため、入居者の原状回復義務にあたらず、大家さん負担で原状回復を行う必要があります。また、入居者が喫煙者であり、壁紙にタバコのヤニがこびりついていて通常の洗浄では落ちないという状況は、通常の使用にあたらず、入居者が原状回復義務を負う可能性が高いといえるでしょう。

トラブルを避けるためにもきちんと理解しておこう

原状回復をめぐる相談件数は、改正民法の成立後、減少傾向にあるようです。民法に原状回復義務について明記されたことによって入居者および大家さんの意識が高まったからと推測されます。退去時のトラブルを避けるため、大家さんとしても原状回復についての理解を深めておく必要があります。

大家さんが賢く原状回復するためには?

大家さんが賢く原状回復を行うためには、まず、原状回復への理解を深める必要があります。先ほどお伝えしたように、原状回復について入居者の意識も高まっているため、大家さんも知識武装をしておかなければ、不利な立場になってしまう可能性もあるからです。原状回復についての理解を深めるために、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には必ず目を通しておきましょう。

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」は国土交通省がまとめたガイドラインです。原状回復にかかるトラブルの未然防止のために、どのような取り組み(賃貸借契約締結時における契約条件の開示など、特約、物件・設備の使用上の注意・留意事項の周知など)をしておけばいいのか、また原状回復義務の考え方(入居者の原状回復義務、建物の損耗、経過年数などによる入居者の負担など)について詳しく示してあります。実際のトラブルに対する判例も42事例掲載されており、原状回復についての理解を深めるために有益な資料となっています。

原状回復工事はどこに依頼するもの?

原状回復の工事は、どこに依頼しても同じではありません。複数見積もりを取り、ていねいに対応してくれる業者に依頼しましょう。

不動産会社(管理会社など)

原状回復工事を所有物件の管理委託を行っている不動産会社(管理会社など)に依頼を考える大家さんもいるのではないでしょうか。不動産会社は原状回復についての知識があるため、経験を活かしてどこまで行うべきか、アドバイスをくれる方もいることでしょう。ただし、不動産会社が工事部門を持っていなければ提携している工事会社が担当する可能性もあります。その場合、不動産会社を介して原状回復工事が行われることになり、場合によっては意思疎通が図りにくかったり、中間マージンが必要となったりする可能性もあります。

専門会社(リフォーム業者など)

リフォームを専門に行っている会社に原状回復工事を依頼するという方法もあります。原状回復工事をどこまで行うか、という点については大家さんが理解した上で依頼をしましょう。会社と大家さんが直接やり取りをするので、費用交渉も行える可能性があります。

建設会社、工務店

建設会社や工務店に原状回復工事を依頼するケースも考えられます。専門業者への依頼と同様、原状回復工事をどこまで行うか、という点については大家さんが理解した上で依頼する必要があります。ただし、建設会社や工務店は、住宅建設などの業務も抱えており、工事着手までに日数を要する可能性があるため、次の入居者を迎え入れるためにスピーディに行いたいと考えている場合には不向きである時期もあります。

原状回復工事が必要な箇所とは?

大家さんとして、原状回復をどこまで行うかという点について理解しておく必要があります。ここでは具体的に、どの箇所をどれくらいまできれいにすればよいのかについて、ご説明いたします。

大家さん(貸主)と入居者(借主)、どちらが負担するもの?

まず、原状回復を大家さんと入居者、どちらが負担するかについてですが、損傷(汚れや破損)によって、原状回復の負担者は異なります。

大家さん(貸主)が負担する場合

入居者負担となる原状回復義務から考えると、「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化」によるものは大家さんの負担となります。

たとえば、大家さんが入居者の退去後に畳の裏替え、襖の張替え、じゅうたんの取替え及び壁・天井などの塗装工事を行い、入居者にその費用請求を行いました。裁判では、入居者が建物を通常の使い方によって使用するとともに、善良な管理者の注意義務をもって物件を管理し、明け渡したとし、敷金返金を求めた入居者の訴えが認められました。そして、既に行った原状回復費用は、大家さんの負担となるケースがありました。(東京地方裁判所判決 平6.7.1)

入居者(借主)が負担する場合

入居者は、「通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除いた」ものについて、原状回復義務を負います。

たとえば、ほかの部屋と比べてカビの発生の程度や範囲が広いのは、入居者の手入れ不足にも原因があるとされ、入居者に原状回復費用の負担を一部求める判決が下されたケースがありました。(東京地方裁判所判決 平6.8.22)

原状回復工事の内容を把握しておこう 

大家さん負担となる原状回復の対象として、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では以下 別表3のように示されています。もちろん、これらすべてを原状回復する必要はありません。状況に応じて、大家さんが判断することとなります。

床(畳・フローリング・カーペットなど)の修繕および交換

畳の裏返し、表替え(とくに破損していないが、次の入居者確保のために行うもの)、フローリングのワックスがけ、家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡の修繕、畳の変色、フローリングの色落ち(日照、建物構造欠陥 による雨漏りなどで発生したもの)

壁、天井(クロスなど)修繕および交換

テレビ、冷蔵庫などの後部壁面の黒ずみ(いわゆる電気ヤケ)、壁に貼ったポスターや絵画の跡、壁などの画鋲、ピンなどの穴(下地ボードの張替えは不要 な程度のもの)、エアコン(賃借人所有)設置による壁のビス穴、跡、クロスの変色(日照などの自然現象によるもの)

建具、襖、柱などの修繕・交換

網戸の張替え(破損はしていないが、次の入居者確保のために行うもの)、地震で破損したガラス、網入りガラスの亀裂(構造により自然に発生したもの)

設備、その他

専門業者による全体のハウスクリーニング(賃借人が通常の清掃を実施している場合)、エアコンの内部洗浄(喫煙などの臭いなどが付着していない場合)、消毒(台所・トイレ)、浴槽、風呂釜などの取替え(破損はしていないが、次の入居者確保のために行うもの)、鍵の取替え(破損、鍵紛失のない場合)、設備機器の故障、使用不能(機器の寿命によるもの)

原状回復でコスト削減をするポイント

通常損耗や経年劣化分は、家賃に含まれていると解されているため、入居者が通常に部屋を利用している場合、新しい入居者を迎え入れるための原状回復は、原則として大家さんの負担であると考えておきましょう。そのためにも、原状回復費用の資金準備をコツコツと行い、コストを抑えつつ、満足度の高い工事やリフォームができる方法を、あらかじめ考えておくとよいでしょう。

複数の業者(会社)に見積りをとる

原状回復工事を依頼する会社によって、費用や工期が異なる可能性があります。原状回復工事は、複数社見積もりをとって行うようにしましょう。また、業者(会社)の意見に流されないようにするために、原状回復工事をどこまで行うか大家さんの意見をしっかりもっておくことも大切です。

業者(会社)依頼とセルフリフォームで行う

業者(会社)にすべての原状回復工事を依頼しなくてはならないわけではありません。DIYが得意な大家さんであれば可能な範囲でセルフリフォームをとり入れることで、コストを抑えられる可能性もあります。

業者でなければできない箇所

電気、ガス、水回り設備の交換など、専門知識や技術が必要となる工事については業者に依頼しましょう。

セルフリフォームでも可能な箇所

セルフリフォームが可能な個所は、カラーモニターホンの取り付けやカッティングシートの貼り付け、クロスの張り替えやホームクリーニングなどが考えられます。

まとめ

原状回復を適切に行うことで、入居検討者のイメージアップにつながり、新しい入居者を迎え入れることにも結びつきやすくなります。大家さん負担となる原状回復工事も多いので、迅速に原状回復を行うために、費用準備を進めておくことも重要です。また、大家さんが原状回復についての理解を深めておけば、原状回復工事が業者(会社)任せとならないので費用を抑える計画も考えられますし、退去者との不要なトラブル解決にかかる費用負担も要りません。まずは「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の熟読から、原状回復についての知識習得を始めてみましょう。

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キムラ ミキ

監修キムラ ミキ

【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。
大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。
その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

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