大家さんが自分でできる空室対策。シャワーヘッドの交換方法・種類・相場をご紹介します

浴室のシャワーヘッドは、使っているうちに汚れが蓄積してきたり、カビが付着していたり、また、ヘッド部のパッキンが古くなって水漏れをしたりと、見た目以上に劣化している部分です。

また、最近はさまざまな機能を持つシャワーヘッドが登場してきており、流行に敏感な入居者からは注目される設備の1つです。

賃貸物件を検討している人は、ユニットバスやキッチン、洗面所など水回りには特に注意深く比較する傾向がありますので、シャワーヘッドなどの細やかな部分であっても、新しいものを取り入れていることで、清潔感も増し入居者へのアピールにつながります。

そのため、大掛かりなリフォームをしなくとも、空室対策の1つとして検討できるものであると考えられます。

シャワーヘッドの交換というと、メーカーの違いがあって簡単にはできないのでは？と思われるかもしれませんが、実はそれほど難しいものではありません。多くの交換用シャワーヘッドは、既存のシャワーホースと接続できるアダプターが付属品になっており、取り外しができるヘッドなら簡単に取り付け可能です。

注意点は、既存のシャワーヘッドが「取り外し式」であるかどうかです。まれにシャワーホースとヘッドが一体式のものもありますので、交換前に既存のシャワーの仕様を確認することが大切です。

大家さんが自分でシャワーヘッドを交換する時は、どのくらい費用がかかるでしょうか。

シャワーヘッドは、交換時であれば1時間以内で作業が完了する簡単なものです。商品選びなど事前準備を含めても1週間ほどで完了します。

シャワーヘッドの交換は簡単にできるとはいえ、自分で行うことに不安がある方は、専門業者に依頼することになります。浴室シャワーの交換を依頼する場合、費用相場は約5千～7千円が目安です。

ヘッドの商品代は別途になり、交換出張費が必要な場合は、プラス1万円ほどになることもあります。ヘッドの交換だけとはいえ、専門業者に依頼することで割高になる可能性があります。

交換できるシャワーヘッドには、次のような種類があります。

・節水タイプ

・水圧調節タイプ

・塩素除去タイプ

・美容重視タイプ

シャワーを使いながら手元でお湯をストップできる節水機能や、やわらかい水流がでてくる水圧調節機能、マイクロナノバブルなど潤いを保ちながら汚れを落とす、美容と健康的な機能を持つタイプなどさまざまな種類があります。

また、シャワーは片手で使うものであるため「重さ」も選ぶうえでのポイントになります。機能が優れていても重いシャワーでは腕が疲れてしまい、かえってマイナスな印象になってしまうためです。機能と使いやすさをしっかりと比較することが大切です。

タカギは、浄水器付きのキッチン水栓や、家庭用の浄水器などで数多く取り扱っているメーカーです。キモチイイシャワピタWTは、キッチン水栓の技術力を生かし、水圧が低い物件でもシャワーから出てくるお湯の勢いを強くすることができる節水型です。

塩素による髪や肌へのダメージを軽減する浄水シャワーヘッドは、手元でお湯を止める機能が付いており、メタル調のシャワーヘッドでデザイン性にも優れています。

田中金属製作所のウルトラファインバブルシリーズ　は、直径0.1mm～0.001mm以下という超微細な気泡としてお湯がでてくる特殊なシャワーヘッドです。一般的な髪の毛の直径は約0.08ミリですから、かなり繊細な水流であることがわかります。

超微細な気泡によって汚れ落ちがよいうえに、シャワーのお湯が肌の奥まで浸透するため、肌の水分量が持続する効果があります。水量を50％カットしているので、節水効果が高いのも特徴です。湯冷めしにくいので、浴室が冷えやすい物件などでも効果を発揮するでしょう。

助太刀Ｋ＆Ｄは、自然界に存在するレジオネラ属菌や腸管出血性大腸菌O157などに対し滅菌・殺菌効果が期待できるシャワーヘッドです。また、水道水に含まれる残留塩素を大幅にカットしてくれるため、刺激に弱い敏感肌の方にも有効です。

節水タイプのシャワーヘッドですが、十分な水圧を感じることができる技術を取り入れて、通常の節水型では水圧が足りないと感じている方にも満足できるでしょう。

最後に、シャワーヘッドの交換を検討する時の気になるポイントについて、ご紹介していきます。

シャワーヘッドを交換する時には、必ずヘッドが取り外せるか確認することが大切です。もし、ヘッドが交換できない仕様の場合は、シャワーホースとヘッドをセットで交換することになります。

また、ヘッドが外せる仕様になっていたとしても、交換したい新しいヘッドが既存のものと合わない可能性もあります。多くはアダプターで変換して取り付けできますが、まれにアダプターでも対応できないケースもあります。

その時はホースも交換する必要があります。シャワーヘッドを新しくしたら、ホースの古さが気になることもあるでしょう。浴室を使っている年数によって、まるごと交換するか見直してもいいでしょう。

シャワーヘッドの交換を検討するタイミングはいつごろがよいのでしょうか。シャワーヘッド自体は、普通に使う程度であれば極端に劣化するというものではありませんが、汚れが気になったり、スキマから水漏れがあったり、入居者からの印象に影響がありそうだと判断したら、交換時期であると考えてもよいでしょう。

入居者からの希望でシャワーヘッドの交換を求められた場合、壊れてるかどうかで商品の負担が異なります。シャワーヘッドに不具合があり交換が必要という場合は、大家さんが負担することになりますが、特に壊れているわけではなく、節水や美容などの観点から交換を要望される場合は、基本的には入居者が費用を負担することになるでしょう。

シャワーヘッドは自分でも交換できるため、気軽に実施できる空室対策です。しかし、機能によって商品の価格に幅がありますので、賃貸物件において入居者から求められる機能性との費用対効果を考えて選ぶことがおすすめです。

内見の際に、シャワーが節水タイプであるということや、肌にやさしい機能があるなどアピールできると、思った以上の集客効果が期待できるかもしれません。入居者ターゲットと費用対効果を考慮し、一度検討してみてはいかがでしょうか。