アパートを相続するなら事前に押さえておきたい、手続きから経営の準備まで

監修逆瀬川 勇造

  • 公開日:
  • 2019年09月19日
  • 更新日:
  • 2019年09月19日
アパートを相続するなら事前に押さえておきたい、手続きから経営の準備まで
親や親族が経営しているアパートをゆくゆくは相続することになっている場合、相続手続きのほか、経営準備も進めていかなければなりません。しかし、相続手続きやアパート経営について知識や経験がなければ、右も左も分からず不安を感じてしまうことでしょう。この記事では、賃貸アパートを相続することになっている方々に、相続のための手続きの流れや、相続するための準備として事前にできることなどを解説していきます。

初めての相続に不安を感じるのは誰しも同じです。
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目次

アパート相続はした方が良い?

ご両親や親族からアパートを相続することが決まった場合、もしくは将来相続することになりそうな場合、そもそもそのアパートは相続するべきなのでしょうか。これはケースバイケースとなるため、相続するかどうかの判断をする前に、しっかりアパートについての情報を収集しておく必要があります。

例えば、アパートの経営が安定していて、相続した後も楽に経営できそうであれば、相続後に安定した収入源になってくれるため、相続したほうがよいと言えます。ただし、相続資金を準備できるかどうかも検討しましょう。

一方、建物の老朽化がひどく空室だらけの物件であれば、相続しても大した収入を得ることができず、それよりも固定資産税や修繕費の方が高くなってしまう可能性があります。この場合、相続放棄してしまったほうがよいかもしれません。

アパート相続の方法

なお、アパートを相続する方法には、被相続人(亡くなった方)の死後に手続きをすすめる方法(相続)と、生前に手続きを済ませておく方法(生前贈与)の2種類があります。どちらを選ぶかによって納税額や手続きの方法が変わるため、事前に確認しておきましょう。

生前贈与で相続する方法の手続き

生前贈与とは、相続のように死後に手続きを進めるのではなく、生前から資産の移動を行うことで、これにより相続にかかる税金を抑えたり、早い段階から資産を移しておくことで相続人によりよく活用してもらったりする効果があります。

例えば、生前贈与には毎年110万円の基礎控除枠があり、これを活用して毎年110万円ずつ現金を贈与して相続財産を少なくし、また相続税の支払い資金とするといった効果が期待できます。

しかし、上記のような節税策を取る場合、その証拠(贈与契約書など)がないと後で税務署に説明ができなくなります。このため、しっかり手順を踏んで手続きを進めていくことが大切になります。

1. 書類集め

ずは書類集めです。

特に不動産を生前贈与する場合、贈与する側、贈与される側はそれぞれ以下のような書類を集めましょう。

贈与する側
・登記事項証明書
・固定資産評価証明書
・印鑑証明書(発行後3カ月以内)
・登記済権利証又は登記識別情報

贈与される側
・住民票

2. 贈与契約書作成

書類を準備したら贈与契約書を作成します。

贈与契約書の書式等に決まりはありませんが、贈与の対象となるものを明記し、不動産の場合にはその所在地や、地目、面積などを登記事項証明書と同じものにします。その他、引き渡しの期日や固定資産税や電気代等の負担をどのようにするか(公租公課の負担)など取り決めしておくとよいでしょう。

3. 名義変更

次に、名義変更の手続きをします。

名義変更は司法書士に依頼すればすぐに手続きしてくれますが、自分で手続きすることもできます。手続きについては以下の通りです。

登記申請書の作成

まずは登記申請書を作成します。

登記申請書には以下の項目を記入します。
・登記の目的 所有権移転
・原因 ○○年〇〇月○○日 贈与
・権利者 住所氏名
・義務者 住所氏名
・添付書類
・申請日/申請場所
・課税価格
・登録免許税
・不動産の表示(不動産の番号/所在/地番/宅地/地積)

申請方法

登記申請書を作成したら、以下の書類を準備して法務局に持参しましょう。
・登記申請書
・印紙台紙(固定資産税の2% の印紙を貼り付ける)
・贈与する側の印鑑証明書
・贈与される側の住民票
・固定資産評価証明書
・登記原因照明情報

なお、名義変更手続きの進め方については法務局で相談しながら進めることもできます。法務局に書類を提出したら、概ね1~2週間で登記手続きは完了です。

4. 贈与税申告

贈与額が年間110万円を超える場合、もしくは相続時精算課税制度を選択した場合は贈与税の申告手続きをします。贈与税の申告は贈与を受けた側の人が、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に贈与を受けた人の住所を管轄する税務署で行います。

2月16日からは所得税の確定申告も始まり混雑するため、早めに手続きするとよいでしょう。

死後に相続する方法の手続き

次に、相続の場合の手続きを見ていきましょう。

1. アパートの登記を確認

まずはアパートの登記を確認します。

法務局に行って、アパートの地番を記入すると誰でも登記簿謄本を取得できます。

2. 名義変更

次に、名義変更の手続きを行います。

なお、相続後に行う名義変更の手続きのことを相続登記と呼びますが、この相続登記は義務ではなく、いつまでに手続きしなければならないといった決まりがありません。しかし、手続きしておかないと売却や贈与ができませんし、そのまま放置していると将来、手続きが難しくなることもあるため、相続手続きの中で済ませてしまうようにしましょう。

相続登記を自分でやる場合、以下のような書類の準備が必要です。
・被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本、除籍謄本
・相続人の戸籍謄本、住民票
・固定資産評価証明書
・相続関係説明図
・遺産分割協議書

書類を準備したら、法務局にいって手続きをします。

なお、この場合の登録免許税は0.4%と生前贈与より安くなっています。

3. 準確定申告

被相続人(亡くなった方)に事業所得や不動産所得があった場合、1月1日から相続開始日までの所得について、相続人が確定申告する必要があります。これを準確定申告と呼びますが、準確定申告は相続を知った時から4カ月以内に手続きする必要があります。

4. 相続税の支払い

最後に、相続税を申告し、税金を支払います。相続税の支払いは相続を知った日から10カ月以内に行う必要があります。

アパート経営を始めるための準備

生前贈与や相続のとは別に、生前からアパート経営を始めるための準備を進めておくことが大切です。

事前に確認しておきたいこと

アパートを相続することが分かっているような場合には、生前からそのアパートの所有者にアパートの状況を聞いておくことが大切です。

入居状況の確認

まずは各戸の入居状況を聞くと共に、空室がある場合は空室期間についても確認しておきましょう。入居者から預かっている敷金がある場合、退去時には返還しないといけないため、どのくらいの額を預かっているかも知っておくとよいです。

管理方法の確認

次に、管理についてどこの管理会社と契約しており、管理のどの部分を委託しているのか確認しておきましょう。場合によっては、入居者募集等の業務と清掃業務など建物管理を分けて契約しているような場合もあります。これら、管理会社を確認すると共に担当者の連絡先を聞いておくとよいでしょう。

修繕履歴の確認

アパートの修繕についてどのように取り組んでおり、実際にどのように修繕を実践しているのか確認します。過去、どの業者を使っていつ修繕したのかなど履歴を確認すると共に、同じ箇所の修繕をどの位の周期で行っているのかについても聞いておくとよいでしょう。

キャッシュフローの確認

家賃収入はどのくらいでローンの返済額はいくら、毎月修繕にはどのくらいのお金をかけているのかなどお金の流れについて確認しておきましょう。

この辺りのことは、本人でないとすぐには把握しづらく、相続後に大きな問題とならないよう入念に打ち合わせしておくことをおすすめします。

ローンの残債についても忘れず聞いておきます。

アパート経営で必要なこと

アパート経営では、すぐに想像できる入居者募集や清掃業務といった仕事以外にも資金管理(節税対策など)や、修繕業者の選定、空室対策などさまざまな業務に取り組んでいく必要があります。

なおかつ、アパートを相続した後はそれら全てについて責任を負わなければなりませんし、経営がうまくいかなければ借金だけが残ることになります。自分でアパートを経営した経験がある方はよいですが、そうでない方は、アパートを相続するということは「経営者」になることだということを自覚しておきましょう。

アパートを相続しない場合の選択肢

アパートを相続しないと決めた場合、具体的には以下の2つの選択肢からいずれかを選択することになります。

・相続放棄
・売却

それぞれについて見ていきましょう。

相続放棄

まずは相続放棄です。相続放棄してしまえば、アパートだけでなく、相続財産全てが自分とは無関係のものとなります。

ローンの残債が多かったり、空室状況や管理状況がよくなかったりするときには続放棄を選ぶとよいでしょう。相続放棄は相続を知った時から3カ月以内に手続きする必要があります。原則として、3カ月を過ぎてから相続放棄することはできないため、できるだけ早く手続きを進めることが大切です。

なお、被相続人(亡くなった方)の子どもなど同順位の相続人が全員相続放棄した場合、次の順位(親or兄弟姉妹)に相続の権利が移ることになるため、連絡しておくようにしましょう。

売却

次に、相続した不動産を売却する方法です。こちらは、通所の売却方法と変わりありません。ただし、ローンの残債が多く、アパートの売却代金だけではローンの残債を完済できない場合には差額について自己資金から捻出しなければなりません。この場合は、相続放棄を検討したほうがよいでしょう。

相続放棄できる期間は3カ月と短いため、早い段階で(できれば複数の)不動産会社に売却査定を依頼し、売却代金で残債を完済でき、利益を得られるかどうか確認する必要があると言えます。

まとめ

アパートの相続について、生前贈与の場合と死後の相続の場合とに分けて手続き方法を解説しました。

これら手続きについては、自分で手続きすることも可能ですが、書類の準備が大変で、また窓口となる法務局は平日しか開いていないということもあり、時間を取ることが難しいこともあるでしょう。

その場合、司法書士に依頼してしまえばすぐに手続きは完了するので、利用を検討してみるとよいでしょう。

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逆瀬川 勇造

監修逆瀬川 勇造

【資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。

大学在学中に2級FP技能士資格を取得。
大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

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