空室対策にはキッチンリフォームも有効!?まずはキッチンリフォームの基本を知ろう

監修キムラ ミキ

  • 公開日:
  • 2019年06月06日
  • 更新日:
  • 2019年06月06日
空室対策にはキッチンリフォームも有効!?まずはキッチンリフォームの基本を知ろう
空室対策の1つとして意識しておきたいのがリフォーム。その中でも、時代の変化と共に移り変わっていくキッチンのリフォームには注目です。今回は、空室対策のためにリフォームを考えている大家さんに向けて、リフォームがなぜ空室対策に繋がるのか、そしてキッチンのリフォームを取り上げて、大家さんが押さえておくべきポイントや注意点についてお話していきたいと思います。

目次

空室対策でなぜリフォームが必要か

築年数を重ねると空室が増えてきたというお悩みを抱える大家さんは多いものです。その対策として、なぜリフォームが必要なのでしょうか。それは、入居者の立場になってみればわかることです。

立地や賃料、築年数がさほど変わらない物件の中で、リフォームされてきれいな物件と、そうでない物件のどちらを選ぶかといわれたら、前者を選ぶ人の方が多いのではないでしょうか。計画的にこまめなリフォームを行い、物件価値を維持しておくことは、築年数を重ねても入居率を低下させないことに繋がります。

リフォームとリノベーションの違い

リフォームによく似た言葉に、リノベーションという言葉がありますが、言葉の違いについて整理しておきたいと思います。

リフォーム

リフォームとは、部分的な修繕等を示すことが多いでしょう。例えば、壁紙の張替えや、設備の入れ替えもリフォームです。躯体などの構造部分のみを残して、間取りや設備等を一新する、フルリフォームというものもあります。

リノベーション

リフォームが部分的な修繕を示す一方、リノベーションとは全体的な改修を意味することが一般的です。先に述べたフルリフォームは、リノベーションの意味合いに近いといえます。

キッチンリフォームに注目する理由

リフォームが空室対策に繋がることは理解できたものの、なぜキッチンのリフォームに注目するとよいのでしょうか。

入居者は部屋を選ぶ時どこに注目しているか

入居者は、部屋を選ぶ際、優先順位の高順位に、立地や賃料の他、間取りをあげる人も多く存在します。

少し話はそれますが、最近では「お弁当男子」という言葉もあるように、男性でも料理を行う人は珍しくなくなりました。そのニーズに応えるためか、単身世帯向けの物件において、ワンルームよりも、料理環境の整っている1Kの方が増えている傾向があるようです。つまり、ファミリー世帯だけでなく単身世帯においても、入居者はキッチンにも着目して、物件選びをしている可能性があるため、キッチンのリフォームを考えることは有効であるといえるのです。

移り変わるキッチンのトレンド

時代によって、キッチンのトレンドも移り変わっています。現在、どのようなキッチンがあるのか、キッチンの種類を整理しておきたいと思います。

クローズドキッチン

ファミリー世帯向け物件におけるキッチンで、従来主流であったのがクローズドキッチンです。1つの部屋のようにキッチンが独立し、壁で囲まれているタイプのベーシックな形のキッチンです。キッチンでの作業が効率的で、匂いや煙が他の部屋に広がりにくいというメリットがあります。独立しているがゆえに、他の部屋の状況がわかりづらく、キッチンにいる人が孤立しやすいというデメリットもあります。

対面キッチン(オープンキッチン)

対面キッチンとは、ダイニングとキッチンが完全に仕切られていない造りになっており、ダイニングにいる家族の状況を見ながら作業を行うことができるキッチンです。クローズドキッチンのように孤立感を覚えることはなく、開放感があるというメリットがあります。ただし、それゆえに匂いや煙が他の部屋に広がりやすいデメリットもあります。

対面キッチンは、近年多様化しており、次のような対面キッチンがあります。部屋の広さなどによって、選択できるキッチンには限りがあることもあります。

アイランドキッチン

アイランド、つまり島という言葉のように調理スペースやシンクなどが島のように独立しているタイプのキッチン。家族や友人と一緒に料理作りを楽しみやすいキッチンです。広いスペースを必要とします。

ペニンシュラキッチン

ペニンシュラとは、半島を意味する言葉です。ペニンシュラキッチンとは、キッチンの左右どちらかが壁に接しており、キッチンカウンターが半島のように突き出たタイプのキッチンで、開放感があります。

I型キッチン

I型キッチンは、調理台・コンロ、シンクが横一列に並んだシンプルなキッチン。対面型のI型キッチンの場合、ペニンシュラキッチンと異なり、キッチンカウンターによって、キッチンの手元を隠すことができます。

L型キッチン

L型キッチンは、コンロとシンクの部分が90度で向かい合う形のキッチン。作業スペースを大きくとることができます。

セパレート型キッチン

コンロとシンクが別々のキッチン台に設置されており、それぞれのキッチン台が2列に平行に並んでいるキッチン。Ⅱ型キッチンとも呼ばれます。作業スペースを大きくとることができますが、十分な広さが必要です。

キッチンリフォームの種類と相場

現在、多様化しているキッチンではありますが、キッチンの種類によっては、リフォームが簡単なものと大きな工事が必要となるものがあります。排水管と給水、ガス管、電気配線などは、各部屋で共有しているため、これらを動かすことになるリフォームには、大きな工事が必要となります。

簡単にできるもの(プチリフォーム)

現在のキッチンの場所を移動しないキッチンリフォームや設備の取替(ガスコンロからIHヒーターへの取替など)であれば、排水管と給水、ガス管、電気配線を移動する必要がないため、簡単にできるといえます。

大きな工事が必要なもの

大きな工事が必要となるのは、排水管と給水、ガス管、電気配線を移動する場合です。例えば対面型でないI型キッチンをアイランド型キッチンにリフォームするためには、現在のキッチンの場所を移動しなければならないため、賃貸物件全体の配管工事が必要になる可能性があります。

建築確認申請が必要な工事と不要な工事

リフォームに関連して建築確認申請が必要な場合とは、10m2を超える増改築を行う場合や、主要構造部(柱、床、はり、屋根又は階段)の過半を超える修繕を行う場合、準防火地域、防火地域における増改築となります。そのため、キッチンのリフォームで建築基準法上の建築確認申請が必要になってくるケースはほとんどないと思ってよいでしょう。大規模なリフォームを行う際、建築確認が必要であるか心配な場合は、リフォームを依頼する業者に確認することをおすすめします。

キッチンリフォームの注意点

キッチンのリフォームを行う際、どのような点に注意して進めていけばよいか説明していきます。

リフォーム費用を把握

まずは、リフォームにどれくらいの費用をかけることができるのか、収支シミュレーションを行うことが大切です。余裕をもって捻出できる予算を決めてから、どこまでリフォームを行うのか、その内容を詰めていくようにしましょう。

リフォーム前の準備

既存のキッチン設備のサイズを測っておいたり、物件が立地する自治体に制限の有無を問い合わせたり、どんなリフォームを行いたいのかを考えたり等々、リフォーム業者に相談する前に、大家さんにもできる準備、情報収集を行っておきましょう。

リフォーム業者選びは慎重に

リフォーム業者は数多く存在します。見積もりや相談の依頼をすることで、相場観を掴んだり、担当者の対応を見たりもできるため、必ず複数のリフォーム業者に行うようにしてください。その上で、使用建材の制限や法規制など、親身に相談に応じてくれて、かつキッチンのリフォームに強いリフォーム業者を見極めましょう。リフォーム業者を選んだ後も、丸投げしないで大家さんとして主体的にリフォームの進捗に関わるようにしたいものです。

また、キッチンのリフォームを依頼されたからといって、キッチンだけに注目した提案を行うのではなく、間取りや部屋全体とのバランスも考えた提案を行ってくれるリフォーム業者を選ぶことにも留意しておきましょう。

まとめ

リフォームは、空室対策に有効な手段です。リフォームの中でも、水回りであるキッチンのリフォームは、どのような建物で賃貸経営を行っているか、部屋の広さはどれくらいか、などによってリフォームを検討できる幅に制限が生じる場合もあります。自分の所有する物件においては、どこまでリフォームが可能なのかも考えながら、まずは収支シミュレーションを行い、余裕をもった予算を計算してみるところから検討を進めていきましょう。
キムラ ミキ

監修キムラ ミキ

【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。
大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。
その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

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