外壁の耐用年数が変わる?各塗料の耐用年数と特徴を紹介します

監修岩野 愛弓

  • 公開日:
  • 2019年04月03日
  • 更新日:
  • 2020年12月21日
外壁の耐用年数が変わる?各塗料の耐用年数と特徴を紹介します
数年前に「外壁を塗りなおしたのにもう剥がれてる?」という経験はありませんか?塗料によって耐用年数に違いが出ます。ただし、耐用年数が長いと当然コストは高くなるため、どの塗料を選ぶかで修繕計画も変わってきます。

ご自身のアパートの外壁塗装を検討している大家さんに、塗料の種類と特徴、そして、塗料を選ぶときのポイントを、耐用年数にフォーカスを当ててご紹介していきます。

目次

外壁塗装は塗料で耐用年数が変わります!

外壁の塗装工事は、「塗料の種類」によって耐用年数に違いがあることをご存知でしょうか。耐久性が高まると聞いて塗装工事をしたのに、数年後にはまた塗装が剥がれてきて塗り直しが必要ということになれば、メンテナンス費用の負担が重くなってしまいます。

また、塗装工事の費用を確定申告するときに、塗料の耐用年数の違いによって減価償却を算出する上でも影響があるため、塗装工事の耐用年数を何となく選ぶのではなく、確定申告をするときの減価償却のことも考慮して選択することが重要です。

各塗料の特徴と耐用年数を紹介

外壁塗装に使われる塗料は以下の通りです。よく見るのは「アクリル系」「ウレタン系」「シリコン系」「フッ素系」です。アクリル系が最も耐用年数が短く、フッ素系が最も耐用年数が長くなります。また、最近多く使われているのは耐用年数が比較的長いシリコン系です。それぞれの特徴と耐用年数について確認していきましょう。

塗料一覧まとめ

種類耐用年数特徴
アクリル系塗料5~7年耐久性は短いが安価な塗料。気軽に塗装する場合によい。
ウレタン塗料8~10年建築ではよく使われている塗料。施工性がよく、塗りやすいが耐久性は短い。
シリコン塗料12~15年丈夫な塗料で住宅によく使われる。コストバランスはよい。
フッ素系塗料15~20年丈夫な塗料。耐久性が高い。コストは多少高く、施工に適する素材を選ぶ。
ラジカル系塗料8~15年丈夫な塗料。耐久性がよく、艶あり、艶なし、3分艶など種類が豊富。コストは高め。
ピュアアクリル塗料12~15年耐久性が高い。防水性に効果を発揮し効果が持続する。
光触媒塗料10~15年太陽光や雨などにあたることにより、汚れを落とすセルフクリーニングが特徴。空気清浄効果もある。
遮熱系塗料15~20年外壁にあたる熱を反射させる遮熱効果がある。室内温度を安定させるため省エネ効果が期待できる。
無機系塗料15~20年無機物が加えられた塗料で耐久性が高い。コストが高め。

アクリル系塗料

アクリル系塗料は、塗料材としては最も安価ですが、耐久性が他の塗料と比べて劣っているため、塗り直しの頻度は高くなります。おおよそ5年ごとには塗り直しが必要なため、手間がかかる印象でしょう。

耐用年数5~7年

アクリル系塗料の耐用年数は、おおよそ5~7年です。雨風や紫外線に直接あたる場所の場合は、劣化が進みやすくなりますので、もう少し耐用年数が短くなることがあります。

ウレタン系塗料

ウレタン系塗料は、以前は建築関係でよく使われていました。木材に対しても密着性があり、汚れにも強い塗料ですが、耐久性はそれほど高くないため、短期間での塗り直しが必要です。

耐用年数8~10年

ウレタン系塗料の耐用年数は、おおよそ8~10年です。雨風や紫外線に直接あたる場所の場合は、劣化が進みやすくなりますので、耐用年数も短くなります。

シリコン系塗料

シリコン系塗料は、住宅系の塗料として現在最も多く使われている塗料で、価格と耐久性のコストバランスに優れており、防カビや防藻性が高く、中には遮熱機能を持つ塗料もあります。また、カラーバリエーションが豊富なことも特徴のひとつです。

耐用年数12~15年

シリコン系塗料の耐用年数はおおよそ12~15年です。ある程度の期間まで効果が持続し、メンテナンスの回数も少なく済みます。

フッ素系塗料

フッ素系塗料は、シリコン系塗料より耐久性に優れた塗料で、雨風や紫外線に強く汚れがつきにくいのが特徴です。光沢感があり汚れにくいことから、住宅以外の商業施設などに使われています。シリコン系塗料より価格は高めの設定です。

耐用年数15~20年

フッ素系塗料の耐用年数は、おおよそ15~20年です。耐久性に優れているため、一度施工すると、長期間効果が持続します。

ラジカル系塗料

ラジカル系塗料は、伸びがよく施工性に優れた塗料です。15年ほど前から出始めているため、耐久性の実績はまだ少ない点に注意が必要ですが、塗料としての耐久性は高いとされており、防カビや防藻性もあります。耐用年数が高いですが、価格は抑えられています。

耐用年数8~15年

ラジカル系塗料の耐用年数は、おおよそ8~15年です。近年から使われている塗料で、まだ実績が少ないため耐用年数の幅も広くなっています。

光触媒塗料

光触媒塗料には、雨や太陽の光にあたることで、汚れを洗い流すセルフクリーニング効果があります。空気清浄効果もあることから自然にやさしい塗料といわれます。コストは高めで、施工の仕方に一定の技術が必要であり、正しい施工法以外では、効果は発揮されません。そのため、素材を扱うことができる職人がどうかで効果に差が出ることがあります。このような光触媒の特徴をよく知った上で採用したほうがよいでしょう。

耐用年数10~15年

光触媒塗料の耐用年数は、おおよそ10~15年です。耐久性はある程度ありますが、しっかりとした施工技術が必要です。

ピュアアクリル塗料

ピュアアクリル塗料は、耐久性が高く、弾力に優れた塗料です。粘りがあることから建物が揺れてもヒビが入りにくいという特徴があり、雨にも強いです。しかし、塗料面は乾きにくいため、冬場の施工は避けたほうがよいかもしれません。しっかりと効果を発揮させるためには、きちんとした施工技術が必要になります。

耐用年数12~15年

ピュアアクリル塗料の耐用年数は、おおよそ12~15年です。耐久性があるため、正しい施工法なら長期間効果が持続します。

遮熱系塗料

遮熱系塗料は、太陽からの日差しなどの熱を遮断する効果がある塗料です。外壁材に熱を蓄積させないため、室内の温度への影響が少なく省エネ効果が期待できます。地域によっては、遮熱系の塗料を使うことで自治体から補助金が受けられる場合があります。

耐用年数15~20年

遮熱系塗料の耐用年数は、おおよそ15~20年です。耐久性が高く、長期間効果を持続できるでしょう。

無機系塗料

無機系塗料は、ガラスなどの無機物が配合された塗料です。耐久性に優れていることや、劣化に強いことが特徴としてあげられます。コストが高い点と木材との相性がよくないこともあるため、事前に確認が必要です。

耐用年数15~20年

無機系塗料の耐用年数は、おおよそ15~20年です。耐久性がとても高く劣化しにくいため、長期間での効果が期待できます。

塗料の価格はどう変わる?

塗料の価格には、塗料の種類ごとにさまざまですが、たくさんありすぎて何を目安に選べばよいか迷ってしまいます。ここからは、塗料の価格と耐用年数の目安について紹介します。

耐用年数が長いものほど価格は高くなる

耐用年数が長いものほど塗料の価格が高くなる傾向があります。ただし、耐用年数が短い塗料は、その分再塗装をする頻度が多くなるため、長期間で考えた場合ではトータルでの管理コストが逆転する可能性もあります。再塗装の頻度など耐用年数を考慮しながら、塗料を採用することが重要でしょう。

塗料を選ぶときに注意したいこと

長期的な修繕計画を立てましょう

初期費用を抑えるために安価な塗料を選択すると、再塗装の頻度が高くなり、工事費用がかさむことにもつながります。最適な塗料を選ぶためにも、塗料の特徴や耐用年数をしっかりと確認し、長期的な修繕の資金計画を立てることをおすすめします。

まとめ

今回は、外壁塗料の種類や特徴、耐用年数などについて紹介しました。塗料のコストと耐用年数のバランスを考え、後々後悔することのないよう、長期的なトータルコストをしっかりと考慮して、外壁リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

塗料のコストと長期的なトータルコストを検討しよう
まずは、外壁塗装のプランを立ててみませんか?

岩野 愛弓

監修岩野 愛弓

【資格】宅地建物取引士

注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装
、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。

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