物件のイメージアップにつながるかも?代表的な外壁リフォームの方法をご紹介します

監修岩野 愛弓

  • 公開日:
  • 2019年04月03日
  • 更新日:
  • 2021年08月17日
物件のイメージアップにつながるかも?代表的な外壁リフォームの方法をご紹介します
アパートやマンションの外壁をきれいにリフォームすることは、空室対策や建物の耐久性を向上させるなど、建物の状況や大家さんの要望などによってリフォームの目的に違いがあります。なんとなくではなく、しっかりとリフォームの目的を定めることで、より効果的なリフォームの方法を選択できます。この記事では、管理物件の外壁リフォーム・修繕を検討中の大家さんに、代表的な外壁リフォームの特徴や費用、注意点をどのような目的の場合に有効で活用しやすいのか、という話を交えながら紹介していきます。

目次

外壁リフォームに期待することって何ですか?

管理物件のアパートやマンションの外壁リフォームをすれば美観が向上して、入居率アップにつながります。しかし、外壁リフォームの効果はそれだけではありません。外壁リフォームを行うことで、防水性や遮熱性、耐震性が高まります。また、メンテナンスをすることで、実際にかかった費用は経費として計上することができるため、所得額が削減され、結果として所得税が抑えられます。

より効果的なリフォーム方法を選定するためにも、大家さん自身が管理物件にどのような効果を期待するのか、なんのために行うのか目的をしっかりと定めて、外壁リフォームに取り組むことが大切です。

外壁リフォームにはどんな作業が含まれる?

外壁リフォームの代表的な作業は、「塗装」や「張り替え」「防水処理」です。外壁の耐久性や防水性を高めることで、室内環境も安心できることや、外壁そのものの防カビや防汚効果が期待できます。特に防水面に不具合があると、外側から壁の内部へ、さらに進行すると、室内環境にまで水が浸入し、内部結露などの影響を及ぼす可能性があります。雨水の侵入など被害が出る前に、定期的なメンテナンスを行いましょう。

建物をきれいに長持ちさせる秘訣は、定期的なメンテナンスです。8年から10年の周期を目安に考えてください。

外壁リフォームの”方法”は大きく分けて3つ

外壁リフォームの方法は「補修工事」、「塗装工事」、「新装工事」の大きく3つに分けることができます。

「補修工事」は、外壁が劣化した部分の補修や外壁の継ぎ目などのコーキング補修をする工事で、「塗装工事」は、既存の外壁に塗装する工事です。「新装工事」は、既存の外壁を剥がして新しい外壁を張り直す工事です。

 補修工事塗装工事新装工事
特徴外壁の一部修繕やコーキング打ち直しなど部分的な補修がメイン塗装することで美観がUPすることと外壁の耐久性が向上外壁の素材を変えることや断熱・サッシの交換を同時に施工できる
注意点ヒビや割れなど補修箇所の漏れがあると内部に水漏れが発生するおそれがある塗料の種類によって耐久性が変わるためメンテナンス回数が多くなる可能性がある外壁の下地に問題があると外壁が新しくても内部に水漏れが起きるかもしれない
費用約80万円約100万円~160万円約150万円~350万円

ヒビ割れや目地割れを直す”補修工事”

補修工事では、外壁の表面塗膜が剥がれてボロボロになっている部分の補修や、外壁のヒビ割れなどの補修の他、継ぎ目やサッシ廻りのコーキングの打ち直しなどを行います。

長期間外部に晒されている外壁は、雨風や紫外線などの影響で徐々に劣化していき、5年を過ぎたあたりからは、割れ・ヒビ・コーキングが硬くなるなどの変化が出てきます。劣化部分を放置すると、壁の内部に雨水などが侵入し建物に大きな影響を及ぼしてしまいますので、補修工事は原因を把握して早めに対処することが効果的です。

特徴

外壁の一部分にヒビが出ている場合などで、外壁全部を張り替えるのではなく、部分的に補修できる工事です。それぞれが部分的な補修工事となるため、費用が抑えられるというメリットがあります。また、大きな補修工事に発展しないための、定期的に必要なメンテナンスと捉えておいてもよいでしょう。

注意点

部分的な補修方法であり、応急処置であるため持続効果は5年程度ともいわれます。外壁全体の劣化にもよりますが、本来は大きな補修工事が必要な状況であっても部分的な補修工事で対処する場合は、数年後に再度補修が必要になる可能性が高いかもしれません。

費用の目安

補修工事の場合、アパート全4戸程度で、おおよそ80万円前後の費用がかかります。また、ヒビ割れや剥離は少なく、コーキングの打ち直しがほとんどの場合なら、おおよそ50万円程度の費用がかかると考えておきましょう。

活用目的

補修工事は、本格的な外壁の修繕というよりは、部分的に劣化が現れてきたときや、新しい外壁から5年以上経ったときなど、定期的なメンテナンスとして実施することがおすすめです。費用がかかる大きな外壁工事を避けるためにも、日頃のチェックと早め早めの対処が理想的ですね。

外観をきれいにする”塗装工事”

塗装工事は、既存の外壁の表面を補修・洗浄してから塗装をするもので、劣化してきた外壁に防水効果を持たせたり、紫外線などから保護して耐久性を高めたり、塗料で美観を向上させることができます。見た目の美しさだけではなく、メンテナンスとしても効果がありますので、後々のことも考えて取り組みたい工事ですね。

特徴

サイディング壁は10年くらい経過すると、壁を触った時に手に白い粉のようなものが付く「チョーキング」という劣化現象が現れて耐久性が低下します。また、外壁の表面が剥がれる剥離が出てくると他の部分にも連鎖的に現れる可能性があるため、塗装工事で保護をして耐久性や防水性を高めます。

塗料の種類によっては、防カビ効果や防サビ効果などもあり、外壁素材や求める耐久性に合わせて選択できる点がメリットです。効果が20年間など長期間持続する塗料を使うことで、たとえ施工コストが高くなっても、メンテナンスのサイクルが長くなり結果的に長期間の維持管理費が抑えられる可能性があります。

注意点

塗装工事に使う「塗料」には、耐久性の特徴や耐用年数などの違いで、たくさんの種類があります。それぞれ塗料の価格も変わりますので、予算や耐久性能の目的、どのくらいのサイクルで塗装工事を行うかなど、しっかりと理解して選択をする必要があります。安易に価格の安い塗料を選択すると、5年程度で再び塗装工事を行わなければならない可能性が出てくるため注意が必要です。

費用の目安

塗装工事の場合、塗料の種類にもよりますが、全4戸程度のアパートでおおよそ100万円~160万円程度を目安としておきましょう。戸数の数というよりは、建物の大きさで足場の面積や外壁面積が変わりますので、4戸でも1Rと2LDKでは費用が変わる点に注意したいですね。

活用目的

塗装工事の目的は美観や耐久性を高めることであり、コストパフォーマンスに優れた工事であるといえます。部分的な補修工事だけでは、見た目も耐久性も入居率の向上のためには効果が薄いかもしれません。しかし、塗装工事をすることで、長期間のメンテナンス効果が持続できることに加えて、見た目にもキレイな物件になるため、費用対効果が高いのです。

外壁を張り替える”新装工事”

新装工事は、既存の外壁を剥がして新しく外壁を張る「張り替え」と、既存の外壁材の上にそのまま外壁を張る「重ね張り」があります。既存の外壁を剥がす「張り替え」の方が、手間がかかるため費用がかかりますが、外壁の下地状態が把握できるメリットがあります。

特徴

新装工事は、部分的な補修や塗装工事では外壁の劣化を修繕できない場合の他、断熱材やサッシの交換などの工事とともに建物性能を向上させる際に効果的なリフォームです。外壁の劣化が激しいときには、壁の内部でも不具合がある場合があります。外壁を剥がしてきちんと内部の修繕を行い、新たな外壁を施工すれば、長期間にわたり安心して賃貸を続けられるでしょう。外壁の張り替えや重ね張りは、工事の工程が補修工事や塗装工事よりも長くかかることが多いですが、重ね張りの場合は、外壁を剥がす工程が省かれるため工期や費用は抑えられます。

注意点

新装工事で「重ね張り」を選択する際には、既存の外壁の状態をしっかり見極める必要があります。なぜなら、外壁の表面の劣化だけではなく、内部に水が浸入している可能性があり、その場合は、水が浸入した内部も修繕する必要が出てくることがあるためです。

内部への影響をそのまま放置して重ね張りすると、内部が腐食してしまうことがあります。また、外壁と内部の間で通気できない工法で施工する場合、内部結露の危険性が高まるため、施工法には注意したいですね。

費用の目安

外壁を張り替える工事は、最も工程がかかる工事であるため、費用もかかります。全4戸のアパートでおおよそ150万円~350万円程度を目安にしましょう。張り替える外壁材の種類などにより、費用も変わります。

活用目的

外壁を張り替える新装工事は、費用はかかりますが、建物の見た目の印象をガラリと変えます。また、外壁の耐久性が新築当時と同じくらい長期間で管理できることがメリットです。細かな補修を繰り返すこともよいですが、壁内部の劣化も心配な時期になった場合は、状態をチェックする目的としても有効ではないでしょうか。

目的によってやる内容は変わります

外壁リフォームは、最終的にどのような効果を期待するのか、その目的によって内容が変わります。耐久性を高めたい、見た目を整えたい、予算を最小限にしたいなどの要望と長期的なメンテナンス計画を踏まえて選択することが望ましいでしょう。

外壁リフォームの依頼ってどうすればいい?

外壁リフォームを実際に依頼するには、どのようにすればよいかわからない大家さんも多いのではないでしょうか。管理物件の状態をしっかりと見極めて、予算や長期的なメンテナンスを考えて適切な提案をしてくれる業者を見つけるために、複数社に相談を持ち掛けましょう。工事の内容で不明な点があれば、きちんと質問をしてそれに応えてくれる親切で良心的な業者を選択するようにするとよいでしょう。

まとめ

外壁リフォームは、適切なタイミングにメンテナンスをしないと、結果的に大掛かりなリフォーム工事へと発展するおそれのあるものです。常に外部に晒されているため、経年変化での劣化はかならず訪れます。劣化が進むことで入居者ばなれにもつながる可能性もありますので、見た目を新しくすることと建物の耐久性を保つことの両面の対応策として外壁リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。

建物の耐久性を保つために欠かせない外壁のメンテナンス
外壁リフォームのプランを立ててみませんか?

岩野 愛弓

監修岩野 愛弓

【資格】宅地建物取引士

注文住宅会社に15年以上従事し、不動産売買業務の他、新築・リフォームの内外装
、家具・建具造作の現場監修を行う。オリジナルデザインの住宅を数多く経験。不動産・住宅専門の執筆活動も行っている。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。